パリュスあや子のレビュー一覧

  • 燃える息

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    様々な依存症について描かれた全6編の短編集でした。

    呼ぶ骨
    燃える息
    ジューンブライド・バナナパフェ
    鈴木さんのこだわり
    二十一週六日
    ファントム・バイブレーション

    語り手の気持ちが丁寧に描かれていて読みながら気持ちがソワソワしました…!

    最後の短編はスマホ依存症についてで、当てはまる人は多いのではないかなと思いました。私も気がついたらsnsを見ていることもあるし…。他人事ではないですね

    あとは、最後で他の短編で登場した人のその後が描かれていて素敵でした!

    読みやすくて好みな本でした!

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    2025年08月13日
  • 燃える息

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    最高の短編集だった。今の時代誰もが何かの依存症。読んでて怖くなる依存症から、徐々にいい話になっていくこの6本の短編はハズレがなかった。「鈴木さんのこだわり」では奇妙な親孝行が良かった。ダイエットの話はランニングを趣味にしている自分に刺さったし、最後のスマホ依存の話は現代人みんなにお勧めしたい話。そして締めにふさわしい。

    そんなスマホをいじりながらコレを書いているわけだが、今の自分は読書依存症である。

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    2025年05月01日
  • アレアレ!

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    面白くて一気読み。中弛みもなく、最後まで楽しく読めた。パリ・ブレスト・パリ(PBP)、ブルベなど初めて聞く言葉ばかりだったけど、すぐに物語に引き込まれた。妻に捨てられた65歳の主夫がPBP1200kmという過酷なロングライドを通してどう変わるのか。弱い自分を変えることができるのか、最後までハラハラ・ドキドキしながら見守った。

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    2025年04月23日
  • アレアレ!

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    推し作家のパリュスあや子さんが、新刊を2月に出してはったー!!

    今回のテーマは、自転車イベントの「ブルベ」。(“Brevet”「認定」を意味するフランス語) この時点でブルベをご存知の方はいらっしゃるだろうか。
    ブルベは日本を含む世界中で開催されているが、「競技」ではない。順位がつかない代わりに、決まった距離を制限時間内に走り切るという、いわば「自己満足の耐久自転車イベント」だ。
    主人公の進(すすむ)は今回、世界中の自転車乗りが憧れるというフランスのブルベPBPに挑戦する。

    「常夜灯もほとんどない真っ暗な深夜、星だけがパノラマのように広がる空に惜しみなくちりばめられ、夜通し自転車を走らせる

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    2025年03月14日
  • 燃える息

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    私もどちらかと言うとスマホを手放せない生活だったけど、最近SNSを観ていると心が疲れるな〜って思う事が多くて…。
    それで、仕事終わりにネットサーフィンしていた時間を次の日のお弁当作りの時間にあててみたら、なんと生産性が上がる+お昼が楽しみになる+節約になる、といい事づくしだと気付いた。
    『ファントム・バイブレーション』の主人公も、少しずつ人生の楽しみを見つけて欲しいな。

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    2025年07月13日
  • アレアレ!

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    面白かったです。いくつになっても前向きに新しいことに挑戦するというのは素敵です。私は主人公の半分くらいの年齢ですが、前向きなエネルギーをもらいました。
    また、PBPに参加した主人公の周りも素敵でした。誰かのチャレンジの背景に色々な物語があるのかもしれないと思うと、チャレンジする人たちをさらに応援したいと思うようになりました。そして自分もそんな人生を贈りたいです。明日からまた頑張ろう。小さなチャレンジを積み重ねて。

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    2025年07月12日
  • アレアレ!

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    フランスを舞台に、90時間で1200キロを自転車で往復するイベント、PBPに参加した65歳の進が主人公。パリブレストは大好きなお菓子で、まさか、この自転車のタイヤをモデルにしたものとは思わなかったが。兎に角、登場人物が皆素敵に描かれているし、過酷なレースもリアルだし、地域毎の料理やお菓子の美味しそうな事。
    65歳の進さんがこのイベントを終えた後、長年のトラウマから抜け出したと祈りたい。

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    2025年05月31日
  • アレアレ!

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    ネタバレ

    面白かった。
    色々な人との出会いと別れ、「パリ・ブレスト・パリ」で一緒に走った多くの人の顔が浮かび、その記憶に背中を押されるように最後の力を振り絞り走る主人公進のシーンは感動的で泣きそうになった。

    レース中の開放感やしんどさが伝わってきた。食事のシーンや風景についても細かく書かれていて読んでいて楽しかった。

    ただ、進の奥さんだけは読んでいて怒りを感じた。
    自分に癌があることがわかりそれがきっかけで浮気相手への熱が冷めたとか、そもそも離婚もせずに浮気相手と2年間も過ごしてたとか、今更進に会いに行くとか自分勝手にも程がある。

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    2025年05月04日
  • 燃える息

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    ネタバレ

    依存症に関する短編集
    どの話も、比較的良い終わり方だった。

    燃える息は、めちゃくちゃ刺さった。
    匂いは遺伝子レベルで惹きつけられる…という話を聞いたことがあるが、ガソリンが混じった息を燃える息と表現しているのが何ともオシャレだ。
    依存症同士だからこそ惹かれ合うというのも、何ともエロスを感じる。

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    2025年04月21日
  • アレアレ!

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    自転車レースの話ですね。
    レースに参加する人達の思いが読むと伝わります。
    年齢は関係ないエネルギーを感じました。
    読むと元気が伝わる気がします。

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    2025年04月17日
  • アレアレ!

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    フランス語を勉強してること
    去年亡くなった義理の父がロードバイク好きだったこと

    この2つの理由から手に取った「アレアレ!」
    作中にもありますが、アレはフランス語で「行く」の命令形
    まさしく「go! go!」というタイトル

    妻に出ていかれた主夫をしていた主人公と彼が海外自転車イベントで出会った人たちのお話

    最初は控えめで自己肯定感の低そうなおじさんだったのに、
    物語が終わる頃には自分の気持ちを表明することができるようになった進さん
    それもこれも肉体と精神をとことんまで追い込むこの自転車イベントだからこそだと思います
    変わっていく進さんと愉快な仲間たちの4日間1200キロの旅を見れてよかった

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    2025年04月13日
  • 燃える息

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    短編集でどの話もテンポよく、ほんのひと匙の狂気を孕んでいるところも個人的にくすぐられた。
    全員何かしらの依存症を抱えており、中には本人が意図せずに発症してしまった可哀想な例も含まれている。

    ・「呼ぶ骨」:パリュスさんの凄いところは思春期〜若年層の心理描写が卓越しているところ。
    主人公の真白(ましろ)は、置き引きに遭いそうな物の「声」が聞こえる女子大生で、その物を盗まない限り「声」からは逃れられない。そう、彼女の依存症とは盗癖である。
    しかしそれ以上に、根が真面目な彼女が友人関係で窮屈な思いをしていることが自分には居たたまれなかった。彼女がそれらのしがらみから解放される日は、果たして来るのだろ

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    2025年03月02日
  • アレアレ!

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    ネタバレ

    サイクルロードレース観戦歴20年で、現地の自転車熱やレースの部分に興味があったので、それ以外の人間模様は正直ピンと来るものはなかったのですが、小俣雄風太さんの取材協力があったという謝辞でテンションがあがりました。

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    2025年08月13日
  • アレアレ!

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    苦労したほど達成感も強めだろうな。こんな過酷なイベントに参加しようとする、それだけでもう、何かやり遂げられそう。

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    2025年03月09日
  • 隣人X

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    地球外生命体Xを移民として受け入れることになった世界というSFの設定。
    Xと地球人が関わっていくストーリーというより、
    三人の女性が抱える人間関係の悩みや心情に焦点が当てられた物語だった。
    全体的な物語としては、何をテーマにしたかったのかが伝わらず、ハマらなかったな。

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    2024年06月15日
  • 隣人X

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    SFものと思い読み進めたが、現代の日常を生きる人間描写の物語だった。
    宇宙生物は、AIと置き換えも出来る。

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    2023年11月27日