ダリル・ブリッカーのレビュー一覧

  • 2050年 世界人口大減少

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    【文章】
    とても読みやすい
    【ハマり】
     ★★★★★
    【気付き】
     ★★★★・

    2050年から人口は減少する。
    飢饉、自然災害、戦争、感染症などの外圧によってではなく、自分たち自身の選択による人口減少は、人類史上初めての経験。
    先進国だけでなく、発展途上国でも出生率は低下傾向にある。

    出生率低下の原因は、都市化と女性の教育水準の上昇。
    経済合理性の観点で考えた場合、子供を産むことは、農業社会では「投資(働き手が増える)」であるが、都市社会では、「負債」になる。
    女性に対する教育水準が上がるほど、子供の数が減る。

    田舎暮らしは環境負荷が高い。
    人々が暮らす場所は集約した方がエネルギー効率が

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    2024年08月15日
  • 2050年 世界人口大減少

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    日本やその他先進国、それに中国、アジア。人口減少はこれらの国々で起きていること。でもなぜか将来的には人口増加をなんとかしなくちゃならない。なんだか矛盾した考えを持っていた。

    しかし実はアフリカでもそうなるだろうということが実データや各国での聞き取り調査でリアルに実感できた。

    キーワードは女性だったのだ。女性が教育を受け、自分で自分の運命を決められる権利を持つ社会では同じことが起きる。これは腑に落ちた。

    とすると、フランスなどは人口減に踏みとどまっているように私には見えていたが(大多数の人はそう思っているだろう)、それもあくまで延命措置に過ぎないように思える。

    移民を増やすぐらいしか策が

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    2022年02月13日
  • 2050年 世界人口大減少

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    原本のempty planetも読みました。国連の予測に反して世界の人口が2050年から不可逆的に減り始めることの要因、つまり統計資料と著者らが世界をめぐって再発見した「都市化と女性の権利や教育水準の向上」が世界の人口を下げる要因になっているという主張には大変説得力がある論拠となっています。

    ただし、本書の問題点として、いわゆる発展途上国の人口が増えすぎて、先進国の人口が減り結局として経済や環境問題につながっているという論理を用いている感が否めません。先進国がこれまで、そして現在もさんざん地球の資源を消費し地球を破壊し続けた結果として、気候変動や生物多様性の喪失などの問題が発生しているわけで

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    2021年12月29日
  • 2050年 世界人口大減少

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    女性の教育(性教育含む)、都市化、脱宗教化が進むと出生率が下がり、人口置換水準2.1かそれ以下になっていくことを様々な統計や世界中でのヒアリングから論じた本。
    ・韓国、ケニア、インド、ブラジルなどの中興国〜途上国でも押し並べて出生率が下がっている。
    ・移民を吸い寄せるアメリカでも、移民二世の出生率は一世より低く、黒人やヒスパニックでと白人の出生率も一般に思われているほどは離れていない。
    ・田舎では子供は労働の担い手だが、都市では労働力にならず、土地も高く親の求める教育水準も高いため少子化が進む。
    ・カナダは歴史的に辺境にあり人口が足りないため東欧などから移民を誘致していたことから、元々国のアイ

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    2021年09月07日
  • 2050年 世界人口大減少

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    「人口は爆発しない」。

    日本における人口減少が叫ばれて久しいが、地球全体でもその傾向があることがわかった。地域によって、緩やかであったり、顕著であったり、と、そのスピードは違うが、人口減少傾向であるのは、間違いない。

    死亡率がゆっくりと低下し、出生率は人口置換率を下回る。
    都市化が招く人口減少。

    先進国はもちろん、発展途上国でさえ、出生率の低下がしている。

    そして、世界各地に点在する少数民族でさえ。

    東欧諸国の人口現状、


    ブラジルにおける人口抑制。
    医師が進める帝王切開、さらには避妊手術。
    背景には、医師による診療報酬がある。

    人口減少国家を支える移民。移民という労働人口の奪い

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    2020年07月17日
  • 2050年 世界人口大減少

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    この書の優れた点は、現地で生の声を聞いて肌で感じた社会傾向を語っていることである。多くの先進国民が、また日本人が漫然と持っているかつての発展途上国イメージは、現地に行くと全く違う。先進国だ、G7だ、などと胸張っていると、今世紀中に色々な意味で脚を掬われる。そう感じさせる一冊。

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    2020年06月30日
  • 2050年 世界人口大減少

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    原題は「Empty Planet」。人類史上初めて人口が減少に転ずると説いている。国連は21世紀の最後までに世界の人口がこのまま増え続け110億人に達すると予測しているが、本書で紹介されているようなデータを一つ一つ積み上げていくと、はなはだ懐疑的に思われる。
    「ファクトフルネス」の著者で統計学者のハンス・ロスリング氏がYouTubeの動画で言っていたのは、幼児の生存率を先進国並みの100%に近づけることで、女性一人あたりの出生率が下がり、世界の人口は爆発せずに持続可能な世界を保てるとのこと。本書では、女性の教育や社会的、経済的地位の向上が出生率の低下に大きく影響を与えていると強調している。

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    2020年06月07日
  • 2050年 世界人口大減少

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    世界で出生率の低下が起きていて、2050〜2060年頃から世界人口は減り始める。
    要因は女性への教育普及により子供を産む選択の権利が向上したこと。また、都市化が進み、子供を持つことがコストになることで、多く産みたいと思う女性が減ったこと。
    この現象は止められることが無いという。
    本書では人口減少の解決策が移民を受け入れること以外に提示されていなかった為、残念だった。
    出生率をあげるには、都市化ではなく地方に移住させ、子供を育てるコストを下げるのがいいのか?

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    2023年02月12日
  • 2050年 世界人口大減少

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    【感想】
    国連の「世界人口予測2019」によれば、世界人口は2030年に85億人、2050年には97億人、2100年には109億人に達するとされている。しかし、筆者のダリル・ブリッカーはこの予測に懐疑的だ。筆者は2050年に90億人で人口がピークに達し、その後は減少が続き二度と上昇しなくなると予想している。

    この「人口はどんどん減っていく」という前提条件のもと話が展開していくのだが、筆者の主張の数々はあまりに暗く悲劇的だ。人口減少は避けられない運命であり、しかもそれを覆す手段は「ない」。高福祉国が出産奨励施策を実行しても、中東地域からの移民を受け入れても、はたまた若い国であるインドやアフリカ

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    2022年06月04日
  • 2050年 世界人口大減少

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    人口減に繋がる「しわ寄せ」は今後日本のさらなる低迷化が予測できる。その為にも早々に対策を打つ必然性があると感じた。日本経済安定化は日本独自の移民・難民受入策の見直しで経済の底辺を支える人口増を狙うしか無い(カナダの成功対策を見習うべき時期に来た)と言う。 さらに私が思う、IOT(モノとモノの結合)にデジタル化(人と人との結合)を早急に融合させる仕組みに支援、活発化させることを優先すべきである思う。(世界のベンチャー企業を支援、優遇、日本のレガシーシステムを変換、更新、新規導入させること)

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    2021年10月20日
  • 2050年 世界人口大減少

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    人口は国連の予測よりも早く減るというのを各地域ごとに解説した本
    色んな国の話が出てきて興味深いところもあるけど、流れはどこも同じなのでちょっと飽きが出る。

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    2021年09月27日
  • 2050年 世界人口大減少

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    世界人工は増加すると言われていたが、実際は2050年頃をピークと
    して減少を始め、二度と増えることは無い。

    そんな予測を各国の出生率や都市化、移民政策などから読み解いている。

    昔は人口爆発で大変だ!とか行ってたけど、確かに最近聞かないね、という
    感じだったので、読んでいて感覚としては共感できるものだった。

    日本の晩婚化、少子化はいくらでも感じるけど、タイやブラジルなど
    イメージでは子供産んでそうな国でも低下してるのは知らなかった。
    出生率高いのはアフリカの一部で、そこも低下し始めてるって
    それもう絶対減っていくやん。

    女性の教育水準の上昇や大学への進学率の上昇が、ライフスタイルを変え、

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    2021年01月25日
  • 2050年 世界人口大減少

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    人口が減る!!ってことには納得した。
    人口減少による暗黒の未来を語っている。ディストピア。著者は逆マルサス。
    解決策は継続的な移民受け入れしかないぞ!と主張。

    『かつて行われた人口増を過剰に恐れての出産抑制政策+核家族称賛宣伝+核家族の増加+貧困の減少+宗教権威の低下+女性の権利上昇+都市化=人口減少』みたいな。

    人口減少
    先進国では100年前以上から出生率が低下トレンドへ。ベビーブームは偶然も重なった一過性の減少。人口減少トレンドはずっと続いてきた。顕在化が最近というだけ。発展途上国も出生率が急速に低下している。世界の人口は2050年とかがピークだろう。国連の人口推計は過大すぎる。

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    2020年09月01日
  • 2050年 世界人口大減少

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    2050年には世界人口は減り始める。国連統計では21世紀中増え続けて110億人になるとしているが、それは間違い。街の人たちのインタビューからそれを推計した。
    国として、移民と多文化主義を受け入れなければ衰退する。

    農村では子供は働き手になる。都市では重荷になる。都市化が進めば少子化は進む。
    女性の地位向上で、出生率が下がる。

    国連の低位推計は2050年にピークを迎える。この形になる可能性が高い。教育の効果を無視している。

    黒死病では人口の1/3が死亡した。

    都市化と女性の地位向上が発展途上国でも起きて、出生率が下がる。

    緑の革命による人口増も、出生率低下の動きが後戻りすることはない。

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    2021年09月16日
  • 2050年 世界人口大減少

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    世界の人口の変遷とその理由を知りたい人におすすめ。

    【概要】
    ●マルサスの『人口の原理に関する一論』は誤り、人口爆発は起きない。
    ●人口減少の根拠は「都市化と女性の地位の向上」である。
    ●人口減少に伴う国力低下をどう防止するか、移民を受け入れるしかない。

    【感想】
    ●人口減少が本当にダメなことなのかよく理解できなかった。
     イノベーションと創造性の損失を心配するとあるが、それは常に新たな世界を作りだしていかなければならないという意識があるからではないだろうか。
     常に発展し続けようと考えなければ、現状維持ベースで十分である。
    ●そのためには、人口減少を受け入れて、その中で生き方を変えていく

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    2021年02月03日