佐藤主光のレビュー一覧

  • 日本の財政―破綻回避への5つの提言

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    目新しいことは書いていないが、なぜ何人もの人が何度も言っているのにこんなに簡単で明らかなことが世論に伝わらないのか不思議だ。
    国民は自分たちが受けている公共サービスと負担を結びつけていないと指摘しているが、たしかにそうだと思う。
    そもそも政府が信頼されていないのが根本的な問題だが、自分の利益になる政治家を選ぶ国民の責任でもある。(財務省への不審感を国民に植え付けた政治家の罪は重いが)
    日本人は、いつか財政破綻した時に、戦後と同じように被害者顔をするのだろう。

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    2024年09月26日
  • 日本の財政―破綻回避への5つの提言

    Posted by ブクログ

    20240727-0815 日本の財政が危機的状況であることは、バブル崩壊以後の積極的な財政政策の結果であり、もうここ30年近く警鐘は鳴らされてきた。国・地方を合わせた政府の債務残高は対GDP比で260%に達するという。巨額な財政支出は経済対策だけでなく増え続ける社会保障費・地方財政への補填、近年ではコロナ禍への対策・エネルギー価格の高騰や直近では安全保障費への支出などによるものである。これまでは超低金利とそれに伴う円安が、財政負担を支えてきた。だが、2024年に入り植田日銀総裁のもとでゼロ金利政策は解除され、日銀による国債買い入れも減額されていくだろう。そうなったとき、日本の財政は持ちこたえ

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    2024年08月18日
  • ポストコロナの政策構想 医療・財政・社会保障・産業

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    日本のコロナ対応について、経済学者の視点から問題点とその解決策を述べたもの。前半の医療体制に関する考察は素晴らしく、とても参考となった。ただし、財政についてや税制については、コロナとはかけ離れた内容も多く、参考にならなかった。また、後半の解決策もそれぞれの章をまとめた内容でくどく感じた。

    「医療エリートによる判断は、医療システムを平時と同じ状態に保つことと医療機関の経営が成り立つことを優先し、そのために国民の様々な経済社会的な活動は大幅に制限する、という判断に傾きがちなのだ。コロナ危機は社会全体に大きなコストをもたらしたが、非医療の活動が受けた制限とコストがあまりのも大きかったことに比べて、

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    2023年01月07日
  • ポストコロナの政策構想 医療・財政・社会保障・産業

    Posted by ブクログ

    20220121- 0209この本を読んでいる2022.1月末時点で未だコロナ禍は収束していない。現在はやっているオミクロンはもはや「風邪≒インフルエンザ」並みでは?と思ってしまう。これ以上マンボウやら自粛要請しても心配性な人を少し安心させるだけだよな… 本書は経済学の知見をもとに、コロナ危機後の日本を立て直すためのビジョンを提示している(「ポストコロナ八策」)負の所得税・給付付き税額控除は今でも有効な政策手段としてとらえられているのだな、と思った。MMTやベーシックインカムよりは、現実的に政策設計できそうだと思う。

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    2022年01月26日