末永幸歩のレビュー一覧
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私はこれまで絵画を見るとき、前提知識がなければ楽しめないと思っていたし、絵画には見方の正解があると思っていた。しかし、絵画を鑑賞して感じることは人それぞれでよく、むしろ自分なりの解釈を持つことが大切なのだと知ることができた。
「アウトプット鑑賞」によって、絵から感じたことを言語化する方法を学んだ。例えば、人が描かれている絵を見ても、私はこれまで「人がいる」という事実だけを捉え、そもそも人が描かれていることに深く目を向けていないことがあった。ひとつひとつの細部に注意を向け、「どこからそう思うのか」「そこからどう思うのか」と自分に問いかけることで、観察力を深めていきたい。
本書が投げかける問いに沿って考えていくと、一つの絵に対して考察や疑問が自然と浮かび上がり、美術鑑賞とはこんなにも奥深いものなのだと実感した。これからは美術館などでさまざまな絵画に触れ、自分なりの見方や考えを大切にしながら、「アート思考」を育んでいきたい。 -
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この本を読むのは、実は2回目になります。3年ほど前に初めて読み、そこでアートという面白い世界に触れることができました。
前回エクササイズを行った際に本に直接書き込みをしていたのですが、それを3年ぶりに見ながら同じエクササイズをやってみると、全く違った感覚や印象を抱く自分にすごく驚きました。どちらが良い悪いという話ではなく、自分の見え方や考え方、価値観などが、意図しないところで変化しているのを直に感じることができ、とても面白い経験になりました。
また最近は目の前のことに追われていて、自分の興味や好奇心に目を向けるゆとりがなかったなと、この本を通して改めて実感しました。
特に1ページ目のアートを見た際、10秒ほど眺めて次のページに行ってしまいました。本来ならもっと長く、深く、細かいところまで見たいと思っているところですが、30秒も見ることができませんでした。自分の集中力の低下や、世の中の時の流れの速さに、気づかないうちに自分も合わせて生きてしまっていたんだなと痛感しています。
この本を通して、自分の時間軸や時の長さをしっかりと自分の手でコントロールしようという意識が持てたことは、読んだ結果として得られた大きな収穫でした。また、心の中で思うことと、声に出してアウトプットすることとでは、実際に感じ方が違うものだなという点も改めて感じることができました。
本当にこの本は、私の人生の中でも節目やターニングポイントの時に読むバイブルとなる1冊です。素敵な本に出会えたことに感謝しています。 -
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13歳からのアート思考の作者による第二作目。先の作品は、人生のベストに入る名著だったと思う。自分の人生を変えてくれた本の一つで、仕事が圧倒的にできる人と言われるようになった劇的な変化をもたらしてくれたものだったとも思う。
本書は、美術の先生がもつ、優しい、ありのままを見る目を養う前作。そして、感性を大事にする、ありのままを受け入れて、感じる力。本を読んで、感想をブログに書いて、、、、実はただサマっただけ担っている。そんなことってありませんか?と問う。びびっとくるなあ。感性の扉が閉まっていませんか?日常の些細なものごとからでも、多くのものごとを受け止め、自分なりに感じること。
もう一つ大事なことは、子供のような感性で物事を見るということ。いくらとか、何平米のような大人の決まった尺度で物事を見ずに、感性、つまり何を感じたかの方を大事にする。物事の本質は、実はその感性の目で見たものではないか?と。
最後に、筆者が語りたかったのは時間。感性と時間とをかけ合わせた最後の章は、まさに現代の人に言い聞かせるような内容になっている。効率を追い続けて、なんでも便利にやっているとしても、結局幸せにならない。なぜなら、感性は忙しい中で効率化して、さらに忙しくなっていく様を見ていて、効率化は、より大変になりコントロールができなくなってしまうから。これは、杉本博司さんのAcceralate Buddhaとも通じるもので、どんどんスピードアップして最後無に帰すというブッダの写真を使った動画作品。最初はゆっくりでも、早くなって手に終えなくなって、最後はコントロール不能となるじゃないか、大丈夫か?という問いかけだ。本作も、おそらくそうした現代の人々のせせこましい生き方自体に疑問を呈しているんだろう。忙しいからこそ、外に出て、コーヒーを買って、店員とだべってから戻る。このたった10分、20分に、人間としての感性がたっぷりと入っているんだ。無意識にやっているこうした無の時間は、かけがえのない時間なんだろうし、時計のはりをちゃんととめて、また動かす作用がある。立ち止まって、木々を見てみる、こんな所にこんな木があるのか、という松浦弥太郎氏の著作でもふれらていたことを思い出した。 -
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13歳からのアート思考、私の人生の一冊なので、書店に並んでいてびっくり。1日で読み切ってしまった!
自分だけの問い、自分だけの答えって、価値がないように感じるけれど、それが一番自分にとって価値があるんだよね。それを教えてくれるのが感性の扉がどうなっているか。すごくわかりやすい例えで、今の感覚を確かめながら読み進めることができた。
CLASS1や2は、前作に通ずる話がちらほら出てきて「あーあったあった、その見方!」となったのだけど、CLASS3の「現実」はどこにある?から、急に哲学的に発展したように感じる。たしかに私たちは「科学」のシャボン玉に入ってその基準で見てしまいがちだけど、それが「現実」とは限らない。
それから、CLASS4以降に出てくる「本質」「目的」「今を生きる」というような言葉には何度もぶつかったことがあり、その都度「これこそが目的!」と頂上を決めてみたり、「意味なんかないさ暮らしがあるだけ」という星野源の歌詞を思い出してみたりと、当たって砕けての繰り返しであった。どちらもOKというと聞こえだけがいい気がするけど、どちらもOKと言われているようで嬉しかった。
子どもに直接関わる仕事をしているので、子どもの見方、様子を絡めて伝えてくれたことも感謝、私が先生になりたかった理由は「真っ白なキャンバスのような心が好きだから」だった。好きっていうのは広いけど、つまり、扉全開の感性が眩しく、羨ましく、どうぞ大事に持っていてほしいと願うということだと思う。執筆いただきありがとうございました。 -
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ネタバレ自分なりの「表現の花」を咲かせるためにも、「探究の根」を広げることが大事。現代の美術教育は、この探究の根を広げる行為が、歴史や技法の知識獲得とほぼイコールと捉えられ、しかも目的化している。
著者が美術の教員ということもあり、読者が抱くであろう疑問や感想を先回りしてくれるので、セミナーを受けているような感覚で読みやすい。
美術に対するハードルを緩やかに下げてくれる。さらには、普段の仕事や生活においても「別に専門性が無くたって、まずは自分の内側にある興味に従っていいんだよ」と背中を押してくれる。
そして、感じるままにと言いつつ、デュシャンからウォーフォルといった現代美術の歩みを自然に取り入れているのがすごい。全ての教科がこんな授業だったら真面目に受けてただろうな。
一方、内容としては、一貫して鑑賞者の枠組みから論じられていた。最後にはアートという枠組みすら撤廃している。
音楽をやっている身からすると、アートは鑑賞者がいて初めて成り立つと考えていた。クラシック音楽の演奏会や一般的な美術館の展示をイメージすると、インタラクティブな芸術というのはなかなか難しい。となると、表現者としてはこの現状をどう捉えて、どう表現に組み込むのが良いのか。あるいは一方向のものと諦めるべきなのか。
そして、「伝統をつなぐためのアート」は、いったい何なのだろう。
「表現とは、模倣ではなく知覚したことの再構成。美術におけるリアルさは、必ずしも遠近法が正解とは限らない。」と本書では述べられていた。時代とともに受け継がれるものが変化していく、これもアートの形なのか。では様式美とは何なのか。
新たな疑問が湧き出てくる。
まさに「興味のタネ」を植え付けてくれる書籍であった。 -
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ここ最近読んだ本で一番面白かった。
目から鱗というか、眠ってた脳の領域?がこじ開けられ、解放されていくような感覚。
この混沌とした時代を生きぬくために大切な思考法を教えてもらった。
また、子どもの頃苦手だった「美術」がこんなにも面白くて、もっと自由なものだったなんて知らなかった。実践型だから本当に自分の思考が鍛えられる感じがした。
自分の中の「興味のタネ」(興味・好奇心・疑問)に気づき、まっすぐ向き合う。「探究の根」(自分の興味に従った探究の過程)を掘り下げる。決して「表現の花」(自分なりの答え)が咲かなくても、問い続けることが大事だと知った。
「正解を導くだけの人、問いそのものを生む人」
最終章に出てくるこの言葉。
私は本書を読んでいて「やってみよう」、「アウトプット鑑賞してみよう」と言われた時、早く「正解」(著者の見解や意図)に辿り着きたくて軽く読み飛ばしていたことに気づかされた。
本来は、自分の中で「自分なりの」視点や答えを見出すことが目的なのに…
効率とスピード重視の世界に自分もすっかり飲み込まれ、染まってしまっているのだと苦笑した。
20世紀の画家たちが向き合ったアートは、作品の技術や美しさそのものではなく、アートとは?芸術とは?という問いに対する考えや姿勢を表したものであり、それを一緒に紐解いていく過程がすでに「探究の根」を伸ばす作業だったのだと思う。この感覚を大切にしたい。
本書を読み進めていくうちに「カップヌードル」のパッケージさえ、確かにアートだよなと思い始めたこの思考の移り変わりが楽しかった。 -
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◼️ Q.(問い)
自分の思考やものの見方をズラすために実践できることは?
◼️ A.(答え)
自分の興味の探究+周辺領域の探索
◼️ Keywords
- アート思考=独自視点で新たな問いを生み出す思考
- アート:表現(花)+興味(種)+探究(根)
- アート思考=自分なりのものの見方で興味(根)・探究(種)を育み、新たな「問い」を生み出す思考
- アート=新たな価値(問い)を生み出すもの
- アーティスト=新たな価値(問い)を生み出す人
- アート思考を育む
- 自分の興味=愛するものを見つけ、探究し続ける
- アート作品の鑑賞は「自分なりのものの見方」を育むための手段 -
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『「自分だけの答え」が見つかる 13歳からのアート思考』は、美術の知識よりも“ものの見方”を磨くことに焦点を当てた一冊だ。著者の末永 幸歩は、アートを「興味のタネ」「探究の根」「表現の花」という植物のメタファーで解きほぐし、私たちが目にする作品(花)の背後には、作者が掘り下げた問いと好奇心(根)が深く伸びていると説く。ルネサンス期の“職人”としての画家から、写真の登場で存在意義を揺さぶられた20世紀のアーティストたちまでを概観しながら、マティスが色彩で写実を超え、ピカソが多視点で「新しいリアル」を提示し、デュシャンが《泉》で“美”より“思考”へ転換した経緯を追う。本書は「正解探し」ではなく、自分自身の視点で問いを立て、答えを編み出すプロセスこそがアート思考だと結論づける。
読後、アート思考は理系研究にも通じると強く感じた。実験データを前に既存の仮説に安住せず、「なぜこうなるのか」と根を伸ばし続ける姿勢は、まさに本書が描くアーティスト像と重なる。また、美術館で「何がすごいのか分からない」と戸惑いがちだった自分にとって、作品を花、その地下に作者のタネと根を想像する比喩は目から鱗だった。作品を眺めるだけでなく、その背後にある探究のドラマを想像することで鑑賞が一気に立体的になる。情報があふれ“正解”が即座に提示される時代だからこそ、自分の興味のタネを見失わず、常識を疑いながら根を掘り下げるアート思考は、研究にも日常生活にも有効な羅針盤になると実感した。 -
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13歳からのアート思考
末永幸歩、解説・佐宗邦威
ダイヤモンド社
「自分のものの見方」を持てる人こそが、結果を出したり、幸せを手にしたりしている
すべての子どもはアーティストである。問題なのは、どうすれば大人になったときもアーティストのままでいられるかだ
パブロ・ピカソの有名な言葉
①「自分だけのものの見方」で世界を見つめ、
②「自分なりの答え」を生み出し、
③それによって「新たな問い」を生み出す
たんぽぽ
花が姿を見せるのは、1年のうちなんと「たったの1週間程度」
タンポポという植物の大半を占めているのは、じつは目に見えていない「地下」の部分
アートという植物
「表現の花」「興味のタネ」「探求の根」の3つからできています
アート思考とは「自分の内側にある興味をもとに自分のものの見方で世界をとらえ、自分なりの研究をし続けること」
VUCAワールド
変動、不確実、複雑、曖昧
あらゆる変化の幅も早さも方向もバラバラで世界の見通しがきかなくなった
「色」について
「形」や「輪郭」について
「札の使い方」
カメラの登場により「目に映るとおりに世界を描く」というルネサンス以降のゴールが崩れてしまった
「巨匠の絵だからすばらしいに違いない」なんて無理に思う必要はありません。当時のアート関係者たちが、まさに「ダメ出し・アウトプット鑑賞」をしていたことを想えば、「変な絵だなぁ」という感想のほうがむしろ自然だとすらいえます。
ピカソ
『1つの視点から人間の視覚だけを使って見た世界』こそがリアルだ」という遠近法の前提に疑問を持ちました。
リアリティーは君がどのようにものを見るかの中にある
「感じた意見」に対しては「発見した事実」を、そして、逆に「事実」に対しては「意見」をアウトプットする
「作品のやりとり」を許す「空白」が残されているほうが、作者と鑑賞者がともにつくり上げる作品になりやすい
「視覚」から「思考」への最後の“ダメ出し”
じつは見えていないー「窓」と「床」の思考実験
絵は『絵の具』と『キャンバス』でできているなんて、わかりきっているよ
身体の動きを受け止める「舞台」
『アート』と『非アート』を隔てる『城壁』など、じつは存在しないのでは…?
ニューヨーク近代美術館 通称MOMA
MOMAは「アートという枠組み」がなくなったあとの平野に立ち、「自分たちのものの見方」によって「本当にすぐれたもの」を選び出そうとしている
これがアートだというようなものは、ほんとうは存在しない
ただアーティストたちがいるだけだ
「真のアーティスト」とは「自分の好奇心」や「内発的な関心」からスタートして価値創出をしている人
「自分の愛すること」を軸にしていれば、目の前の荒波に飲み込まれず、何回でも立ち直り、「表現の花」を咲かせることができるはず
心から満たされるためのたった1つの方法は「自分が愛すること」を見つけ出し、それを追い求め続けること
そのためには、「常識」や「正解」にとらわれず、「自分の内側にある興味」をもとに、「自分のものの見方」で世界をとらえ、「自分なりの研究」をし続けることが欠かせません。そしてこれこそが「アート思考」なのです。
つねに移ろう不確かな外部環境に合わせるのではなく、自分の内面と向き合い、自分軸で『答え』を生み出していく
「太陽を見つける」のではなく、「雲を自らつくっていく」 -
購入済み
中学校の美術教師である著者がアーティストのように考える方法を教えてくれる本。中学生でこの授業を受けられるのは羨ましい。
この本でお勧めされている方法で絵画を鑑賞すれば、世間で評価されている作品を同じように素晴らしいと思う事はできないかもしれないけど、自分なりに作品と向き合ったという実感は持てるように思う。 -
購入済み
楽しい
私は美術の成績はあまり良くなかったのですがこの本を読んで、アートに対するハードルが下がり以前より楽しめるようになりました。
美術館で一生懸命説明文を読んで理解しようとしていたのですが、自分なりの解釈で鑑賞するというスキルがつきそうです!
少しだけ世界が広がったような気がして読んで良かったです。