オブジェクト指向のお勉強。
■オブジェクト指向UIの原則
・オブジェクトを知覚でき直接的に働きかけられる
・オブジェクトは自身の性質と状態を体現する
・オブジェクト選択→アクション選択の操作順序
・すべてのオブジェクトが互いに協調しながらUIを構成する
■オブジェクト指向UIとタスク指向UIの対比
オブジェクト指向UI
・名詞→動詞
・まずオブジェクト選び、次にそのオブジェクトに対するアクションを選ぶ
・ナビゲーションはオブジェクト(名詞形)を手掛かりにする
・あらゆる情報システム、特に作業者による探索や創意工夫が期待されるものについて有効
タスク指向UI
・動詞→名詞
・まずタスクを選び、次に引数としてオブジェクトやパラメーターを指定する
・ナビゲーションはタスク(動詞形)を手掛かりにする
・オブジェクトを選択する必要がない場合や、定型の入力手続きだけを提供する場合にのみ有効
つまりデザインという行為を正当に行おうとすれば、そこには、ある種の直観によって、論理的な推察を経ずに直接最終の形に到達する術が必要です。この創作の道筋は、抽象から具象へと論理を展開しながら可能性を絞っていくことと同じぐらい重要な、そして本質的な創造の技術です。そのような「形から入る」デザインがコンテクストとの適合をもたらすためには、根本的に、「ユーザーの要求に合わせて形を作る」という前提から翻り、「形に合わせてユーザーが要求を捉え直せる」
ようにするべきなのです。
優れた実践者が共通して言うのは、制作の非プロセス性です。それは線形でも円形でもなく、帰納的でも演繹的でもありません。少なくとも意識の上では一気に「形」に到達するのです。原因から結果を段階的に導くのではなく、結果から原因への逆推論を高速に走らせるのです。私はこの道筋を「アブダクションライン」と呼んでいます。
…一覧画面に追加と削除の機能を持たせたり、新規追加用の画面と更新用の画面を共通化することは、データベースへのCRUD機能を提供する情報システムの定石です。
…オブジェクト指向というときの「オブジェクト」を日本語に訳す場合、「物」や「対象」という言葉がよく使われます。しかしオブジェクト指向のコンセプトに照らせば、「客体」が適当だと思います。オブジェクト指向とは、システムをデザインにする際に主体(知覚する者)ではなく客体(知覚される物)をモデル化することに本質があるからです。