小林篤のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
小林さんは足利事件のルポを書いた方ですね。
今作はノンフィクションではないという、実際の事件を下敷きにしたフィクションだがどうしても起こったことそのものから想像してしまうと思う。自分の中では彼女は頭が悪いからに近い描き方だと思った。
大作だけどスイスイ読み進められる。
ヘヴィな内容なのに気になって仕方なくなってしまう。
事件当時はまだハイハイくらいやったので、読み終えてから事件については調べて少しは分かったつもり。
ニュースでよく見るような事件、実際にはこんなにも複雑で、人間が引き起こした事なんだって思い知るのが本を読むってことなのかな。 -
Posted by ブクログ
1994年に愛知県で起きた中学生のいじめ自殺事件を追ったノンフィクション。
…なのだが、登場人物らは仮名で書かれており、著者は冒頭で本書がフィクションであることを表明する。
なぜそのような形をとったのか、解釈はいろいろできると思うが、900頁を超える本書を読んで感じた印象は、たしかにノンフィクションのそれではない。だからといって単なるフィクションを読んだ気にはならない。強いて言うなら文学的といえる読後感である。
ところで、大衆小説と、純文学のような文学的といわれる小説のちがいはなんだろうか。こちらもいろいろと答えはあるだろうが、ひとつ挙げるならば、大衆小説にはわかりやすい結果や解決や答え -
Posted by ブクログ
読むのが後回しになるほどの長編P924。
きっと、さくさくとは読めないだろうと思って時間に余裕がある日に…と思っていたが返却日が近づいてきて慌てだす。
読み始めると何も手につかなくなるほど疲弊してしまった。
1994年11月愛知県西尾市で中学2年生の男子が、自宅の柿の木にロープをかけて命を経った。
遺書には、凄惨ないじめが克明に綴られていた。
ルポライターである著者は、隠蔽する学校や口を閉ざす教師たち、生徒たちや被害者家族に取材しながら記録のすべてをフィクションとして描いている。
取材・執筆30年という重みは、本の厚さを克明に物語っている。
今も終わることのない「いじめ」というもの。
いじ -
Posted by ブクログ
2025年のいまとなっては冤罪が確定した事件だが、本書の発表時には菅家さんは無期懲役判決が確定し収監中だった。
その時点で出版されているから、というわけではないだろうが、だれか個人の責任に帰するような文章ではない。著者は淡々と事実を積み上げていき、冤罪の疑いが極めて高いことを描いていき、批判的な筆致になるときも、属人的ではなく構造的に生まれた問題かのように描く。
本事件ではDNA鑑定がおおきな意味を持っていた。それもあって本書内でもこの事件におけるDNA鑑定への批判的な検討が行われる。専門的な内容になるため、知識がない自分にとってはわかりにくかった。
しかし、このわかりにくさと科学的根拠への