清水ともみのレビュー一覧
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先程感想を書いた「ウイグル人に何が起きているのか:民族迫害の起源と現在」の著者・福島香織さんと清水ともみさんの共著。
本書の印象としては、上記に挙げた福島さんの本の内容を清水さんが漫画にしてより読みやすくしたうえで、さらに情報の肉付けをされている、といった感じ。
絵だけでなく現地の写真なども載っているのでイメージがとてもしやすいです。
清水さんのウイグル関連の前著「命がけの証言」(同様に基本漫画形式)よりも文章量は多いものの、純粋にウイグル問題のみを取り上げており、本書の方がウイグル問題を周りの人に知ってもらうために紹介しやすいとも感じました。
要するにウイグルの漫画で読む入門書としてベストだと個人的に思った、ということです。
さらに個人的に思ったことを言うと、福島さんの「ウイグル人に何が起きているのか」と本書を合わせて読むとすごく理解が進みました。
近いうちに他の当事者の証言本も読もうと思っています。
タイトルの「ウイグル人という罪」の意を、ウイグル人であるだけで犯罪者に仕立て上げられる現在の状況を指しているのだと思うと、胸が痛くなります…。
ウイグル人は外国にいてもなお監視されていて、自治区現地では子どもは孤児でないのに孤児院(子どもたちも常に監視され檻に入れられている)に入れられて、親が謂れのない罪で強制収容所に入れられたせいで本当に孤児になってしまったり。
多くのウイグル人の子どもがいなくなって、やっと見つかったと思ったら臓器を抜かれていたり。
強制収容所でウイグル人が拷問を受け亡くなっても、勝手に火葬されてしまったり(臓器が抜かれているとの証言も)。
無理矢理漢人と結婚させられる女性たちも。
本書の最初に、アブドゥハリック・ウイグル氏の詩・「目覚めよ!(1921年)」(抜粋)とパルハット・トルスン氏の詩2篇「ロプノール」「母語」が清水さんの絵と共に掲載されていたのですが、すごく刺さりました。
どちらも消えゆく母国の文化や民族に対する痛切なまでの思いが綴られていて…
ぜひ多くの人に読んでほしい本です。
ウイグルの詩や物語にも触れたいなと思いました。
ウイグルは狼にまつわる神話が多いそうで、とても興味深いし踏み躙られて欲しくない文化です。
踏み躙られていい文化など、そもそもないのですが…。
でも日本でウイグル人が書いた物語とか出版されているかどうかも分からないので、ちょっとその辺も調べてみたい。あったらぜひ読みたいのですが。 -
Posted by ブクログ
漫画で世の中に有意義なことを表現し訴えていくことができるのはいまのところ日本人だけです。
漫画により中国人により受け続けてきているウイグル人達の惨状を世の中に広めて、ウイグル人達のことを救うためにこの本は作られました。
Abduxaliq Uyghur 詩人ウイグルの危機を訴えたことにより、盛世才により処刑
本書の冒頭のこの詩のことばの内容は、わたし自身を始めとして日本人にも向けらていて、とても当てはまって、身につまされる詩の内容だと思いました。
目覚めよ!(1921)より
さあ、哀れなウイグルよ、目覚めよ。
もう十分に眠っただろう。
おまえには財産はない、
次は命を失うだろう。
もし、おまえが目を開けず、
周りを見渡さなければ何時しか死に至るだろう、
確実にだ。
もはや、おまえの体は抜け殻のようだ。
視野を広げ、周りを見渡せ、
自分の未来をよくよく考えろ。
もし、この機会を逃せば、
未来は危難に遭うだろう。
遭うだろう。
その日が来た時、
おまえは後悔するだろう。
そして、おまえは私の呼び掛けの真意を理解するだろう。
おまえは「嗚呼」と嘆くだろうが、
それでは遅すぎるのだ。
perhat tursun 1969/1~2018年から強制収容所~生死不明
P.204の4コマの漫画の中で、
「自ら守らねば、未来など、あるはずがない。すでに弾圧を受けた渦中にいる人たちが、私たちに教えてくれている。自由か、奴隷か。その二択を。」
と漫画の中に記されています。
ですが残酷なことに、いま現在までにウイグル(東トルキスタン)の地で中国人たちにより行われてきていることは、奴隷にされるどころか、民族殲滅・絶滅(ジェノサイド)・浄化させられることです。
中国人の中で理工系出身の優秀な政治家の指揮・指示・指令のもとに、まず弾圧の矛先は、ウイグル人の中でも影響力が強くて、優れている人間達の、知識人、文化人、実業家、起業家、教育者の著名人に向かった。
現代世界最先端のテクノロジーを活用してウイグル人達を監視、抑圧し、腎臓・肝臓などの臓器を取り、拷問し、処罰、虐待、処刑していく。
それらの残酷な惨状を知っているのに見てみぬふりの国際社会、特に人権を売り物にしてきた偽善・極悪・お金ふんだくり権威団体で、散々日本人からお金をふんだくり、日本人を食い物にしてきた、いまのウクライナ戦争にもまったく無力の、「国連」は、いまこそノーベル平和賞をもっとも必要としているウイグル人に授けるべき。
ウイグル人の優れた実業家である、ラビア・カーディルさんは、実際にノーベル平和賞候補に何度もノミネートされてきたのだから。
しかし世界的に著名な優れたウイグル人のラビア・カーディルさんは、すでにご高齢。
「国連」なんぞというのが、世界中の「権威」「力」「人道」『正義』「平和」なのか、存在価値があるのか?
ラビア・カーディルさんに残された生命の時間は、そう長くはないはず。
中国も「国連」もそれを待っている。
大体ノーベル賞の名前となっているノーベルという人物自体が、散々と人殺しをしまくってきた極悪・残酷な「死の商人」です。
ノーベルなんぞという人間の命を大切にせずに、殺しまくってきた「死の商人」を「偉人」に祭り上げて、ありがたく思わされている今の世界中の人類は頭がおかしくて、とても不幸です。
本書に名前が登場する、ウイグル人達のことを虐殺してきた中国人政治家を始めとして、中国の政治家たち何人かのことをググって調べました。
みな「理工系」の出身です。
幸か不幸か、人類にとってもっとも正解のはっきりとしていて、信頼・信用のできる学力である、「理工系」の学力をしっかりと勉強し、身につけたうえで「政治家」になっています。
ですから中国人の代表的「政治家」たちは、みな手強くて優秀なのは当たり前だなと思わせられざるを得ませんでした。 -
Posted by ブクログ
ネタバレこれは読むべき本です。
ほとんどの日本人が知らないであろう中国共産党の闇が書かれてありました。現代の社会で、隣国で、このようなことが実際に起こっているとは考えられません。
「『ウイグル族』と呼ばないでください」「ウイグル族と呼ぶことは私たちを少数民族と印象付けたい中国共産党の思惑に乗せられているのです」「私たちはウイグル人です」という言葉には、私も中国共産党のプロパガンダにハマっていたことを気付かされました。
アメリカがユニクロシャツの輸入を禁止するといったニュースもありましたが、このひとつのニュースは新疆ウイグル自治区での人権問題が取り上げられたものであると考えます。ユニクロなどの低価格製品の裏にはウイグルでの苛酷労働がある事を理解しし、ウイグルで何が起こっているのか、そして私たちには何ができるのかを考えるきっかけにもなる本でした。 -
Posted by ブクログ
本書では、昨今話題になることも増えてきた中華人民共和国による新疆ウイグル自治区へのジェノサイドを訴える作品である。
著者が数少ない海外に脱出したウイグル人から直接話を聞いた内容を漫画という分かりやすいメディアで情報発信を行っている。
正直、本書を読むまでは、ジェノサイドが行われているということは見聞きしていたが、具体的にこんなにひどいことが行われているとは想像できなかった。まさに、ナチス時代の強制収容所と同じようなことが、現在の中国では平然と行われているのである。
証言をしたウイグル人の方たちは、大げさではなく命を懸けて証言を行っており、本書に実名を記している。当然、本書の著者や出版社も同様の覚悟を持って発刊しているのである。
中国のような独裁国家では、情報統制が行われるため、新疆ウイグル自治区などの漢人以外の自治区でそ何が行われているのかを取材することもできなず、世界に向けて情報発信をすることさえできないのである。
過去、世界中で植民地化が進み、先進国が先住民を弾圧し根絶やしにしてしまったことが、現在の中国では今この時にも行われているのである。このままでは、ウイグル人は消滅の危機に晒されているのである。
かつて、自分たちが植民地化して先住民を絶滅させた反省を生かし、二度とこのようなことが地球上で行われないようにするために、他国のことだと放置するのではなく、今も世界のいたるところで行われている独裁政権による他民族の弾圧を止めさせるような動きが、もっともっと世界中で活発になることを願ってやまない。
少なくとも、チベット自治区やモンゴル自治区でも同様のことが行われていることは容易に想像ができる。 -
Posted by ブクログ
このマンガを世の中に出されるために尽力された清水ともみさんをはじめとする、すべての関係者の方々に、心より尊敬と感謝とお礼を申し上げます。
ウイグル人たちの身に起こっていることは、とても日本人達にとっても他人事ではないです。
ウイグル人達ほどではなくても、現代を生きる日本人としての、人間らしい働き方、生活をしていない日本人達がとても多いのですから。
ウイグル人達のことを少しでも手助けができるのは、ウイグル人達がこんな惨状では、中国以外の世界中の協力しかないでしょう。
この本の初めに楊海英さんと清水ともみさんがご対談をされています。
その中でなぜか「人権団体」は、中国や北朝鮮の人権弾圧には沈黙する「自称人権団体」の指摘があります。
こういったウイグル人達の問題とか、もっと大きく大切な人権問題に関しては、ろくに発言しませんし、またしたとしてもろくな発言や活動をしていません。
日本人なんだか、在日なんだかよく分からない人達ですが。
この清水ともみさんのマンガが、世界中に拡散されることを願っています。 -
Posted by ブクログ
中国がウイグル人にしている悍ましい【ジェノサイド】、それを証言に基づいて漫画化した作品。
タイトルの「命懸けの証言」とはどういうことか…
まさに拷問を掻い潜って亡命した人がその経験を告白していたり、
家族を人質にとられながら証言している人もいる。
彼らは実名を出しているが、中国共産党に監視されており、帰国すればたちまち逮捕され、死刑に処されるだろう。
それでも勇気を持って証言しているのは、この事実を世界の人々に知ってもらいたい、助けてもらいたいという魂の叫びである。
何の罪もないウイグル人が、およそ人とは思えないような残虐な仕打ちを受けている。
8畳の部屋の中で20人が押し込められ、食事、排便、睡眠も満足にできない。
不妊手術を強制され、子供を産めない身体にさせられる。
女性は夜中、看守に別の部屋に連れて行かれてレイプされる。
中国の臓器ビジネスのために、臓器を取られる。
信じられないし、信じたくないが、これが現在進行形で行われている事実なのだ。
しかもこの虐待をやっている主体は、中国という国だ。
そんなことが許されて良い訳がない。
しかし、残念ながら日本の国会ではこの事実に非難の声をあげることもないし、テレビで報道されることもない。
この問題自体を知らない人がほとんどではないか。
この事実を多くの人が知る必要がある。
そして、この問題に関心を持って、許さないと声をあげることが大事だ。
そのためにもこの本を多くの人に読んでもらいたい。