進士素丸のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
当たり前に面白かった!
著者選りすぐりの文豪たちはみんな名前を聞いたことのある有名どころばかりだし、タイトルに「どうかしてる」とある通り、「こんな有名な人がこんなぶっ飛んだことしてたんだな〜」と、思わず友人に話を教えてあげたくなるような内容でした。
また、この本を起点に「この本読んでみたいな〜」とか、「この文学館にこういうものが展示されてるんだ!行ってみたいな〜」とか、これからやってみたいことも増えて、面白かったです。
この本の面白いポイントは、各章が始まる前に文豪たちの相関図が見られるところです。
あの人はこの人を尊敬していて、この人から影響を受けていて、はたまたこの人とはとあ -
Posted by ブクログ
文豪がどんな境遇のもと、どんな人生を送り、どんな作品を出したとかというのは、文庫本の後ろの方や文芸史に載っていたりするわけだけど、いかんせん硬くて、眠くなる
破天荒で奇天烈なエピソードをまず打ち込まれることで、なんだか面白い人だったんだなとぐっと興味が湧いてくる
そうすると、眠くなるだけだった史実や解説も面白く読めてくるもの。
そういった人物に対する興味を引き立てる本としては、逸品。
これは、はじまりの本ですね、ここからが大事です。
ここから、実際に文豪の小説を読んだり、引用された文献を阿弥陀のように読んでいくと、根強く知見が深まることになると思う
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Posted by ブクログ
ネタバレ面白かった!
酔って太宰に絡む中原中也の話は何回聞いても笑ってしまうし、大宰と檀が2人で酔ってガス栓ひらいて檀だけ正気に戻って太宰を見捨てる図も笑ってしまう。
ドMの谷崎潤一郎、寡黙で借金上手な川端康成、文壇諸家価値評価表とかいうトンデモ評価表を書いた直木三十五、芥川賞と直木賞を創設しその懐の大きさで皆に慕われた菊池寛......
それぞれの個性と関係性が分かりやすく書いてありとても楽しかったです。そしてそれぞれのエピソードがまた、本書のタイトルに恥じない「どうかしてる」感。
文豪に対する敷居を下げてくれる本である一方で、出典がきちんとページごとに記載されている点もとても良い。もちろんそれぞ -
Posted by ブクログ
ネタバレ進士素丸「文豪どうかしてる逸話集」、2019.10発行。27人の文豪たちの知られざる素顔の紹介です。私はほぼ知ってましたがw。極めつけは川端康成。他の文豪は人間味と言えますが、彼の場合は犯罪だし、奇人の程度では永井荷風の影が薄くなります。大きな目で黙ってじっと見続ける癖。1時間の講演を頼まれ「特にしゃべることはないので顔でも見ててください」と1時間一切しゃべらなかった。欲しいものは借金やツケでなんとしても手に入れる。そして踏み倒したりうやむやに。「伊豆の踊子」執筆で数か月滞在した「湯本荘」に1円も払わず。死んだあと、方々に借金やツケがあったそうです。