あらすじ
素晴らしい作品を生む人間が必ずしも素晴らしい人間とは限らないし、またそうある必要もない。
読んだらもっと好きになる、文豪たちのかわいくて、おかしくて、“どうかしてる”エピソードを、一挙ご紹介します。
【エピソード例】
・太宰治は、借金のかたに友人を人質に取られた経験をもとに『走れメロス』を書いたが、実際は全然走っていないどころか、友人を見捨てた。
・夏目漱石は、米が稲になることを知らなかった。
・谷崎潤一郎、佐藤春夫に奥さんを譲渡するも、「やっぱり返して」と言い出す。
・尾崎紅葉、友人を捨てた元カノを責め、バイト先に殴りこみに行く。
・国木田独歩が田山花袋に作ってあげたカレーライス、ちょっと変。
・梶井基次郎、泥酔して「俺に童貞を捨てさせろ!」と街中で叫び、友人を困らせる。 etc
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
文豪なんて興味ない!って人にも、いったん読んでみて!って勧めたい1冊です。
かく言う私も出てくる有名作家の著書はほぼ読んだことないけれど、みーんな愛おしくて仕方なくなりました。
Posted by ブクログ
当たり前に面白かった!
著者選りすぐりの文豪たちはみんな名前を聞いたことのある有名どころばかりだし、タイトルに「どうかしてる」とある通り、「こんな有名な人がこんなぶっ飛んだことしてたんだな〜」と、思わず友人に話を教えてあげたくなるような内容でした。
また、この本を起点に「この本読んでみたいな〜」とか、「この文学館にこういうものが展示されてるんだ!行ってみたいな〜」とか、これからやってみたいことも増えて、面白かったです。
この本の面白いポイントは、各章が始まる前に文豪たちの相関図が見られるところです。
あの人はこの人を尊敬していて、この人から影響を受けていて、はたまたこの人とはとある事件が勃発していて……などなど色々書いてあって楽しいです。
あと、著者である進士素丸さんのコラムも見逃せません。読み始めのほうはその章の文豪をうまく絡めてまとめているので、「著者が上手いこと書きたくて主観も混ぜて書いてるんじゃないか」とか思いながら読んでいました。しかし、読み進めていくにつれ、シンプルに進士素丸さんの文章力が高いことに気付かされ、また出典本の多さからも、「たくさん色んな本を読まれてこの本を書かれたんだなぁ」と気付かされました。あっぱれです。
有名な文豪の人間味あふれる一面を知れる、面白く、読みやすい本でした。おすすめです♪( ´▽`)
Posted by ブクログ
中学受験と、中学入学後、日本文学史を学ぶ機会があり、
暗夜行路!志賀直哉!とコールアンドレスポンスのように覚えました。書き出しやあらすじも覚えました。
若い時に覚えたからまだクイズ番組でも役に立ってます。
でも、全然読んだことない…。クライマックスを知らない。死ぬまでに『吾輩は猫である』は読もうと思ってます。
そんな名前だけ知ってる文豪の姿が面白く描かれています。
勉強中の学生さんの息抜きにも面白いのではないでしょうか。
Posted by ブクログ
太宰治、夏目漱石、芥川龍之介…世に名を残した文豪たち。ちょっとお茶目で、やっぱり変人(失礼しました…)。こんなすごい文章を書くのに、ご本人はこんな人なんだと、そある意味裏切られた(?)本。
Posted by ブクログ
クスクス笑いながら読んでいたが、時々笑えないようなエピソードもあって文豪たちの人間らしさや波瀾万丈な生き方を知ることができてよかった
あまり文豪の作品に触れたことがないので、色々と読む機会があったら再読して、作品と文豪のエピソードを紐付けられたらと思う
Posted by ブクログ
日本文学を集中的に読むようにし始めた今、読むべくして読んだ本。漱石の「ねこ」ひらがななところが愛おしい。でも特に思ったことは「花袋あんたガチ中のガチかよ…」でした。
Posted by ブクログ
文豪がどんな境遇のもと、どんな人生を送り、どんな作品を出したとかというのは、文庫本の後ろの方や文芸史に載っていたりするわけだけど、いかんせん硬くて、眠くなる
破天荒で奇天烈なエピソードをまず打ち込まれることで、なんだか面白い人だったんだなとぐっと興味が湧いてくる
そうすると、眠くなるだけだった史実や解説も面白く読めてくるもの。
そういった人物に対する興味を引き立てる本としては、逸品。
これは、はじまりの本ですね、ここからが大事です。
ここから、実際に文豪の小説を読んだり、引用された文献を阿弥陀のように読んでいくと、根強く知見が深まることになると思う
Posted by ブクログ
文豪たちの逸話に思わず声を出して笑ってしまいました
みんなそれぞれどこか抜けていて、でもそれがどこか可愛いらしくて面白い
作品とともにいつまでも愛されている理由が分かった気がする…
あと、相関図で文豪同士の関係性が一目で分かるのが良かったです
意外と密な関係なんだなぁ…
Posted by ブクログ
文豪の私生活について知れる本で、文豪と呼ばれる人でも恋をしたり、借金をしたりしていたのだと人間味が見れた。また、文豪の代表作もあらすじ付きで紹介されているので、読んでみようと思った。
Posted by ブクログ
面白かった!
知ってる文豪もよりよく知れたし、知らない人も知ってる人との関係性から知ることができたし、読んだことない作品も読んでみたくなった。
なんか変わってる人が多くて、私の悩みなんてちっぽけなのかなとも思った
Posted by ブクログ
タイトル通り、高名な文豪たちの面白エピソードを集めた1冊。エピソードとともにその人物の代表作2〜3作品程度も紹介されており、そのあらすじがユーモラスに書かれていたため、これまであまり興味の持てなかった作家(の作品)でも、「これ気になる」「読んでみたい」と思わされたので、文豪や古典作品にあまり興味が持てないという人にもおすすめできる1冊かもしれない。
個人的には志賀直哉の「骨董品を買いに行く」話と内田百閒の「錬金術」のエピソードが特に面白かった。
Posted by ブクログ
面白かった!
酔って太宰に絡む中原中也の話は何回聞いても笑ってしまうし、大宰と檀が2人で酔ってガス栓ひらいて檀だけ正気に戻って太宰を見捨てる図も笑ってしまう。
ドMの谷崎潤一郎、寡黙で借金上手な川端康成、文壇諸家価値評価表とかいうトンデモ評価表を書いた直木三十五、芥川賞と直木賞を創設しその懐の大きさで皆に慕われた菊池寛......
それぞれの個性と関係性が分かりやすく書いてありとても楽しかったです。そしてそれぞれのエピソードがまた、本書のタイトルに恥じない「どうかしてる」感。
文豪に対する敷居を下げてくれる本である一方で、出典がきちんとページごとに記載されている点もとても良い。もちろんそれぞれの有名作品もきちんととりあげられており、よんだことのない文豪の作品も読んでみようと思わせてくれました。
Posted by ブクログ
個々のエピソードは聞いたことのあるものが多かったが、こういう風にまとめてもらえると作家たちの人物像や関係性がはっきりとして面白かった。
これが書けるてまでには、筆者が数えきれないほどの読書をしてきたのであろうことが透けて見えて、なんかよかった。
取り上げられた作家の代表作とかんたんな紹介が書かれていて、「この本を読みたい」が見つけられる本でもある。
Posted by ブクログ
お、おもろ〜!
文豪達、ぶっ飛びすぎ。
特に太宰。予想を上回るクレイジーさ。
戦時中、混沌とした世の中で娯楽も今より少なかっただろうに、あえて文学を通して自分自身をみつけて世の中に作品を広げた偉大な文豪達に拍手!
Posted by ブクログ
文豪たちの人間らしさがたっぷり。人間は必ず何かしらの弱さをもち、だからこそ支え合う存在である。そういった意味で彼らのどうかしている言動と関係性は人間らしくて愛おしい。まるで子どもをみているかのような気持ちになった。
相関図がとてもわかりやすくて使える。これからこの本を参考にいろんな文学作品に触れたい。
Posted by ブクログ
軽快な語り口調で、スラスラ読めます。文豪と聞くと構えてしまうけれど人間なんだなと思いました。時に常識人からかけ離れているエピソードもたくさん。笑えます。
Posted by ブクログ
笑える話がいっぱいあって電車では読めそうにありませんでした。
文豪と言えどおかしな部分がたくさんあって、なんか安心しました。
エピソードや交友関係、代表作の分かりやすい説明が知れて良かったです。
Posted by ブクログ
進士素丸「文豪どうかしてる逸話集」、2019.10発行。27人の文豪たちの知られざる素顔の紹介です。私はほぼ知ってましたがw。極めつけは川端康成。他の文豪は人間味と言えますが、彼の場合は犯罪だし、奇人の程度では永井荷風の影が薄くなります。大きな目で黙ってじっと見続ける癖。1時間の講演を頼まれ「特にしゃべることはないので顔でも見ててください」と1時間一切しゃべらなかった。欲しいものは借金やツケでなんとしても手に入れる。そして踏み倒したりうやむやに。「伊豆の踊子」執筆で数か月滞在した「湯本荘」に1円も払わず。死んだあと、方々に借金やツケがあったそうです。
Posted by ブクログ
文豪の簡単な紹介と代表作、くすりと笑えるエピソードをまとめた一冊。
教科書に載っているような文学は、難しいイメージが先行してしまうのですが、そんな作品を書いた文豪達をぐっと身近に感じることができるエピソードばかりでした。彼等の交友関係も垣間見ることができます。
特に太宰治や谷崎潤一郎、近しい人達の逸話は破茶滅茶でびっくりしました。面白かったけど、近くにいたら嫌だなぁ。類は友を呼びますね。
激動の人生をおくらないと、すごい作品は書けないのなら、生まれたのが今の世でなくて良かったな。と思います。
Posted by ブクログ
有名な賞の名前になっているあの作家や、教科書にも載っていて誰もが知るあの作家のおもしろエピソードがこれでもかと詰まった一冊。
文豪という言葉から気難しく、お堅い人が多いのかと思っていたが、この本で一気に覆された。女性、酒が好きで、喧嘩っ早く、お金に困っている人のなんと多いこと。
文豪と呼ばれた人達の人間味溢れる一面を知ることができた。
あと、猫好きな人が多い。
Posted by ブクログ
章ごとに出てくる文豪たちの人間関係図があって分かりやすい。一部作品の紹介もある。
どのエピソードもおもしろい。作品を読んでみたくなった。
けど、古い文章で読みにくいんだろうなあ。超訳とか(日本語だけど)あったらいいな。
文豪は大体お坊ちゃんで性格ヤバめ。
Posted by ブクログ
こういう文豪逸話ものっていろいろあるけど、こんなに面白いと思ったのはなかなか無い(笑) 何度も吹き出した。 昔の文豪って本当に変態や変人多すぎるなー。今じゃ考えられない金銭感覚と倫理感覚。菊池寛、人間味あるな、いい人だー。文藝春秋立ち上げたひとなんだー、芥川賞、直木賞つくったり、スゴイひとだ。もっと、他の文豪逸話もどんどん出してほしい!面白かった!
Posted by ブクログ
文豪たちの人間らしい逸話を集めたもの。
文豪の相関図を図で説明してくれるのが分かりやすくて良い。
尾崎紅葉、菊池寛あたりの相関図はわりとわかってなかったりしたので、面白かったです。
太宰とか中原中也などの無頼派や夏目漱石一門の話は有名なものも多い。
逸話は、泉鏡花の潔癖症が徹底していて面白かった。
あんぱんは焼いて食べ、手で触ったところは食べなかったとか、日本料理やにいっても手持ちの鍋で煮てしまうとか。
作品のイメージとも違わないし、なるほどな-と。
梶井基次郎の乱暴狼藉、暴れん坊なところと、作品は真逆。
繊細なメランコリックさが若いころは乱暴な感じででてしまっていたんですね。
あと、作家の生年、没年が記載されていたけど、改めて作家の歳の関係が分かったのが良かった。
この本に出てきた文豪たちを生まれ年順に並べると、以下。
淡島寒月 1859-1926
森鴎外 1862-1922
正岡子規 1867-1902
夏目漱石 1867-1916
幸田露伴 1867-1947
尾崎紅葉 1868-1903
国木田独歩 1871-1908
田山花袋 1872-1930
泉鏡花 1873-1939
永井荷風 1879-1959
志賀直哉 1883-1971
谷崎潤一郎 1886-1965
菊地寛 1888-1948
室生犀星 1889-1962
内田百閒 1889-1971
直木三十五 1891-1934
芥川龍之介 1892-1927
佐藤春夫 1892-1964
江戸川乱歩 1894-1965
宮沢賢治 1896-1933
横光利一 1898-1947
川端康成 1899-1972
梶井基次郎 1901-1932
坂口安吾 1906-1955
中原中也 1907-1937
太宰治 1909-1948
壇一雄 1912-1976
自分のイメージと違う部分もあり。
活躍した時期や、いまでも人気があるかどうかなどでイメージかわりますね。
江戸川乱歩の本名は平井太郎だとか。確かに本名で行かない方がよいかも。
直木三十五の悪ふざけ企画「文壇諸家価値調査表」がなかなか面白い。
小説家たちを学識、度胸、風来、人気、性欲、未来、好きな女、などで採点。
当時の文壇って若者たちのサークル状態だったでしょうね。
Posted by ブクログ
あー、今と比べてなんて自由でおおらかな時代だったんだろう!
破天荒を面白がってくれる人がいて、間違いを許してくれる人がいて。
世界が広い。日常に流れる空気感が広々してる。
貧乏も病気も今よりもっとシビアで、自由より義務や常識が勝つ時代だったかもしれないけど、それだけに同好の士の絆は強い?!世間が味方じゃなくても、お天道様は見てくれてる、そんな感じ。
分かりづらいか。
ひとつ言えるのは、彼らが自然に名作を生んだのではないということ。自由奔放に振る舞いながらも、本はアホほど読んでるし書くための努力はする。
悪意で人を裏切らないし、友人となればそれこそ家を売ってでも援助を惜しまない。
エピソードはおかしいけど、日本の近代文学はこの人たちあったればこそなんだなぁとしみじみしてしまいました。
流行りの作家ばかりじゃなく、名作も読もうぜ!
Posted by ブクログ
この人昔絶対爆笑三国志好きやったよな。
話自体はえんやけど、なんというか、文体がやや鼻につくのと、相関図がちょいわかりづらいな。
編集者が微妙やったんかな・・・
しかし、この手の本手採算とれる程度に需要あるんかね?
Posted by ブクログ
どんなに美しい文章を書こうが、どんなに心を打つ作品を書こうが、どんなに刺激的な作品を書こうが、そして文豪と呼ばれようが、所詮人間。今ならコンプラぶっ飛ばして炎上間違い無しのクズなんだろうけど、このクズっぷりが名作を残している訳ですから、無から有を生み出す天才には新聞社・週刊誌等は生暖かく見守って自由にやらせてあげて下さいって誰の事だよと一人突っ込む素敵なエピソード集。直ぐ読めますよー
『檸檬』の梶井基次郎さん、「俺に童貞捨てさせろ!」って街中で叫ぶのをやめて差し上げて下さい・・・・でも、個人的には親近感を持ちましたので『檸檬』再読しますね^^
そして菊池寛には漢を見た。奴はすごいよ。。。。
谷崎潤一郎・永井荷風の変態ぷり、ああ、文豪って何をしてもいいんですよ、そんな時代に生まれたかったなあ・・・いや、ないわ。
これらクソエピソードを知る事で更に偉大な作家たちの作品が面白くなる、読みたくなる、それだけでもこの本はOKではないでしょうか。