あらすじ
40歳で独身のティファニーは、公爵家の図書係の仕事と自らの家を手に入れた。穏やかな日々を送るなかティファニーの心を占めるのは、書店主で治安官のサミールだった。彼と家庭を築けたらどんなに幸せだろう。そんなある朝、仕事に向かおうとしたところ、道をふさぐ何かにつまずいた。よく見てみるとそれは、半分雪に覆われた男性の遺体で、少し前まで公爵家に仕えていたフットマンだった。彼は女癖が悪いことで有名で、メイドたちに手を出し、パブで女性に暴言を吐き、金銭トラブルも起こしていた。ティファニーとも確執があったため犯人なのではないかと疑われたが、逮捕されたのはサミール。さらに彼には、想像もしなかった大きな秘密があり、ティファニーの心は乱れるが、自分の信じる愛のために、犯人を捜すことを決意する!
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Posted by ブクログ
連続して読んで良かった!
共通する登場人物が多い。
そして変わらず、未発達の裁判制度。冤罪でも大衆の不満感情で、みせしめの吊るしあげの死刑まっしぐらな18世紀の世界観。
その村社会のなかで、起きる殺人。
女性に権利がなく、民主差別がむき出しななか、サバイブできるかというのが、やっぱり一番のポイント。
前作からの流れで、ティファニーの生活は保証されており、公爵夫人やその息子トーマスとの友人関係があることが、アドバンテージ。じゃなきゃ無理ゲーすぎる。
そんななか、両想いで結婚まであと一歩と思われたサミーが、殺人事件の犯人として逮捕。
この世界は「逮捕→縛り首」までまっしぐら、という、ハードな時代設計で、つらすぎる。
前作に引き続き、ライトなキャラクターとお屋敷ものの読みやすい設計。
そこにのっかるかなりしっかりした18世紀の風俗、パブや鍛冶屋や農場の世界、結婚や出生制度、女性の生理、避妊、出産までのあれこれが、楽しい。
悲惨や不潔さを感じさせないライトなタッチで、かなり踏み込んだことまで描いてくれるので、楽しかった。
物語として ここで完結するのが綺麗。
だけど、幸せな描写がもっと読みたかったから続いて欲しいという気持ちと。
この世界観をもっともっと楽しみたいという気持ちがある。