E・H・カーのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
歴史認識を記載している内容となっております。少し翻訳的にわかりづらいところがありますが一体歴史とはどう捉えるべきなのかということを哲学的に考察することができます。歴史を考えるにあたっては勉強にはなりますが難解な書物でもあります。歴史と言うものは見る人によって捉え方、考え方が違い、歴史を考える方のフィルターを通して、歴史がどうであったかの解釈は変わってきます。その歴史とは過去のものであり現在の価値観から過去を見る見方、また過去があったからこそ現在の今があると言う見方、様々な価値観、捉え方の解釈がありますが、この本は哲学的な考察を持って歴史を考える本であり勉強にはなりますが、少し論理的迷路に陥る感
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Posted by ブクログ
ネタバレ訳が微妙。新訳版を作ってほしい…。
いや,原著を読めという話なんだけど。
内容は,歴史というよりは,歴史学あるいは歴史学者の話が中心。
歴史と事実の関係,自然科学者との対比等々。
「大文字の社会」という比喩がよくわからなかった。
「科学者,社会科学者,歴史家は,いずれも同じ研究の異なった部門に属しているのです。つまり,どれも人間とその環境との研究であって,あるものは環境に対する人間の作用の研究であり,他のものは人間に対する環境の作用の研究なのです。」(125頁)
「すべて文明社会というものは,まだ生まれぬ世代のためを思って,現存の世代に犠牲を押しつけるものです。」(177頁)