■「顧客視点経営」が、いま改めて注目されている背景
①情報が購買に与える影響の拡大
②購買パターンの多様化
③市場成長の鈍化や低減
④激しい競争が前提の経営環境
⑤企業成長と顧客満足の関係実証
⑥調査手法・統計解析・分析フレームの進化
⑦技術進化による運営負荷の低減
■CXMとCS、CRMとの関連性
①CSとは
・CS活動とCXMはいくつかの点で異なる。
・CS活動においては企業成長や収益向上が目的とされず、満足度の向上(顧客勘定)が目的化している。
・そのため、活動において使用されるデータも顧客の声が中心。
②CRMとは
・CRM活動とCXMはいくつかの点で異なる。
・活動の目的はCXMと同じく企業の継続的成長や短期収益向上だが、顧客感情やロイヤルティについては重きが置かれていない。
・そのため、使用するデータも顧客属性や購買データが中心。
③CXMとは
・活動の目的はCRMと同じく企業の継続低成長や短期収益向上。
・最重要指標はCSと同じく、顧客の自社への何らかの感情を表すスコア
・活動自体はCRMやCSと変わらないが、その活動を決めるための材料、つまりデータがCRMとCSの両者を統合したもの。
■NPSがフィットしやすい企業
①ユーザーの会員基盤がある企業
→今の顧客が「なぜ顧客でいるのか」「どうすれば続けるのか」「なぜやめていくのか」を知り、手を打ちたい
・離脱を防ぎたい
・他者への流出を防ぎたい
・より高いグレードの会員数を最大化させたい
例:クレジットカード、ハウスクリーニング、音楽教室、スーパー、ファンクラブ等
②”人”が価値を提供しているサービス業の企業
→「人のサービスクオリティが大事」「デジタルでのデータ収集が難しい」「ESも重要」
・顧客接点で重要な、”スタッフ”のパフォーマンスを高めたい
・従業員自体のロイヤルティも高めたい
例:小売、飲食店、旅行代理店、鉄道、玩具店、銀行など
③高単価な商材を扱い、対面商談する機会が多い企業
→「不満顧客への対応を知りたい」「誰が不満になっているかを知りたい」「人のサービスクオリティが大事」
・”商談”事態のクオリティを高めたい
・”成約率”を最大化させたい
例:通信サービス、転職エージェント、不動産、自動車など
■ECサイトについて聞く場合
・サイトのデザイン・色使い・画像など
・サイトの見やすさ・操作のしやすさ
・サイトでの商品情報の見つけやすさ
・商品以外の情報の見つけやすさ
・商品の詳細情報の見つけやすさ
・サイトのコンテンツの充実度
・サイトのコンテンツの面白さ
・カート機能の使いやすさ
・会員登録ページへの導線
・会員登録の申し込みやすさ
・マイページの使いやすさ
・会員特典の充実度
・メルマガによる連絡の内容
■「顧客体験向上」 浸透のための6つのポリシー(リクルートキャリア)
1 同じことを言い続ける
2 ボトムアップにこだわる
3 確認する場をなくさない
4 NPSを目的にしない
5 小さく始めて成果をつくる
6 いきなり評価に接続しない」
■CXチームがステークホルダーからの理解と協力を得て成功させるための7つのルール
【経営を本気にさせるルール】
1 収益との関連を可視化する
2 リアルな声に触れてもらう
・フリーコメントの読み込み
・直接顧客と触れ合う
・インタビューの動画を見る
・インターネット調査をする
【現場の協力を得るルール】
3 不安を持たせない
4 データを共有する
5 成功事例を生み出す
【顧客を巻き込むルール】
6 調査結果や改善行動を周知する
7 常に声を聞き続ける