村中直人のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
このところろくに本を読んでこなかった。
Twitterで見かけてなんとなく気になって注文した、
久しぶりの紙の本。
厚さに圧迫感がなかったこともあって、
久しぶりにそのまま開いて読み進めることができた。
自閉症スペクトラム障害を切り口に、
(知識として知る)ことと
(仕組みや理屈から)理解することとの違いとか、
脳の話が絡むのはやっぱり面白いなあ…
そもそもこの手の障害とされるものの実態は、
何かの欠落や欠損ではなく
むしろ脳の処理方法の時点での違いによる
文化の差とでもいうべきものなのだ、
とか、
コンピュータでいうところのアプリの有無というよりはOSの違いによる差であるという例えとか -
Posted by ブクログ
私たちはどのような状態であろうとも、孤立することなく、社会や制度、そして、集団と関わることで、性別、国籍、肌の色、生まれ、環境等、障がいの有無を問わず本質的な意味での多様性を説く良書である。
多様性は一時期誤った解釈で捉えられてしまい、現代(2025)において、誤った解釈としての多様性は社会という大きな流れとして国内外で収束している。だが、それが残した摩擦と傷跡は大きい。
本著が主張する多様性とは一体何だろうか。その本質的な多様性は「全員が違いを許容し合う」だけでは成立しないという点であり、全員誰もに「違いがあること」を前提にし、時には妥協や線引きも含む現実的な共存の枠組みが重要だ。「認め合う -
Posted by ブクログ
村中氏の前作、『〈叱る依存〉がとまらない』を読んだものの、現実的に叱らないようにするのって本当に難しい。と感じていた。なので漆塗りとして本書を手に取った。
叱りが止められないのは子供が実際に叱られる原因となる行動を繰り返しているというのが原因の一つで、そのまた原因は、こちらの前回の叱りや教えを全く学べていないということで、これは即ち前回の叱りに意味が全くなかったことの証でもある。
自らは忘れてしまった過去の子供心を、子供から学ばなくてはならない。そしてそれは、子供の気持ちを聞きとり、寄り添うことなしには成し遂げられない。
そしてまた、自分が叱らずに子供の行動を改善させられる他の術を身に付けら -
Posted by ブクログ
教育界、スポーツ界、ビジネスの現場、そして家庭で”叱る”という行為と結果について、疑念を抱いた人と著者との対談集。
だいたい納得いくし、叱らないという行為を選ぶことには偉いなと感心するし、本人の自己決定意思がない限り、叱る行為に意味がない、ということも同意する
叱っても意味がないから叱らない、本人の自己決定意欲を引き出す。教育、スポーツ、ビジネスにおいて、結局他人の人生に責任を持たない立場になれれば、叱らずとも問題は発生しない。事前の対話が大事、フィードバックが大事という方向で解決を目指すのであろう。
スポーツ界は怪しいが、教育、ビジネス界も叱るという行為に関しては、かなり否定的になって -
Posted by ブクログ
「叱る」
処罰感情、確かに
相手をコントロールしようとする、確かに
気持ちよくなる、確かに
私たちは、何のために「叱る」のか
自覚的でなければならない
子供のためとか言って
自分のために叱ってることあるよね
一方、教育は
社会の中で生きる人を育てる行為なわけで
期待や、求めるものはある
全てを子供の自己決定に委ねるのではなくて
自己決定までの過程に
プラスの作用を及ぼすのが
私たちの役割
それを「叱る」と定義する人もいるかも
ネガティヴな感情、
苦しさ、辛さ、我慢と
成長との関係については
エビデンスが足りないと感じる
それこそ環境、文脈によって違う
程度によっては、必要かな