小倉日向のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
元教師でライターの筒見は、妻と中学生の娘と何不自由なく暮らしていた。しかし、ある日、妻が勤め先から帰ってこなくなったことをきっかけに、とんでもない事件に巻き込まれていく。
性被害の復讐、必要悪は赦されるのか。
性犯罪によって心に消えない傷を負う被害者に比べ、加害者の罪の意識はあまりにも軽い。
自らの手で復讐したいと思う気持ちも理解できるし、それが自分ではなく、家族や大切な人だったらと考えるだけで胸が締めつけられる。『いっそこの手で殺せたら』と思ってしまう気持ちも、決して他人事とは思えない。
「レイプは魂の殺人とも呼ばれる犯罪だ。誰かの人生を奪うにも等しいことをした連中に、果たして生きる価値や権利があるのだろうか。」
この一文が心に深く突き刺さった。被害者が背負う苦しみの大きさと、加害者が犯した罪の重さを改めて考えさせられる。
本日、『こども性暴力防止法』が2026年12月25日に施行されるというニュースを目にした。本書で描かれるような悲しい事件が少しでも減ることを、心から願いたい。 -
Posted by ブクログ
想像してください。
仮に自分の娘が強姦に遭いました。
加害者は今も元気に暮らしています。
加害者に話を聞くと、悪びれている様子もなく、かつて自分はモテていたと武勇伝かのように語っています。
さて、あなたは彼に何を思いますか?
強姦は心の殺人とも言われています。
被害者やその遺族は一生苦しみ続けるのです。
乗り越えようともがくも、ついには過去の悪夢に耐えきれず、自ら命を断つ人もいます。
子どもを狙う犯罪者は再犯が8割以上だという説もあります。
まだ幼い少女が、欲望をむき出しにした男の毒牙にかかったにも関わらず、加害者はのうのうと生活している現実を、被害者はどう受け止めたらいいのでしょう。
この本では、もし将来自分の娘が被害者になったら、自分の息子が加害者になったら、自分の妻が若かりし頃に被害に遭っていたら、自分はどう感じ、どう選択するのかを、眼前に突きつけてきます。 -
Posted by ブクログ
最初は謎だらけ。でも物語が進むにつれて、少しずつ真実の輪郭が見えてくる。
展開としてはベタかもしれない。でも、それでもやっぱり面白い。惹きつけられる。
何が正義かなんて、結局誰にもわからない。ただ、一生消えない心の傷を背負った人の気持ちは、その人にしかわからないし、「悪いやつを殺したい」みたいな単純な感情では済まないものがある。
ラストの父の行動は、感情任せじゃなかったと思う。これまでの出来事を経て、彼なりに理性的に導き出した「自分がやらなければならない」という結論だったのだろう。
法的にどうかはともかく、物語の結末としてはとても自然で、納得感のある着地だった。
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Posted by ブクログ
このタイトルの意味を知るのは結構後半になりました。冒頭から、なぜ?、どうして?、と思いながら読み進めることになります。
性犯罪者の再犯率は結構高いと聞いていました。しかもその数字は検挙されて表に出ているだけの数字なので、実際には泣き寝入りしたり、検挙できなかったり、事件化されなかった分も含めると更に高くなります。
逮捕された犯罪者は服役して刑期を終えると、またやり直すことができますが、被害者やその家族や関係者はずっと暗い過去を背負って生きていくことになります。
もし、自分の家族や大事な人が被害に遭ったとしたら、もう自分の未来は考えずに、司法に委ねるよりは「いっそこの手で...」と思うはずです。
日本の性犯罪再犯防止対策は先進国の中でも周回遅れと言われています。AIでもなんでも使えるものは全て使って、未然に防いでほしいと思います。 -
Posted by ブクログ
犯罪被害遺族の男が、卑劣な悪人に制裁を加えるお話
以下、公式のあらすじ
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娘を殺されながらも極刑を望まなかった半田龍樹は、妻とも別れ、小さな居酒屋を始めた。
一見、平穏に流れる日々――。だが、常連客は知らなかった。
龍樹の陰の"制裁"を。卑劣な罪を犯しながらも逃げおおせた者を執拗に追跡し、淡々と運命の引き金を引いていく龍樹。
黒い血に塗れた両の手は、やがて思いがけない事態を引き寄せてしまう。
人間のダークサイドを容赦なく抉り、読後はなぜか救われる衝撃のデビュー作。
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言葉巧みにドラッグレイプを繰り返す広告代理店の男、飲酒運転の末に子供たちを轢き逃げして出所後も懲りないボンボン息子、DV男、正義を気取ってネットでの加害者の情報を暴露する愉快犯、通り魔、児童ポルノ販売など
反省の色もなく、同情の余地のない輩達
娘をわいせつ事件で亡くし、犯人に極刑を求めなかったが故に妻とも別れることになった半田龍樹
彼は娘を殺して服役中の犯人に面会を繰り返す、その真意とは?
また、普段は居酒屋を営みながら、悪人達に制裁を加える目的とは?
龍樹が娘を殺した犯人に極刑を求めなず、ただ対話をする意味
娘が生きた、または殺された意義
犯人が死ねばゼロになるだけだが、犯人が更生したら、将来被害に遭う子たちを救った事になる
でも、ここで私刑になってればその被害は起きないわけで
理由としては論理性に欠ける気がする
でも、本人もそんな事はわかってる
よの中の悪人への制裁
自分が正義だとは思っていないし、その行いが罪であることも理解している
いくらそんな事をしても自分の心が救われる事はない
そんな事はわかっているのに、なぜ続けるのか?
ミステリと言うにはトリック要素がほぼない
悪人達の情報にしても、容易によく過去までよく調べられていて制裁を加える際にもご都合な展開
その辺、ご隠居が関係してるのかなと、序盤は思ったけど……
なので、必殺仕事人的なクライムサスペンスというジャンルかな
重きを置いているのは、龍樹の虚無感や徒労感
犯罪被害者家族のやるせなさでしょうか -
Posted by ブクログ
ネタバレ一気読み。
半田龍樹が、どういう答えを出すか。心の揺れ。
罪を犯しても反省もなく相手が悪い、何で俺が…、そこにいるのがいけないんだ、「正しい」方法だ等と自分勝手な考えばかり…。
逃げ続ける彼らに、言い逃れができないほどの証拠を叩きつける。
龍樹の風貌から、最初は、強気な態度をみせる。
彼の丁寧な言葉遣いと、光のない目、死んだような目をみて震え上がる。
直子の言葉、考え方、感覚が理解できないこともあった。そばにいてほしい人であったが近づいてはいけないとも思う。
動画を拡散させたり、削除におわれたり大手メディアが、全く反応しなかったり、誰も信じるはずのない言い訳、捜査員の独断によるものなど、反対に世間は騒ぎになる構図、最後までどうなるかページをめくる手が止まらなかった。