西野智彦のレビュー一覧

  • 平成金融史 バブル崩壊からアベノミクスまで

    Posted by ブクログ

    著者は、時事通信〜TBSの記者とのことだけれど、期待通りの読みごたえ。これはおもしろいよ。西暦で生活しているので、”平成”でくくることにあまり意味はないと思っているけれど、日本の金融問題の歴史は、平成の歴史とほぼ重なるからね。平成元年末の株価最高値から、ひたすら危機の戦い。
     尾上縫とか、東京協和信用組合とかコスモ信用組合とかなつかしい名前も出てくるけれど、なんといっても、ハイライトは、平成9年(1997年)。11月に三洋証券、拓銀、山一証券が終了。3連休に北の大地に行ったときの日経朝刊を思い出すよ。
     どうやら11・26が勝負の1日で、ここでひと山越えたようだけれど、その後も、長銀、日債銀、

    0
    2019年06月12日
  • 平成金融史 バブル崩壊からアベノミクスまで

    Posted by ブクログ

    平成30年の金融の歴史を振り返る本。お堅いのかと思ってたけど、エピソードの語り口が面白かった。
    しかし、リーダーと言われる人達の先送りとか、あるいはメンツみたいなもので、企業が多額の負債を抱えたり、あるいは、破綻したり、最悪人が死んだりするんだなと思った。
    未だにデフレから抜けられない日本なんですが、あとがきにあったように実験の歴史がまだ続いてるのかなと。不透明な時代を生き抜くには、リスクマネジメントが重要だと思うので、過度な借金は避けつつも、必要以上に財布の紐を締めない、そんな家計運営が良いのかななんて思いました。

    0
    2019年05月31日
  • 平成金融史 バブル崩壊からアベノミクスまで

    Posted by ブクログ

    バブル崩壊からアベノミクスまで、平成の金融史外観できる。政府/省庁/日銀/金融業界が、連続する危機に対して、何を考え、どう行動したのか、半端ない切迫感が伝わってくる。良書。
    後知恵では何とでも言えるが、当事者は初めての状況なわけで、大変だっただろうなぁ、と思う。

    個人的には、平成中期までは断片的な知識しかなかったけど、色々と知識が補完できてよかった。(金融政策については基礎知識が足りないので、全部を理解できてるわけではないけど。)

    0
    2025年05月18日
  • ドキュメント 異次元緩和 10年間の全記録

    Posted by ブクログ

    2013年1月安倍政権の復活(自民党政権の復活でもある)は、衆議院議員総選挙の公約として「2%のインフレ目標」と「無制限の金融緩和によるデフレ脱却」を掲げ、大勝した。
    それから10年もの間公約実現のため、日銀と安倍政権(菅政権まで)の表面的なニュースの裏側の事情を時系列に客観的な記録として残す意図に記述された。
    特に➀異次元緩和の誕生と変貌、②「リフレ派」と呼ばれる論者たちの勃興と退潮、③路線転換をめぐる水面下の攻防を主たるテーマとしている。
    その政策の功罪は著者は「エピローグに代えて」でP233以下で述べている。
    それをどう評価するか読者に委ねられている。

    0
    2025年05月11日
  • 平成金融史 バブル崩壊からアベノミクスまで

    Posted by ブクログ

    臨場感がすごい。40代以上ならリアルタイムで覚えていることで、現場ではこういうことだったのかと、舞台裏を垣間見る楽しさがある。この楽しさがないと、せっかくのドキュメントでもちょっと消化しきれず苦しい感も。あと、常時危機状態のような錯覚に陥るが、そこだけをつなぎ合わせたまとめ的な構成なので、意図せず盛ってしまっている効果もあると思う。
    金融システムは微妙なバランスで成り立っており、これからも色々と起こるんだろうなと感じさせる。でも、読んで最も記憶に残ることは、宮澤喜一の傑出度合い。

    0
    2025年04月13日
  • 平成金融史 バブル崩壊からアベノミクスまで

    Posted by ブクログ

    金融政策がどのような議論や根回しを経て執行されていったのかが臨場感を持って書かれている。
    関係者の考えが食い違うことが多くあり、そのため外からはコロコロと考えを変えているように見えてなんとも言えないな、と。
    難しい用語が多いので、辞書を使いながら読んだ。

    0
    2025年04月12日
  • 平成金融史 バブル崩壊からアベノミクスまで

    購入済み

    なるほど

    歴史というか現代への道筋を書いている。たどってきた道を振り返ることはこの先を見据えることになります。ためになった

    #共感する #タメになる

    0
    2024年07月28日
  • ドキュメント 異次元緩和 10年間の全記録

    Posted by ブクログ

    2024年34冊目。満足度★★★★☆

    世界でも稀に見る日本の金融政策がどの様な過程を経て、どの様な人物の思惑を踏まえて誕生し、実践されてきたのかを関係者へのインタビューなどを踏まえて、大変生々しく描いている

    金融政策の話ゆえ多少専門的な内容にはなるが、これを新書というフォーマットでコンパクトかつ読みやすくまとめられており、読んで損がない一冊である

    0
    2024年05月25日
  • ドキュメント 異次元緩和 10年間の全記録

    Posted by ブクログ

    本日(2024.03.19)、マイナス金利政策に終止符が打たれました。

    「期待を変える」はずだった異次元緩和が、いつの間にか「期待が変わりにくいから効果が出ない」というストーリーに変わっていった(本書からの引用)。

    タイトルから『難い』内容だと思われそうですが、日銀の異次元緩和の舞台裏を記録したもので、たいへん面白く、おすすめです

    0
    2024年03月19日
  • ドキュメント 異次元緩和 10年間の全記録

    Posted by ブクログ

     『ドキュメント異次元緩和』。黒田日銀の果たした役割がよくわかる一冊。2013年に日銀総裁に就任した黒田東彦氏。2%のインフレ目標を掲げ、金融緩和を一貫して続けた。過去の常識を覆す大量の通貨供給で物価を押し上げ、日本経済を再生させようとした「異次元緩和」は安倍元首相の看板施策アベノミクスの原動力であり、稀有な金融実験でもあった。しかし、10年が経過しても目標には到達できず、異次元緩和はそのまま常態化した。現在の植田日銀の施策を見る上でも参考にしたい、そんな黒田日銀の足跡である。

    0
    2024年03月03日
  • ドキュメント 異次元緩和 10年間の全記録

    Posted by ブクログ

    非常に中立的で客観的に異次元緩和の振り返りが出来ます。政界、日銀、企業関係者などの人事などを巡る動きは参考になります。

    0
    2024年02月28日
  • ドキュメント 異次元緩和 10年間の全記録

    Posted by ブクログ

    黒田日銀の政策変遷がわかりやすく書いてある。ただ、何故上手くいかなかったのか、もう少し突っ込んで欲しかった

    0
    2024年02月04日
  • 平成金融史 バブル崩壊からアベノミクスまで

    Posted by ブクログ

    バブル崩壊からアベノミクスまでの平成金融史を詳述。バブル崩壊後の金融機関の連鎖的倒産についてその生々しい現状が当事者の口述などを通じて語られている。アベノミクス導入にあたっての、共同宣言の細かい文言についての関係者のせめぎ合いも、実に生々しい。昭和の金融史から学んでいなかったとする筆者の論調は手厳しい。過去から学ぶことができるか。令和の金融政策に期待を込めたい。

    内容としては中上級者向けかと思う。

    0
    2023年08月13日
  • ドキュメント 日銀漂流 試練と苦悩の四半世紀

    Posted by ブクログ

    読みやすい。
    日銀の現状がよく分かる。
    植田新総裁の今後の采配に期待
    黒田日銀を支えた雨宮さんが後継総裁になるべきだったのでは?

    0
    2023年05月12日
  • ドキュメント 通貨失政 戦後最悪のインフレはなぜ起きたか

    Posted by ブクログ

    1970年代初頭のニクソンショックからスミソニアン体制を経て変動相場制となるまでの日銀の動きから見た金融政策。

    日銀の独立が十分に担保されていなかった当時、政府、大蔵省の顔色を伺いながらの政策(公定歩合)決定や通貨が切り上がることへの本能的抵抗感から、通貨・金利両政策が後手に回ったことにより列島改造論からオイルショックに至る狂乱物価を抑えられず、スタグフレーションを発生させるに至った経緯が発言録等により明らかにされる。

    諸外国の的を射た(ているようにみえる)適時の対応に比べ、我が国の特殊事情に勘案したり当局の内部事情に足を取られ、対応が遅れたり小出しになるというのはバブル崩壊時もそうだった

    0
    2023年05月11日
  • ドキュメント 通貨失政 戦後最悪のインフレはなぜ起きたか

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    本書の著者は「ドキュメント日銀漂流」という本も出版されている「西野智彦氏」です。
    この方の前作の「ドキュメント日銀漂流」は、日本銀行の1995年の「松下総裁」から、2022年の「黒田総裁」までを扱っていましたが、今回の「ドキュメント通貨失政」は、1971年~1974年の「佐々木直」総裁時代を取り上げています。
    この期間は、言わずと知れた「高度成長」真っただ中の、日本の黄金時代です。その中で中東戦争が起こり「石油危機」が招来します。
    その転換期であったこの時の、政治と日銀の動きの舞台裏を、本書は実に迫真に迫る内容で描いています。
    すでに当時から50年以上たっていますから、当時の関係者は鬼籍に入っ

    0
    2023年04月03日
  • ドキュメント 日銀漂流 試練と苦悩の四半世紀

    Posted by ブクログ

    本書はさすがドキュメントと名打つだけあって、わかりやすく読みやすいてす。
    1996年以降の、5人の日銀総裁のそれぞれの活動と日本経済の軌跡を追って紹介しているのですが、現在の黒田日銀の異次元緩和に至るまでの、金融政策の変転が詳細に紹介されていて、すこぶる興味深い読み物に仕上がっています。
    まず松下総裁時代(1996~1998年)です。
    1997年の北海道拓殖銀行破綻と山一證券の破綻は、小生はリアルタイムに経験していましたが、当時何が起きているのかは、会社が破綻したという表面しかわかりませんでした。
    社長が記者会見で大泣きしながら「社員は悪くありません」と叫んでいたのを思い起こします。
    本書では

    0
    2022年12月13日
  • ドキュメント 日銀漂流 試練と苦悩の四半世紀

    Posted by ブクログ

    日銀が政治に翻弄されてきた歴史を臨場感豊かに描いていて、一気に読めた。面白い。日銀に同情する一方、数々の失敗にも関わらず、組織の中の主流派の方々が何の責任も負わずに、順調に出世の階段を登っていっているのには違和感を覚えた。変な組織なんだろうな。

    0
    2021年09月10日
  • ドキュメント 日銀漂流 試練と苦悩の四半世紀

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ・日銀法改正から菅政権までの数々の難局を乗り越えてきた日銀総裁以下メンバーの四半世紀のドキュメントです。
    ・非常に丁寧にその当時の情報や、登場する人々の考え、行動が記録されており、金融政策に詳しくない方でも熱い男たちのドラマとして読めます。
    ・私としては金融政策の変遷や背景を知りたかったので楽しめました。今後はそのそれぞれの政策がどの程度経済に効果を与えたのか数値的に考えられるものもあれば良いなと思います。

    0
    2021年02月22日
  • 平成金融史 バブル崩壊からアベノミクスまで

    Posted by ブクログ

    ジャーナリストの著者による平成30年の波乱に満ちた金融政策のドキュメンタリー。
    金融という小難しいテーマだが、綿密な取材に裏打ちされた臨場感あふれる記述に読み入ってしまった。90年代の金融危機の際の政策担当者は本当にハラハラドキドキだったろうなと思う。

    0
    2021年02月07日