小倉日向のレビュー一覧
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ネタバレ一気読み。
妻が捕まったと聞いて、警察へ行き、妻ではない人間が妻だと名乗る。
小柴刑事の行動、妻の勤め先の店長。誰かに助けを求めたい、助けてほしい、抱えきれないと思いながらもすんでのところで思いとどまる。彼らは味方か敵か…。
「会合」の存在。最終手段が「死(殺し)」
魂が殺された被害者。フラッシュバック。逃れられない恐怖。
加害者は笑って過ごしている現実。
警察が、司法が駄目ならこの手で…。
妻のアルバム。針でぼこぼこになった、切り取られた写真。
店長、妻の告白。
会合と芳晃の考え方の違い、否定できない部分。
芳晃のやり方で決着をつける。
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Posted by ブクログ
小倉日向『東京ゼロ地裁 執行 2』双葉文庫。
書下ろしシリーズ第2弾。シリーズ第1弾は、設定は矢月秀作の『D1 警視庁暗殺部』で、扱われる事件が櫛木理宇の『残酷依存症』と非常に酷似していたのだが、今回はどうだろうか。
司法による裁きから逃れて悪事を働く悪党どもに陰の裁判所で正義の鉄槌を下す『東京ゼロ地裁』。
今回はパクリではないが、極めて月並みなストーリー。馬鹿の一つ覚えのように、やたらと生成AIが登場する。デビュー作の『極刑』が面白かっただけに残念。
ある日、裏では『東京ゼロ地裁』の裁判長を務め、表では地裁の判事を務める山代忠雄は愛娘から特殊詐欺にあった友人の祖母が自殺したと聞かさ -
Posted by ブクログ
ネタバレ娘を殺された半田龍樹は、新たな「被害者」や自分と同じような「被害者遺族」を増やさないよう、犯罪者たちを自らの手で裁くようになる。
司法を逃れたり、刑期を終えて出所しても全く悔恨の情のない者たちを、追い詰めてゆく龍樹の執念は、常軌を逸しているとも言えます。「娘が生まれた意味(=娘が殺されたことが社会に与える意味)」を追いつつ、犯罪者たちに(私的な)制裁を加える龍樹の葛藤も描かれており、スピード感のある展開で引き込ませるミステリ作品でした。
一方で、文章表現に過剰に攻撃的な言葉選びが見られたり、結末では龍樹が自身の犯した「殺人」という罪を償うという方向性には向かわなかったことなど、少し違和感を