吉本直志郎のレビュー一覧
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西遊記第三巻にして最終巻。
妖怪変化に邪魔されながらも三蔵法師ご一行いよいよ天竺へ。
唐を出て早十四年。三蔵法師三十五歳。
三蔵法師は成仏し…、あ、成仏とは広義では死ぬことを指すが、この場合煩悩を脱して仏となり悟りを啓くことと解釈されたい。彼岸とはその悟りの境地であり、君たちが生きているこの世を此岸(しがん)とし、煩悩を川に例えて、それを渡った向こう岸のことを言うんだよ。(P220)、
…とまあそんなわけで九九(苦苦)八十一の苦難を越えて、三蔵と悟空は仏になり、猪八戒と沙悟浄と白馬(白い竜)の天上および現世での罪も許された。
子供向けの本ではありますが仏教道教の心を分かり易く説明しようと、最 -
Posted by ブクログ
第二巻。
副題「妖怪変化何するものぞ」の通り、妖怪変化が次々出てきて、三蔵法師を攫い、孫悟空が妖怪退治をして…というパターン。
そんな孫悟空の姿はこう表現される。
「顔は猿面、雷公もどき。頭に金の箍(タガ)をはめ、手にした如意棒振り回し、敵は百万ありとても義を見てせざるは勇無きなりと、快刀乱麻の鮮やかさ。天下にその名を轟かす、つわもの、切れもの、がさつもの。ざっとこのようにうかがっております」P142
しかしこの妖怪変化と言うものが天上から落されたり逃げ出したりした童子やら動物やらということが多い。そのため地上の人間や動物や土地神とかが被害被っていて、天上界のみなさんいくら神や仙人だからと言