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すべての生物学の土台となる学問こそが、分類学だ!
なぜ、我々は「ものを分けたがる」のか?
人類の本能から生まれた分類学の始まりは紀元前。
アリストテレスからリンネ、ダーウィン……と数々の生物学の巨人たちが築いてきた学問は、
分子系統解析の登場によって大きな進歩を遂げている。
生物を分け、名前を付けるだけではない。
分類学は、生命進化や地球環境の変遷までを見通せる可能性を秘めている。
生命溢れるこの世界の「見え方」が変わる一冊!
地球上で年間1万種もの生物が絶滅しているという。
その多くは、人類に認識すらされる前に姿を消していっている。
つまり私たちは、まだこの地球のことをこれっぽっちも分かっていない。
それどころか、「分かっていないことすらも分かっていない」のである。
だが、分類学を学ぶことで、この地球の見え方は確実に変わる。
奇妙な海洋生物・クモヒトデに魅せられ、
分類学に取りつかれた若き分類学者が描き出す、新しい分類学の世界。
◆主な内容
プロローグ 分類学者の日常
第1章 「分ける」とはどういうことか ~分類学、はじめの一歩
第2章 分類学のはじまり ~人は分けたがる生き物である
第3章 分類学のキホンをおさえる ~二名法、記載、命名規約とは?
第4章 何を基準に種を「分ける」のか? ~分類学の大問題
第5章 最新分類学はこんなにすごい ~分子系統解析の登場と分類学者の使命
第6章 生物を分けると見えてくること ~分類学で世界が変わる
エピローグ 分類学の未来
Posted by ブクログ 2022年11月17日
私にとって分類学は身近なものであるが、分類学の有用性を説明するのが苦手だった。この本で筆者の「生き物を分けることは世界の理解に直結し、人類の生活を豊かにする」という主張にハッとさせられた。
これは、その生物が棲む事のできる環境(ニッチ)を理解することが重要であり、私たちには分からないニッチの違いを、...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年09月26日
筆者の分類にかける思い、使命感が伝わってくる本。
分けると分かるはよいタイトルですね。分けることによって、人間と人間以外の共通点・相違点が分かりやすくなる。分けて終わりではなく、それらを紡いでいくことも重要。トランプ登場などで分断が進んだといわれる世界で、著者のようなアプローチが通用するとよいなと...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年08月18日
わかりやすくて良い入門書、クモヒトデの岡西政典博士による分類学の総説的なやつ。個人差あれど、小学高学年から大学生までエンジョイできるかと思う。分類学の基本、二名法、記載、命名規約が簡単に理解できる。中高生ぐらいがターゲットなのでは。参考文献やリファレンスのQRコードがついてて、とても親切。面白いのが...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年08月15日
生物の種は204万種。未発見がまだまだある可能性がある。
アカウニとムラサキウニは受精できない。同じような形でも、交尾ができないカタツムリ。交配が起きても子孫を残しずらい。ライガー、ラバ。ある細菌に感染した蚊の生殖操作。などなど。
生物の学名が何故長いのか。
詳細に説明してくれています。
正直...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年06月12日
新種の登録には何年もかかる
分類学の基本は二名法(属名+種小名)
分類の基準は
・イデアに基づき、理想的な形で分ける類型学的種概念
・変異や奇形を認める形態学的種概念
・子孫を残せるかどうかで分ける生物学的種概念
別の場所に棲む動物の分類や隠蔽種、感染者と非感染者の分類の問題などがあるため、明...続きを読む
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