吉野山早苗のレビュー一覧

  • 公爵家の図書係の正体

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    自身の生活の為に異母兄になりすまし、図書係の仕事を遂行しつつ、犯人を探す。この設定だけでも物語は充分進みそうですが、そこに主人公自身の人間関係や恋愛描写も絡み合い、単なるミステリー小説だけではない要素もあって展開が予測出来ず時にハラハラとしかし楽しく読み進める事が出来ました。最後も収まるべき形で収まり、後味悪くなく読めたのも良かったです。舞台が18世紀のイギリスという事で当時の女性のあり方や歴史背景等も感じられて、その辺りも興味深く読むことが出来ました。同じ作者さんの別作品も探して読んでみようと思います。

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    2026年07月12日
  • 公爵家の図書係の正体

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    ネタバレ

    舞台は18世紀イギリス。ある日、公爵家の図書係を勤める義兄が家で突然死んでしまった。職も財産もないティファニーは義兄になりすまし、このピンチをしのごうとする。そんな折、レディメイドが毒殺されてしまうが・・・。

    18世紀のイギリス(フランスではマリーアントワネットの全盛期だった頃だそうだ)。階級格差も、人種差別も、女性蔑視もまだまだ蔓延る時代。40歳の独身ティファニーは、あらゆることが許されず、制限され、何も持てない人生だった。それが義兄が死んでしまうことで、初めて“生きる”ことができた。
    ティファニー、ちょっとドンくさくて(笑)、いろいろ失敗をするので、すぐに変装がばれそうで。物語を読むことに夢中で、お人よしで、怖がりで。なかなか魅力的な人だった。白のものを黒と言い切れる圧倒的な権力、理不尽とも思える裁判、最後までハラハラしたが、無事にハッピーエンドだった。
    って思ったら、続きがあるらしい。

    18世紀の風俗の描写がリアルで読んでて興味深かった。まだ下水道もなかったから、ニオイも片付けも大変そうで、確かにその中で死んでしまうって、気の毒だったろうし。貴族の服装と装飾の複雑さ、最先端らしい女性の髪型の描写も面白かった。ぬいぐるみが乗っているなんて訳分からない(笑)。それと判決が出てすぐの絞首刑、めちゃめちゃ怖い。あっという間に真犯人が絞首台行きになってしまって、民衆が楽しんで見ていることも恐ろしい。その時代に生まれなくて良かったわ。

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    2026年02月16日
  • 公爵家の図書係は恋をする

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    ネタバレ

    3.5くらい。

    探偵じゃないから、探偵するための理由が必要で、ついでにもう一人の探偵も閉じ込めよう、という構造。
    結構女性の苦境についてクローズアップされていた。妻売りの話は面白い。離婚って出来ないんだ。それだけ根深いんだなあ。
    国王自由すぎ。

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    2026年01月31日
  • 公爵家の図書係の正体

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    ネタバレ

    舞台は18世紀のイギリス。
    酷い男尊女卑に絞首刑も当たり前に行われている時代。
    女が男になりすますだけで絞首刑になりうるなんて本当に怖い時代で、兄になりすまし職や家を得て過ごすティファニーが最後どうなってしまうのかハラハラしながら読みました

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    2026年01月23日
  • 公爵家の図書係は恋をする

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    連続して読んで良かった!
    共通する登場人物が多い。
    そして変わらず、未発達の裁判制度。冤罪でも大衆の不満感情で、みせしめの吊るしあげの死刑まっしぐらな18世紀の世界観。
    その村社会のなかで、起きる殺人。

    女性に権利がなく、民主差別がむき出しななか、サバイブできるかというのが、やっぱり一番のポイント。

    前作からの流れで、ティファニーの生活は保証されており、公爵夫人やその息子トーマスとの友人関係があることが、アドバンテージ。じゃなきゃ無理ゲーすぎる。

    そんななか、両想いで結婚まであと一歩と思われたサミーが、殺人事件の犯人として逮捕。
    この世界は「逮捕→縛り首」までまっしぐら、という、ハードな時代設計で、つらすぎる。

    前作に引き続き、ライトなキャラクターとお屋敷ものの読みやすい設計。
    そこにのっかるかなりしっかりした18世紀の風俗、パブや鍛冶屋や農場の世界、結婚や出生制度、女性の生理、避妊、出産までのあれこれが、楽しい。

    悲惨や不潔さを感じさせないライトなタッチで、かなり踏み込んだことまで描いてくれるので、楽しかった。

    物語として ここで完結するのが綺麗。
    だけど、幸せな描写がもっと読みたかったから続いて欲しいという気持ちと。
    この世界観をもっともっと楽しみたいという気持ちがある。

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    2025年09月14日
  • 公爵家の図書係の正体

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    面白かった!そしてとっても読みやすい!
    まるで美女と野獣のベルがそのまま40歳になったような、本好きな主人公、ティファニー。
    生活の保証はされているものの、紅茶いっぱい飲むにも茶葉に鍵をかけられ、異母兄に支配される日々。
    それでも、腐らず清々しくたくましいところに主人公が好きになる。

    この本を読む上で結構重要なのが、舞台が18世紀であるということ。ライトな読みやすさになっているものの、女性に権利はなく、男性の支配なしには生きられない。男性のパーソナリティによって、家庭内での尊厳が奪われるのが当たり前の世界。

    裁判制度が整っておらず、民衆の不満感情と、みせしめのための公開処刑まっしぐらな環境で、陪審員すら差別意識に揺らぐ。

    真実を立証しただけは解決しない。

    とんでもなく不利な環境で、どう裁判を乗り越え、健康で文化的な最低限度の生活を確保でくるのかも、大事な読みどころ。

    ライトなキャラクターに助けられながら、魅力的に、細やかに描かれている18世紀の生活描写が楽しいこと!ごはん美味しそう。手縫い刺繍のドレス素敵。公爵のお屋敷「アストウェルパレス」の華やかさと、使用人世界のわくわく。

    縛り首などの18世紀の不穏な風俗と、お屋敷メイドもののわくわくと、結構緻密なミステリー、そしてロマンス!
    様々な要素が非常に難しい バランスで成立している 面白い作品だと思った

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    2025年09月13日
  • 公爵家の図書係は恋をする

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    2作目。ま、コージーですね。時代を考えると、とても上手くめでたしめでたしとまとまったと思う。
    一つだけ残っているのは、赤ん坊の本当の父親。
    これ以上続ける必要はない気がするが、もし続けるとしたら、種としては使える?

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    2025年08月31日
  • 公爵家の図書係の正体

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    久しぶりに読むコージーなミステリ。導入はビックリだったけど時代背景を考えると仕方の無いことか。続編も出ているようだし、じっくり読むか。

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    2025年07月26日
  • 公爵家の図書係の正体

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    ネタバレ

    面白かったけど、主人公の設定周りが好みじゃなかったので、やや減点。

    面白かったのは衣装や手紙周り。インクを乾かすために砂をまくとあるのが面白い。

    主人公のティファニーが兄になりすますというのも知らずに読んだので、冒頭、死んでびっくりした。裏表紙のあらすじすら読んでなかった。なんで読もうとしたのかも忘れてる。

    兄の死体を埋めて湖に入るところは洗礼だな、と感じた。第二の人生。
    そこでサミールと出会うのもなんか聖書的。
    40歳ながら実は美人なんですよと思わせる描写は好きじゃなかった。兄そっくりでなんでそうなる?サミールがティファニーに惚れたから?ビジュアル面の設定は好きになれなかったが、兄そっくりの顔立ちで身長が高いのが良い。そこは好き。

    時代への知識はジェイン・オースティンの高慢と偏見でよく知ってるので、ほんとにうんざりするくらい女性の生き辛さはわかっていたので、ティファニーが兄になりすますのも無理ないなと思った。
    兄が死んで、男のように振る舞ってようやく、意見を言えたり行動出来るようになって良かったねと思う反面、じゃあ今まで何してたんだ、という気持ちも。それを言ったら話が始まらないが。

    ヒロインの年齢を高めにしたのは、読者の年齢もそれくらいという想定か?なかなか見ない年齢設定でそこは新鮮でありつつ、やっぱりそれまでの人生の空っぽさが気になった。空っぽだからこそピンチになってなりすますことになったけど。

    兄ユライアからしたら身内をこき使えるので人を雇うより楽だったろうな。ティファニーはかつての婚約者が忘れられず、かといって家を出るほどのガッツも無く、って感じか?

    ミステリーとしてのワクワクさは無くて、犯人への有罪が決まって死刑になるスピーディーさに驚いた。冤罪だったらどうするんだよってくらいの人権意識の低さ。こわ。

    この時代の身分の差や生活や服装などが面白くて楽しめた感じ。

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    2025年07月17日
  • 公爵家の図書係の正体

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    感想
    身分を偽る図書係。それは物語の仲介者として人々の関係を縫い合わせる。主人公であるがトリックスター。今後どのように活躍していくのか。

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    2024年09月12日
  • 公爵家の図書係の正体

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    設定に無理があって最初はがっかりしましたが、中盤からミステリー要素が動き出し、最後まで読めました。これは果たして「コージー」なのか?

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    2025年12月21日
  • 公爵家の図書係の正体

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    新聞の書評欄で知り読んでみた。ストーリーは通俗的なミステリー小説。善人と悪人の描き方が類型的で、人物像に深みがない。ミステリーとしても今ふたつと言った所だった。一方、18世紀の読書事情や貴族の習慣、身分制度、女性蔑視、人種差別、風俗などイギリスの貴族の生活がよくわかり面白かった。当時読まれた知らない小説もたくさん紹介されていた。また女性が蔑視されている事に現代アメリカの視点から異議申し立てしているような表現が散見され、いかにもアメリカ的な小説であった。
    公爵夫人が息子が死刑になりそうなのに、あくまで受け身というのが、不思議というかストーリー上の瑕疵で、突けば色々問題のあるストーリーではあったが楽しめた。

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    2025年09月13日