村中直人のレビュー一覧

  • ニューロダイバーシティの教科書

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    「神経多様性」という観点から、特性の違いを見ていこうというもの。

    ひとりひとりの違いを、相互に尊重し合う世の中を目指すこと。

    ひとつでも多くの「半径10mの社会適応」を生み出していくこと。

    とても興味深い内容の本でした。

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    2021年03月25日
  • ニューロダイバーシティの教科書

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    発達障害について、多文化共生・ダイバーシティの観点から捉えようとする考え方は新鮮だった。ろう文化や浦河べてるの家の先例、今も発達界隈で日々行われている様々な活動を踏まえれば、妥当性もあるなと感じる。
    また脳科学は眉唾という先入観があったが、そちらの研究は急ピッチで進んでいるという記述があり、考えを改めて今後に期待したいと思う。

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    2021年03月21日
  • ニューロダイバーシティの教科書

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    このところろくに本を読んでこなかった。
    Twitterで見かけてなんとなく気になって注文した、
    久しぶりの紙の本。
    厚さに圧迫感がなかったこともあって、
    久しぶりにそのまま開いて読み進めることができた。

    自閉症スペクトラム障害を切り口に、
    (知識として知る)ことと
    (仕組みや理屈から)理解することとの違いとか、
    脳の話が絡むのはやっぱり面白いなあ…

    そもそもこの手の障害とされるものの実態は、
    何かの欠落や欠損ではなく
    むしろ脳の処理方法の時点での違いによる
    文化の差とでもいうべきものなのだ、
    とか、

    コンピュータでいうところのアプリの有無というよりはOSの違いによる差であるという例えとか

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    2020年12月16日
  • ニューロダイバーシティの教科書

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    私たちはどのような状態であろうとも、孤立することなく、社会や制度、そして、集団と関わることで、性別、国籍、肌の色、生まれ、環境等、障がいの有無を問わず本質的な意味での多様性を説く良書である。
    多様性は一時期誤った解釈で捉えられてしまい、現代(2025)において、誤った解釈としての多様性は社会という大きな流れとして国内外で収束している。だが、それが残した摩擦と傷跡は大きい。
    本著が主張する多様性とは一体何だろうか。その本質的な多様性は「全員が違いを許容し合う」だけでは成立しないという点であり、全員誰もに「違いがあること」を前提にし、時には妥協や線引きも含む現実的な共存の枠組みが重要だ。「認め合う

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    2025年11月24日
  • ニューロダイバーシティの教科書

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    科学的(神経学的)にどのような差異があり、それに対してどのような理解をしていけばよいかという内容ではない。
    あくまでも医学的診断=治療する対象という視点をとりはらって、どのように個性としてその多様性を尊重した社会にしていけるかという話。
    ニューロダイバーシティについて、どのような議論があるか紹介されている点もよいし、個人的には「著者自身はこう考える(願いもこめて)」という主張が入っている点に好感をもった。

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    2025年10月19日
  • 「叱れば人は育つ」は幻想

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    『〈叱る依存〉がとまらない』で得た知見をより深めるために。対談相手となる識者4人の選出も非常に的確で、特に、大山加奈さんとの対話はめちゃくちゃ芯を食っていると感じた。SNSの炎上も「叱る依存」が原因に依るものだと気づかされてハッとさせられる。

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    2025年01月25日
  • 「叱れば人は育つ」は幻想

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    村中氏の前作、『〈叱る依存〉がとまらない』を読んだものの、現実的に叱らないようにするのって本当に難しい。と感じていた。なので漆塗りとして本書を手に取った。

    叱りが止められないのは子供が実際に叱られる原因となる行動を繰り返しているというのが原因の一つで、そのまた原因は、こちらの前回の叱りや教えを全く学べていないということで、これは即ち前回の叱りに意味が全くなかったことの証でもある。
    自らは忘れてしまった過去の子供心を、子供から学ばなくてはならない。そしてそれは、子供の気持ちを聞きとり、寄り添うことなしには成し遂げられない。
    そしてまた、自分が叱らずに子供の行動を改善させられる他の術を身に付けら

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    2024年12月26日
  • 「叱れば人は育つ」は幻想

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    教育界、スポーツ界、ビジネスの現場、そして家庭で”叱る”という行為と結果について、疑念を抱いた人と著者との対談集。

    だいたい納得いくし、叱らないという行為を選ぶことには偉いなと感心するし、本人の自己決定意思がない限り、叱る行為に意味がない、ということも同意する

    叱っても意味がないから叱らない、本人の自己決定意欲を引き出す。教育、スポーツ、ビジネスにおいて、結局他人の人生に責任を持たない立場になれれば、叱らずとも問題は発生しない。事前の対話が大事、フィードバックが大事という方向で解決を目指すのであろう。

    スポーツ界は怪しいが、教育、ビジネス界も叱るという行為に関しては、かなり否定的になって

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    2024年10月17日
  • 「叱れば人は育つ」は幻想

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    「叱る依存」という概念を提唱し、叱ることは効果がないだけでなく社会に根ざした病になっていることを提唱する筆者が、現役校長、元アスリート、経営者などとの対談を通して、叱ることの定義や問題点を語る。

    共感する内容も多いが一方で、この本での「叱る」の定義が曖昧で論点がブレていたように思える。叱る=叱責なのか罵倒なのか訓話も含むのか、対談相手によってバラバラだったので、どのレベルの「叱る」がダメなのかが伝わってこなかった。

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    2024年09月29日
  • 「叱れば人は育つ」は幻想

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    対談だったのね。
    前作の「叱る依存がとまらない」を読まないと詳細は分かりにくそうだが、まぁだいたいのところは把握できるか。
    「叱る」の定義が、人によってちがうということを明確にしているのは良かったかな。
    依存についての考えも、興味深かった。なるほど。

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    2024年08月23日
  • 「叱れば人は育つ」は幻想

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    「叱る」についてずっと考えていたのでこの本にはすぐに飛びついた。「悪いことをしたら叱らなければならない」という文脈の「悪いこと」とは、その人にとっての悪いことなので、一般的に悪いとされていることではないのかもしれない。それにより相手をコントロールしてしまい、いじめや体罰などが生まれるのであろう。逆に、「褒めて伸ばす」でいう「褒め」も、その人の基準で褒めているだけなので、相手を支配することにつながる時もあるだろう。この本を通じて、相手に自発的な思考、行動を促すためにはどうしたら良いか、再確認できたと思う。

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    2024年08月02日
  • 「叱れば人は育つ」は幻想

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    「叱る」
    処罰感情、確かに
    相手をコントロールしようとする、確かに
    気持ちよくなる、確かに

    私たちは、何のために「叱る」のか
    自覚的でなければならない
    子供のためとか言って
    自分のために叱ってることあるよね

    一方、教育は
    社会の中で生きる人を育てる行為なわけで
    期待や、求めるものはある

    全てを子供の自己決定に委ねるのではなくて
    自己決定までの過程に
    プラスの作用を及ぼすのが
    私たちの役割
    それを「叱る」と定義する人もいるかも

    ネガティヴな感情、
    苦しさ、辛さ、我慢と
    成長との関係については
    エビデンスが足りないと感じる

    それこそ環境、文脈によって違う
    程度によっては、必要かな

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    2024年07月30日