アダムオファロンプライスのレビュー一覧

  • ホテル・ネヴァーシンク

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    ★5 決して沈まない豪華絢爛な〈ホテル・ネバーシンク〉世代を重ねた未来には #ホテル・ネバーシンク

    ■あらすじ
    1930年代から現代まで、三代にわたって家族経営を続ける〈ホテル・ネバーシンク〉。絢爛豪華で巨大なそのホテルは、街のシンボルとなっていた。

    しかしある時、ホテルで宿泊していた子どもが行方不明になってしまう。その後も周囲では子どもが消えてしまう事件が発生するようになり、徐々に経営の斜陽化が進み始める。決して沈まないという意味の名前をもつホテルの行方はどうなるのか、そして事件の真相は…

    ■きっと読みたくなるレビュー
    面白い★5
    舞台設定、話の構成が超絶素晴らしい!

    1930年代か

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    2023年02月24日
  • ホテル・ネヴァーシンク

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    ネタバレ

    日本初上陸の作家、アダム・オファロン・プライス。訳がケイト・モートン「湖畔荘」等の青木純子さんということもあって手に取りました。

    ニューヨーク近郊の山中に建つホテル・ネヴァーシンク。ホテルの関係者の視点で1950年から2010年代まで、ネヴァーシンク(不沈)の興隆から荒廃までを描いた作品。
    1950年台に子供が行方不明となり、どうやらその後もホテル周辺で度々子供が行方不明になる、みたいなのだが、その辺りは深く描かれない。ミステリ色は弱め。

    ある章の中心だったホテル関係者のことが、別の人物の視点の章でも描かれており、あの後、こういう人生を歩んだんだなぁとわかる仕掛け。何人か繰り返し中心となる

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    2023年02月12日
  • ホテル・ネヴァーシンク

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    ある一家が始めたホテルが大きくなり堕ちていくまでの約70年を描いた連作。ミステリー要素は少なめではあるけれど子供が行方不明になる事件が起きてからはそれぞれの語りの中にも不気味な空気が少しずつ入ってくる。ホテルに関わる人たちの生活や人となりがとても味わい深くそれだけでも楽しめる。次第に明かされてくる長年隠されてきたもの。たくさんの人物によって展開される物語はとても贅沢に思える作品になっている。

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    2021年01月22日
  • ホテル・ネヴァーシンク

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    とある実業家の道楽的思い入れにより改築に次ぐ改築が繰り返された広大な屋敷、フォーリーハウス。
    財政難により競売にかけられた屋敷はユダヤ人シコルスキー一族に買い取られ『ホテルネヴァーシンク』として一時代の輝きを放つ。
    半世紀に渡る隆興と凋落の裏にはシコルスキー一族の決して美しいばかりではない営みが息づいている。

    ホテルとしての絶頂期に起きたネヴァーシンクでの男児失踪事件の真相究明を細い軸にしながら、歴代の関係者の物語で各年代の場面を構成する形式。
    必ずしも失踪事件の謎が前面にあるわけではなく、あくまでもネヴァーシンクを取り巻く歴史絵巻。
    本筋とは関係のなさそうな挿話が、伏線かと思いきや本当に全

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    2021年05月07日
  • ホテル・ネヴァーシンク

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     ロバート・B・パーカーのスペンサー・シリーズの初期作品の一つである『キャッツキルの鷲』というタイトルはなぜか忘れがたいものがある。さてそのキャッツキルという地名だが、「キル」は古いオランダ語で「川」の意味なのだそうだ。古いオランダ語。うーむ。

     ハドソン川に沿ったいくつかの土地の名には「キル」が付いてるらしい。この作品の直後にぼくが読むことになるアリソン・ゲイリン著『もし今夜ぼくが死んだら、』の舞台が、実はニューヨークに注ぐハドソン川流域の架空の町ヘヴンキルなのである。「キル」の意味を教えてくれたのはそちらの翻訳を担当している奥村章子さんで、彼女が巻末解説でそのことを教えてくれたのだ。これ

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    2021年04月15日
  • ホテル・ネヴァーシンク

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    ネタバレ

    キャッツキルが舞台と聞けば、スペンサーシリーズの『キャッツキルの鷲』のオールスター銃撃戦をすぐに思い出すがそれは置いといて…

    青木純子さん訳ということで、ケイト・モートン作品ぽいものを予想していたが、少し軽い感じでとても読みやすい。

    それほど長くはないのだが、時間を積み上げ、重要な登場人物も多く、視点も変わるので物語の厚みを感じた。特に最初の移民時代はわずか70年前。現代とこんなに近いのにこんなことがと驚く。


    某所でたくさんオススメされていて面白いのは確かですが、ラストの曖昧さ、犯人の目星のつきやすさなど、文芸寄りかと。
    結末をぼかすのは好きではないなぁ。

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    2021年01月16日
  • ホテル・ネヴァーシンク

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    20世紀前半、アメリカ。ポーランドから移住してきたユダヤ人一家が営むホテル〈ネヴァーシンク〉には、キャッツキル山地へ保養に来た家族連れが数多く訪れる。だが、創業者アッシャーの跡を継いだジーニーの時代に、宿泊客の息子がホテル内で行方不明になる事件が発生。捜査も虚しく少年は見つからなかったが、十数年後、今度はホテルの地下室で衰弱した少女が救出された。そして同時に、かつて行方不明になった少年の白骨死体も発見されたのだった。三代続く経営者一族、従業員、事件の被害者、それぞれの人生をオムニバス形式で追いながら、リゾートホテルの興亡を見届けるゴシック・ミステリー。


    ミステリーの構造的には恩田陸の『ユー

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    2022年07月22日
  • ホテル・ネヴァーシンク

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    子供たちの失踪とホテルの50年。
    犯人探し、ではなく、ホテルを経営する一族や関係者たちの光と闇が描かれている。

    登場人物が多いので、一覧表の確認は必須。
    かなり早い段階で真相に気がつくので、ちょっと拍子抜けしてしまう…。どこかで似たような話を読んだ(見た?)ような…気がするのです。

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    2022年02月28日
  • ホテル・ネヴァーシンク

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    ニューヨーク郊外のリゾートホテルが舞台。その地で民宿から丘の上の大邸宅をホテルに変え、成功したユダヤ人一族。創業者と子どもたち、孫、古くからの従業員たちのそれぞれのストーリーを繋いでいく。ホテル開業後のある時、宿泊していた男の子が行方不明になった。同じ頃、ホテルの周辺でも子どもが行方不明になったが、犯人も子どもも見つからなかった。やがて、一族の子どもも行方不明になるが、ホテルの地下室で見つかり保護されたが、一緒に最初に行方不明になった男の子の遺体も見つかる。そこからホテルは少しづつ客が離れていく。
    3代に渡る一族の物語の中から、ホテルの凋落とともに犯人が明かされる。

    なかなかうまく出来たスト

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    2021年10月08日
  • ホテル・ネヴァーシンク

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     2020年アメリカ探偵作家クラブ(通称、エドガー賞)ペーパーバック部門賞受賞作品です。

     ニューヨーク近郊の田舎町で、ホテル創業から四世代に亘る一族の登場人物がそれぞれのホテルの思い出や、自身の人生を語る構成です。事件は、少年が行方不明になり一族の少女の一人が監禁される。また、近くの町でも少年が行方不明になる。
    ストーリーの大半は、一族や使用人の回想が続いてホテルを取り巻く歴史です。それなりに面白いですが、本来の少年行方不明事件の確信は、最後の二、三章辺りで、ミステリーの味わいは大変少ないです。

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    2021年04月10日
  • ホテル・ネヴァーシンク

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    70年近くに及ぶ一族の物語。ミステリー要素は少なく、ひたすら一族の様々な人が一人称の語り手になりリレーの様に時を戻して行く。文章ものめり込む様だが、私の好きなミステリーとは違った。

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    2021年02月28日