藤原さとのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
学校にエクセレンスの文化をつくる、根付かせる!
▼質の高い作品は、子どもたちに変容をもたらす力を持っている。
自分の力で素晴らしいものをつくるあげた!という達成感や自信を持てる経験は、子どもたちに自分のもつ変わるという可能性を後押しさせ、もっと良いものをつくりたいという気持ちを抱かせる。
また、そういう人たちの集まり、文化があることで、子どもたちはその文化に適応しようとする。量ではなく、質を大事にしようとする集団になる。
▼学校は、熱心に取り組むことが安全であり、クールなことだとされる文化を意識的に育む必要がある。(ポジティブなビア・プレッシャー)
▼子どもが、「ここは安全な場所だ」 -
Posted by ブクログ
ネタバレ先輩の先生に勧められ手に取った。
久しぶりに衝撃の1冊に出会った。「そうそう!」と共感・賛同できる部分が多くあり、ゆっくり丁寧にメモを取りながら読み進めた。
公正の実現という確固たる理念のもと、一貫性のある学習活動がなされているハイテック・ハイ。子どもだけでなく教師も生き生きと過ごすこの学校は、学力も高く人気がある。
本書を読んで感じて印象に残ったのは、特別な取組だけを進めているのではなく、大学進学を見据えて学習が進められている点など、現実と折り合いをつけながら特色ある取組がなされているところである。
ここに奈須先生の「個別最適な学びと協働的な学び」と通ずる部分があり、強い関心を持って最後ま -
Posted by ブクログ
「Most Likely to Succeed」を視聴して「High Tech High」のことは多少知っていた。海外にはこんな学校もあるのかと感銘を受けつつ、現場に戻ると今までの自分の仕事に戻っていた。理想郷のような存在だった。映画では語られていない部分が多く、特に5章の『「評価」を変えれば子どもも変わる』は、何度も読み返して今の現場に転用したい。あとがに書かれていた「教育は人生のための準備してではなく、人生そのものである」というデューイの言葉で締め括られており、「学校とは」「学びとは」改めてを考えさせてる一冊。目の前の子どもたちの学びを一番に考え、職員室、学校、保護者、地域とどう折り合いを
-
Posted by ブクログ
「結論から言うと」とか「大事なポイント一つだけ」といった言い方が嫌いである。昨今のビジネス現場では失敗しないような賢しさが求められ、短く言い切る方がデキるように見えるらしい。その結果、SNSやYoutubeにはいっちょ噛みの評論家コメントが溢れている。後知恵の正解主義、それらの根源は学校教育にあるだろう。
確かに日本の教育は、海外に比べても教わる知識量は群を抜いて多い。でもオイラが子どもの頃に習った知識は今や覚えていないし、えんどう豆がツタンカーメンの墓から発見されたのは嘘で鎌倉幕府は1192年に成立したわけではない。過去には○だったことが今では✕になるわけだから、価値観や常識だって変わって -
Posted by ブクログ
ネタバレ探究学習とは何ぞや、ということを知りたくて、知人から勧められたのが、この作品。
お恥ずかしながら、ハイ・テック・ハイという存在を初めて知った。
学校とは何のために存在するのか。
教師とは。
教育とは何なのか。
いろいろ考えさせられた。
ハイ・テック・ハイでは、授業の中で、批評を互いにしているとか。
今の日本はどうなんだろう。自分が小学生、中学生、高校生だったとき、相手から批評を受けて、それを生かして改善したり作り変えたりするという経験はほぼなかったのではなかったか。
社会に出ると、先輩だったり上司だったり、クライアントから、ダメ出しをされて(フィードバックを受けて)、作り直すということ -
Posted by ブクログ
ちょっとわたしには難しすぎたのですが
現行の学習指導要領がどのような背景から成り立っているのかを理解するためには必要な書だと思う。またいつか時間があれば読みたい。
以下、心に残ったメモ
探究の軸の設定…軸の明確さと質
①本質的な問い
②中核となる概念理解
③解決したい課題
子どもたちが協働する探究によって身につける力
①軸を設定する力
→問いを設定する・課題設定・概念を把握する力
②より大きく重い車輪を回す力
→レジリエンス、協働する力、仲間を巻き込む力
③新たな車輪を設定し、学び続ける力
→一旦の解に辿り着いた後、また新たな車輪に挑戦し、学び続ける力
本質的な問いの条件
①生涯を通じ -
Posted by ブクログ
ネタバレ前作「探究する学びをつくる」に感銘を受け、こちらも読破。前作はHTHの取組に焦点を当てていたが、今作は、具体的な実践例を挙げながら、探究学習のイメージをもって実践できるように構成されている。
特に興味深かったのは、評価について書かれている第7章の内容。
・発明の単元では、創造性と工夫という2観点で評価する。
・評価するための負担が大きく、本来力を入れたいことができない。→ドキュメンテーションでその子の姿を淡々と書くようにした。
・教師こそが評価されるべき。
・子どもは数値などで評価し切れない存在であり、全人的な評価を忘れてはいけない。
・アメリカ公立小では、テストの点数で自動的に評定がつくシ -
Posted by ブクログ
ネタバレ筆者は、政策、テクノロジー、医療の分野でプロジェクトの立ち上げに携わってきた方で、教育界の方ではありませんでした。しかし、10年前にお嬢さんの通う公立保育園の父母会長となったことから、教育に関心をもつようになりました。その目黒区立ひもんや保育園は、東京大学名誉教授の汐見稔幸先生から厚い信頼を寄せられている井上さく子先生という方が園長を務める自由保育の園だったことも大きなきっかけで、そこでできたママ友の林正愛さんと、卒園しても地域の子どもたちのために何かしたいと「こたえのない学校」を設立しました。まずはモンテッソーリやシュタイナーなどから読み始め、いくつかの学校も見学し、様々なワークショップなど
-
Posted by ブクログ
ネタバレ「Most Likely to Succeed(これからの学校の役割)」という教育ドキュメンタリー映画が、2015年よりアメリカ、そして日本を含む35ヵ国以上で上演されました。それは、アメリカ西海岸、メキシコとの国境の町、サンディエゴのハイ・テック・ハイ(High Tech High)」という新しい学校での取組です。ここでは、教師と生徒のチームで非常に高いクオリティのプロジェクトがつくり上げられています。その過程では、非認知能力(「他人への思いやり」「粘り強さ」「人を巻き込む力」「明るさ」等)を十分に伸ばし、学力面でも96%の生徒がカレッジ以上の大学へ進学(生徒の約半数が低所得層の子であるにも
-
Posted by ブクログ
ネタバレ1〜2章
これまでの学校教育は、工場のスタッフを量産するようなものであった。
公正という言葉がベースの学校ハイテックハイ。探究ベースの学習。
3〜5章
地域を巻き込み、発信を意識したプロジェクトベースの学習の作り方。
プロジェクトを進めていく中で、何度もふりかえりの場を設定する。そのふりかえりでは、自己評価だけでなく、批評を入れた相互評価を行う。
6〜7章
今の学校は,学校の意味合いを感じられず、人生の目標が定められていない生徒で溢れている。
教師自身が、自分の才能と情熱が出会う場所を真剣に学ぶ必要がある。その上で、子どもたちにそうできるように支援していく必要がある。そのためには、何を教え