内山奈緒美のレビュー一覧

  • 同意

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    恋愛に年齢は関係あるのか、中々複雑な問題ではあるが、答えは絶対にYESだと思う。
    正確に言えば恋愛に年齢は関係ない(未成年者除く)と答えたい。
    性被害は必ずしも無理矢理レイプされたり、見知らぬ人間から被害を受けるわけではない。
    むしろタチが悪いのが弱みに漬け込んだり、優しさや尊敬、信頼を利用した性暴力だ。
    特に未成年がゆえの無知や思春期特有の感情には漬け込みやすい。言わば洗脳に近い。
    この本でもタイトルにあるように間違いなく主人公は「同意」した。未成年への性行為の法律があるにせよ、同意があれば問題ないと言うような意見がある。
    しかしそれは本当の同意なのか?同意の定義とはなんなのか?常日頃胸につ

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    2021年03月11日
  • 同意

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    フランスの文学界が激震。14歳の時に当時50歳だった流行作家ガブリエル・マツネフ氏から1年間に渡る性的虐待にあったヴァネッサ・スプリンゴラ氏が出版した『同意』。その邦訳が本著。

    様々な考えがあるが、社会的コンセンサスとしても、小児性愛は刑事罰を伴うものである。LGBTQでは性的指向の多様性に理解を示す中で、この境界線は対象年齢だ。子供の〝合意“は無効。これは、その他の契約事項にも準ずる考えで合理的な考え方だ。

    この問題を理解するポイントは後二つあると思う。一つは思春期における自己暗示や自我の形成に要する自己否定。もう一つは、男女の性の力関係の差異。つまり、年齢による社会責任、人格未形成時に

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    2023年07月09日
  • キュリー夫人と娘たち 二十世紀を切り開いた母娘

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    ネタバレ

    この本のタイトルに惹かれて読んでみた。
    キュリー夫人は小学生の時の何の教科書だったかは記憶にないが、『暗闇の中に光る物質を見つけたのが、ラジウムだった。』的な内容は記憶している、その時の挿絵とともに。
    しかし、放射性物質の発見者くらいしか彼女のことは知らなかったから、新刊で出たこの本を読みたくなった。
    もちろん翻訳本だが、書き手のクロディーヌ・モンティユさんの書きぶりは少々まどろっこしく、3人の歴史的背景を説明するくだりは重なりもあり、登場人物も多くなかなかな本だった。
    しかし、読後は知らなかったことを知りえた満足感に包まれた。
    聡明な3人の女性たちの生き様が迫ってくる気がした。
    そしてまた、

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    2023年04月10日
  • キュリー夫人と娘たち 二十世紀を切り開いた母娘

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    子どもの頃読んだキュリー夫人の伝記。
    彼女と2人の娘を軸にキュリー一族の歴史が語られ、大変興味深い本でした。
    しかし、忠実な翻訳ということで、正直非常に読みにくい日本語であったというのが率直な感想です。

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    2023年04月30日
  • 同意

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    自伝とは言いにくい。本人さまが14歳当時に著名な作家50歳と恋愛関係にあり、自分は自ら同意の元により、未成年であるに関わらず、性的関係にあった、自分も犯罪に加担していたのではないか?という罪悪感から逃れたいために執筆したとのことで、うーん。結構なー、「知っていて止めない周りが悪い」とか、うーん。結構母親を責めてるが、(作家は母親の知り合い)じゃあ反対したとしても、火に油注ぐだけでしょ?なんかなー。狡さってなんなのか?若さを奪われたとか言ってるけど、当時若者達と付き合えなかったのは自分なのになー。

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    2021年06月03日
  • 同意

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    14歳の少女が、行き場所を失い、名声ある小説家に恋に落ち性的な関係を結ぶ。
    彼女は拒否をしなかった、彼を受け止めたが、14歳で愛情に飢えていた彼女が年齢も地位も格段上の男に対して、恋心を抱いいたとき、どう拒否ができたのだろう。
    この男のしていることが犯罪行為だと、誰も教えてあげる人もおらず、誰も彼女を救い出すことをしなかった。出版界もこの男の行為を容認するだけでなく、文学的価値を与えていたという衝撃。
    作者が自分を取り戻すのにどれだけ葛藤し深い傷をさらにえぐるような思いをしたのだろうと思うと、この本が貴重な一冊であることを痛感する。

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    2021年02月24日