竹端寛のレビュー一覧

  • ケアしケアされ、生きていく

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    こつこつと音読で読み終わりました。今の日本の閉塞感というのは、「迷惑をかけるな憲法」と表現されるケアレスな社会を築き上げてきたことに要因があるのだな、と、感じ入りました。それが社会の前進に寄与していた時代はとうに去ったのに、「憲法」だけが虚ろに効力を発揮し続けている。自分や他者をケアすること、そしてそうすることによって自らもケアされるということ、今の自分に欠けている新しい視点が加わった、と思います。

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    2024年01月08日
  • ケアしケアされ、生きていく

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    ケアについて考えるに基本的なことから、社会構造的なことまで言及し、バランスよくわかりやすく書かれた書であった。また自身が子育ての過程で気付いたことを肉付けしているので、当事者性があり説得力もあった。「日本社会の抑圧や呪縛の世代間連鎖の社会構造をそのものとして学び(なおし)、そこから逃れるあり方こそがケア的関係性なのだ」「自分が悪いと思っている問題は、社会構造的な抑圧や呪縛の個人化・内面化でもあるのだ」という言葉に端的に著されている。

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    2023年11月22日
  • ケアしケアされ、生きていく

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    みんな評価低いですね。。
    なんでだろ。
    僕はわかりやすかったなぁって思うし、実践していこうと思った本でした。

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    2023年11月21日
  • ケアしケアされ、生きていく

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    共に思いやること(Caring with)について、学生さんのことや子育てのことなど、著者の経験を手がかりにしながら学んでいける本でした。

    スキーマ療法の「中核的感情欲求」との関連や、「生活史」の理解、オープンダイアローグの考え方等、わかりやすく整理されていて、読みやすかったです。

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    2023年10月13日
  • ケアしケアされ、生きていく

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    この本で言うケアとは、助け合って生きていくこと、相手への思いやりと解釈した。

    相手への思いやりを持とうと思ったら、まず自分が相手を助ける余裕がないとできない。

    働いて、ご飯食べて、ゆっくりお風呂に入って、毎日8時間ぐっすり寝る。満たされる。

    本当にシンプルで、当たり前のことができない社会。

    できない理由を100個言うのではなく、どうすればできるかを考える、という何度か出てくる著者の言葉が身につまされた。

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    2025年11月25日
  • 能力主義をケアでほぐす

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    知人とやっているクローズドの読書会でみんなで読んだもの。竹端さんのブログが元になっており、能力主義やケア、その周辺の話題をテーマごとに編集し直して適宜加筆修正されています。竹端さんと同じように子育ての経験や家族との関わりから能力主義の歪みについて感じるところのある方もいれば、わかってはいるけれどその呪いから抜け出すの難しいよね、という話だったり、そもそも社会の構造として子育てをし始めるまでケアの重要性に気付く余地がないということが問題だよね、など色々みんなで話しました。本の感想が軸になっており読みたい本がけっこう増えたのでがんばって読んでいきたい。特に磯野真穂さんの『他者と生きる』はなるべく優

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    2025年10月24日
  • 福祉は誰のため?

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    いかにも講義風のお話より自身の子育てでの煩悶から、やっと奥様の「黙って聞いて」という怒りの意味が理解できるようになったという体験談が実感がこもっていて面白かった。自身でも言っているように臨床の場に身を置いたことがなく、傾聴を実践する機会がなかったのだろうなと思う。

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    2025年10月05日
  • 福祉は誰のため?

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    特に、今誰かのケア(ままならぬものき巻き込まれること)に携わっている人に響く本だと思う。
    「困った人」ではなく、「困っている人」。
    確かにそうだ。ガツンと喰らってしまった。
    自分のケアが、この本で著者が言っている「強者の論理の強要」になっていないかと自問自答。

    学校教育法の解釈のなかで、障がいを持つ子どもの環境をどう捉えるかなど、ふむふむなる程と考えるさせられる。また、日本人特有の、ある意味では美学と捉えられる「人に迷惑をかけてはならない」という規範が悪影響を及ぼしたものなど。
    他者に助けてと言えず、一人で抱え込むことで最悪の結果をもたらせた事件はこれまで多くあったし、今も現在進行中の人もい

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    2025年09月21日
  • 能力主義をケアでほぐす

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    従来の伝統的な社会では、たとえば、長男が社長を継ぐことに多くの場合、異論は挟めなかった。
    ただ、時代が進んで、そんな伝統よりも能力主義が重視されるようになってきた。が、そもそも能力って何か?学歴・資格・成績・・・
    あやふやなままな価値観で判断が生きづらさにつながっている感じがする

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    2025年08月12日
  • 能力主義をケアでほぐす

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    タイトルを見て「キャリア形成」を語る本なのかなぁと思って手に取った。

    読み終わった今、何の本とジャンルをつけるのは個人的には難しい気がした。
    しいて言えば1冊1冊についてがとても丁寧な書評を集めたものとでも言えばいいか。

    だけど、なんか毎日もやもやするんだよなと感じているのなら、手に取って読んでみると共感できたり、いやいや違うとか思ったりいろんな発見がありそう。

    個人的には「読み物」として読んだ感じ。

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    2025年06月19日
  • ケアしケアされ、生きていく

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    やはりケアの概念はコーチングにも参考になる分野
    本書は子供向けのケアの話にフォーカスし、日本社会に根付く「迷惑をかけるな憲法」への警鐘を鳴らしている
    子供の話をしっかりと聞こうという要素が強いが、これって多忙な親にとっていつでもできることではないと思う
    AIを介入させ老若男女がオートクラインできる世の中をつくれば、相当親にとっても子供にとってもいいのではないか(空いた余白の時間で誠心誠意向き合える)

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    2024年06月19日
  • ケアしケアされ、生きていく

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    ケアというものについて客観的な実情を明らかにしてくれることを期待して読んだが、あくまで筆者の主張に留まるような内容でした。今後、家庭内でのケアの実態を明らかにし、社会に広めていく方が出てきてほしいと感じました。

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    2024年02月02日
  • ケアしケアされ、生きていく

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    ペットを飼ったことがないワタシ。
    喋れない赤ちゃん時代の子育てを苦しく感じる人が多いよう思うが、ワタシは0-1才までなら100人位面倒見れる見たいかもと思った。
    生きているお人形(=ペット)時代のケアが好きというか得意だった事をこの本を読んで再び思い出した。ペットを飼う人の気持ちが初めて分かった。

    自分もケアしながらケアされていたのだなぁ。

    自分のケアを1番してくれたと言うか今の自分になった1番の原因であり結果はヤハリ実母だなぁ。

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    2024年01月13日
  • ケアしケアされ、生きていく

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    about-nessからwith-nessへ。
    物事に着目して、客観的な判断をくだすのではなく、まずは共感した上で、自分ならどんなことを考えるのかという視点に立つ。

    この点が知れただけで、読む価値合ったかな。

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    2023年11月05日