山内智恵子のレビュー一覧

  • ミトロヒン文書 KGB(ソ連)・工作の近現代史

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    倉山工房の山内智恵子さんが書かれた本。倉山塾を退塾していたことには驚きましたが…。
    兼ねてから「コミンテルンという最強の組織がいたのにどうしてソ連は滅んでしまったのだろう」と思っていたのですが、謎が解けた一冊でした。
    お金は情熱には勝てない。そして本気になったエリートは怖い、ということがよく解った一冊でした。
    文章もとても読みやすく、親しみが持てました。

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    2021年03月14日
  • ミトロヒン文書 KGB(ソ連)・工作の近現代史

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    KGB第一総局で文書の情報の整理、管理に従事したワシリー・ミトロヒン。彼は英国大使館にメモを渡したことで、KGBがこれまで収集した情報いわゆる「ミトロヒン文書」が公開された。これはアンドラ、モナコ、リヒテンシュタインを除いた、1918年から1980年代初期までの世界各国の情報が詰まっている。これらの情報は必ずしも正確で、全て事実だという訳ではないが、非合法諜報員の情報が載っている。このことからKGBが世界各国をわたって政治に介入したり、工作を仕掛けていたのかが、この文書から判明する。

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    2025年10月12日
  • ミトロヒン文書 KGB(ソ連)・工作の近現代史

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    ソ連のスパイ活動を露骨に描く。
    文章は素人っぽいのだが、この本に限っては悪い感じがしない。
    KGBの情報将校が生の情報を「写して」持ち出したもので、生々しい資料で、日本における諜報、工作にも多々及んでいる。

    のに。

    なぜ、日本では大々的に取り上げられないのだ。

    そっちの方がムッチャ気になる。

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    2021年05月07日
  • ミトロヒン文書 KGB(ソ連)・工作の近現代史

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    ミトロヒン文書を基にソ連の諜報を暴いていく内容。内容はもとより文中に紹介されている著書のほとんどが未翻訳のものだということに、インテリジェンスヒストリー(情報史学)の奥深さを知るとともに、日本のインテリジェンスに関する認識が未だ発展途上なのだと感じてしまう。

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    2021年03月01日
  • ミトロヒン文書 KGB(ソ連)・工作の近現代史

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    ネタバレ

     今春にヴェノナ文書などについて色々勉強したので本書は結構読みやすかった。ソ連がいかにして東欧諸国を侵略したり、西側諸国に工作を仕掛けたかを改めて認識できた。しかし12年間かけてこっそりメモして文書を作り上げたミトロヒンさんには感服する。
     ソ連や英米のインテリジェンスは、凄い面もあるがポンコツもたくさんいることがよく分かったが、今世界にとって最大の脅威である某国はそこらへんをよく研究しているのではないかと思うので、警戒を怠ってはならないなぁと感じた。
     今各省庁にインテリジェンス部門のようなものを設けるという動きがあるそうなので、ぜひ勧めてもらいたい。

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    2020年12月22日
  • ミトロヒン文書 KGB(ソ連)・工作の近現代史

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    江崎道郎さんのインテリジェンスヒストリーに関するものは、とりあえず出版されたところで、どんどん読んでいこうという意気込みで読んでます。
    共産主義圏の国々が何をやってきたのか、しっかりと確認できる本書。自由主義経済国の隙をついて、様々な形で工作してきた史実をしっかりと見据えていきたい。
    本書も含めて、インテリジェンスに関し、ある程度の量を読んで体型的に理解しておきたい。
    その中で導き出されるもので、自分なりにビジネスに活かしていければと思っている。

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    2020年11月07日
  • インテリジェンスで読む日中戦争 - The Second Sino-Japanese War from the Perspective of Intelligence -

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    日中戦争は歴史の奥に沈んだ出来事と思われがちだ。国家の意思決定を裏で支えた「インテリジェンス」の視点からその実像を掘り起こす。
    情報の読み違いにあった。相手の力を過小評価し自国の事情を過大視した判断が戦線を広げていく。
    情報は事実の集積ではなく解釈の産物でもあるという。思い込みが一度入り込めば組織は容易に修正できない。
    そして現在への教訓を示す。国家も企業も個人も判断を誤れば道を誤る。正確な情報と冷静な分析こそ過去の悲劇を繰り返さぬための最初の防波堤となる。

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    2025年11月29日