小説トリッパー編集部のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
面白かったです。
20をテーマに、20人の作家さんが短編を書かれた短編集。読んだことのある作家さんも初読みの作家さんもいました。
阿部和重「Across The Border」、伊坂幸太郎「if」、恩田陸「黒い春」、川上弘美「20」、木皿泉「20光年先の神様」、藤井太洋「ヴァンテアン」が好きでした。
恩田さんの物語はゾッとするのですが、何年か先にはこんな会話しているんじゃないかという妙なリアリティーがあります。
初読みの藤井さんのお話も、DNAで作られるアミノ酸の21個目を作ったバイオハッカーのお話で、これは長編で読みたい!となりました。
お話には好みがありましたが、文章や文体はさすがの読みや -
Posted by ブクログ
ネタバレ短編より長編が好きだけど、あまりにも豪華な面々が名を連ねるアンソロジーについ惹かれてしまった。
しかしまあ、どの作品も1行目の書き出しでこれでもかというほどに惹きつけてくれる。
「Accross The Border」の阿部和重氏、「悪い春」の恩田陸氏、「20」の川上弘美氏の作品は今まで読んだことなかったけど、今後読み漁ることウケアイ。「マダガスカル・バナナフランベを20本」の桐野夏生氏、「もう二十代ではないことについて」の山内マリコ氏、「20×20」の山本文緒氏のような心の機微をなんとも言えない文章にできる作家さんもすごくタイプだ。ああ、読みたい本がてんこもり。
伊坂氏のifは何かで -
Posted by ブクログ
一つのテーマに沿った30人の作家の30作の短編を一冊で読めちゃうお得感。次の読書に繋がる作品と出会える有難さ。
年齢だったり年数だったり人数だったり数字に纏わる何かだったりと、作者さんの発想を楽しめた。また、既読の作者さんの作品に「作者らしさ」を見つけてニコニコしました。(朝井さんの作品、勝手に「らしい〜」と面白く読んだ。)
木爾さん、九段さん、小林さん、それぞれ女子同士の絆(や別れ)を描かれてて好ましかった。
自分的に圧巻だったのは巻末を飾る米澤さんの作品。短いページの中に、一つとして同じものがない、一人ひとり唯一の人生というものが凝縮されていて、短編小説ならではの豊かさが感じられ、余