秋場大輔のレビュー一覧
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いつもと違うジャンルの本を読んでみたい人におすすめ。
株式投資を始めたので、ちょっと勉強してみようと読み始めた。この本のテーマは、日本のコーポレートガバナンスを正したいというリクシルCEO瀬戸氏vs思うがままに会社を動かしたい創業者オーナー潮田氏の闘い。
正直、2018年当時のリクシルのニュースに全く関心がなかったのでとっつきにくい所が多かった。
間違ったガバナンスを正すには、誰もがあきらめ投げ出してしまう煩雑な障壁があり、あきらめの悪い男瀬戸氏がどうやって乗り越え闘っていったのか。良くも悪くも、日本の世の中の仕組みを垣間見た。
株主総会とは、会社の経営とは、大きくなればなるほど正義の -
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経営者として招聘してくれた創業者の方針と対立する経営を進めるのは、それが会社にとって正しいと思っていたとしても、神経が削れて辛いよなあと思う。活躍する経営者は、合理的な判断はもちろんだけど、強い精神力も持ってないとダメで、それは色んな修羅場を経て養われることもあるだろうけど、周りの目が気にならないような心構えを生まれつき持ち合わせてたりするのかもなと思ったりする。
一般的には、法人にとって正しい判断をすることが大事だし、上場会社は株主や債権者に説明責任を負ってるので、やっぱり創業者の想いが優先され過ぎるのはダメなんだろうなあ。基本は一族経営の会社って、その一族の想いに賛同する人たちが集まればい -
Posted by ブクログ
【まとめ】
1 霹靂
2018年10月27日、LIXILグループ社長兼CEOの瀬戸欣哉は仕事でローマに訪れていた。朝食を終えた頃、突然スマートフォンが鳴った。電話の主はLIXILグループ取締役会議長の潮田洋一郎だった。
「瀬戸さん、急な話だけれど指名委員会の総意で、あなたには辞めてもらうことになりました。交代の発表は4日後の10月31日です。後は私と(社外取締役の)山梨(広一)さんがやりますから」
まさに青天の霹靂だった。
2018年10月時点の取締役の構成をみると、総勢12人のうちトステム出身者は潮田を含めて4人、対するINAX出身者は創業家出身の伊奈啓一郎と、INAX最後の社長だった川本 -
Posted by ブクログ
週刊文春で連載されていた企画を再構成して新書化。様々な事情で銀行を離れた元・銀行員達のその後を追ったルポ。
度々出てくる、銀行員は「我慢すれば定年まで面倒みてもらえる」「名刺ひとつで誰にでも会える」というフレーズが印象に残る。かつてほどでなくとも、銀行員は社会的地位も高めで安泰な職業なようだ。しかしその地位に甘んじず、あるいは不満を持って銀行を飛び出した元バンカー達の活躍ぶりが面白い。
元から地頭の良い人達による成功体験ではある。しかし持てるノウハウを活かして成功に結びつけたり、充実した仕事に巡り会えるかどうかは結局その人の気の持ちようだろう。バンカー達に限らず、視野を広げてチャレンジして