岡西政典のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
わかりやすくて良い入門書、クモヒトデの岡西政典博士による分類学の総説的なやつ。個人差あれど、小学高学年から大学生までエンジョイできるかと思う。分類学の基本、二名法、記載、命名規約が簡単に理解できる。中高生ぐらいがターゲットなのでは。参考文献やリファレンスのQRコードがついてて、とても親切。面白いのが細胞質不和合性、他科とのコラボレーションなど、最近特に進んできている”連携”などにも言及される。
ここ数年、この分類学、進化生物学、遺伝学の本を読む機会が多いんだが、どうしても古ぅ〜い書籍や外国語書籍が多めなので、現代日本語本の良著が出てくるのはとても嬉しい。
個人的には『新種の発見』のほうが好き -
Posted by ブクログ
生物の種は204万種。未発見がまだまだある可能性がある。
アカウニとムラサキウニは受精できない。同じような形でも、交尾ができないカタツムリ。交配が起きても子孫を残しずらい。ライガー、ラバ。ある細菌に感染した蚊の生殖操作。などなど。
生物の学名が何故長いのか。
詳細に説明してくれています。
正直、全て理解するのは難しい内容でした。ですが、「分類」の雰囲気に触れ、楽しく読むことが出来たと思います。
生物の種をパズルのピースと表現していますが、完成に近づく日が楽しみですね。なんらかの出来事で飛躍的に進むこともあるのでしょうか。
しかし、新種発見から発表までの苦労は想像以上でした。時間も作業も -
Posted by ブクログ
動物分類学の専門家が、その仕事を紹介した本。動物分類学の学者は、地球上に存在する動物を体系的に分類することが仕事であるが、動物がどのように分類分けされているのか、その体系や名前の付け方など、その方法を新種の発見時を例に詳しく述べている。日本でおなじみのサザエは、最近になって正確な名前が付けられられた(系統付けられた)などのトピックスも盛り込まれており、興味深かった。
「新種の発見は、実はさほど珍しいものではない。この地球はまだ見ぬ新種に満ち溢れている」pi
「新種が発見されるペースは一向に落ちる気配がない。このことから導き出される事実は2つである。1つは、生物が、私たちの思っている以上に多様 -
Posted by ブクログ
分類学という学問ジャンルがあるということ、
著者のように、テヅルモヅルという(聞いたこともない)生物の調査、研究、分類を行っている人がいるという驚き。
DNA分析やAIの解析が発展してくると、この分野の研究も変わってくるんだろうなと思ったり。
以下メモ
・分類学の営みは、私たちに生物の認識という、普段は意識しない、しかし重要な恩恵を連綿と与え続けている。今後、地球環境変動の問題を考えるうえで、生物に関する課題の規模が大きくなるほど、分類学の重要性は増していくことになるだろう。
・分類学の基礎
古代ギリシャのアリストテレス:動物誌
客観的な事実観察に基づいて、500種以上の動物を詳細