川西芙沙のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ミヒャエル・エンデさんの童話ですね。
ミヒャエル・エンデさん(1929~1995)
ドイツの児童文学作家。
訳は、川西芙沙さん(1939年、東京生まれ)翻訳家。
『モモ』『はてしない物語』で有名なミヒャエル・エンデさんの初読みです。
登場するのは、魔術師と魔女、猫とカラスの二人(?)と二匹だけです。
地獄の魔王と契約した魔術師と魔女ですが、景気内容の履行期限が年末に迫り、契約の達成が(すべての悪事)出来ないので、焦ります。契約の達成が出来ないと命がありません!
一方、二人の悪巧みを見張るために、二人のペットとして近づいた猫とカラスは(じつは最高評議会のスパイ)、何が起きるか見届けよう -
Posted by ブクログ
ミヒャエル・エンデの新作メルヘン(といっても1989に書かれたものだが)。大晦日の夜、悪い魔法使いと悪い魔女が、魔法のカクテルを用いて自然破壊の邪な望みを叶えようとするが、飼い猫(?)と飼いカラス(?)が阻止すべく頑張る物語。猫とカラスの衝突と友情、自己を省みてそこからの成長と、定番ポイントを抑えつつ、しっかり読ませるのは流石エンデ。悪役の魔法使いと魔女もとんでもない悪党なのだが、どこか憎めない描写になっており、全編を通じてユーモアあふれる文体が心和ませる。色々なメッセージが散りばめられているがあえてそこは深読みせず素直に楽しむ作品だと思う。
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Posted by ブクログ
長くて読めるかな、と不安に思っても、午後5時から真夜中の12時までの時間の経過を表す時計のイラストで細かく区切られているので、気がつくと読み終えてた、といった感じ。
登場人物の名前が複雑なことを除けば、魔女と魔術師のかけひきは面白く、カラスと猫の会話もかわいく楽しかったです。
ファンタジー好きの子におすすめ。
そして、人間社会が抱える問題を動物の視点から皮肉っている点から、大人にもおすすめ。
カラスのヤーコプの言葉
「これはおいらのてちゅがくなんだ。なにごとにも最悪の場合を覚悟しておくものさ。そして最悪のことがおこったら、それに対して精いっぱい善処するんだ。」
人生何が起こるかわか