朝比奈なをのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
この人が書いた「見捨てられた高校生たち」という本を以前読んだことがあります。この本も主張としては、「見捨てられた高校生たち」と大きな差はありません。
以前よりもデータの参照が増えた点と、教育困難校への処方箋として、実際の取り組みについて書かれている点が違いです。なので、この本を読んだ後にら「見捨てられた高校生たち」を、読む必要はないと思います。
この本にあるような学校での勤務経験があります。非常に実態に近い話が多く、よく取材されているなという印象です。決して万能な解決策が書かれているわけではないですが、こういった問題提起が社会にされること自体に意味があると思います。これからも教育困難校に通わ -
Posted by ブクログ
書名の教育困難校とは、いわゆる底辺校のことである。底辺校と呼ばない理由は、在校生たちの心情や実際の学力で括ると上手く表現できていないところがあるからである。
私は、教育困難校とは縁がなくその実態について全く知らなかった。イメージとしてドラマや漫画に出てくるようなヤンキーがいるのだろうくらいであった。しかし、実際には、学習障害や不登校児、不本意ながらの入学など様々な生徒が存在する。その中には、学びたい意欲のある生徒たちもいるらしく、本書を読み始めて気づいたので、それを知れてよかったと思う。
目次を読んで一番気になった章がある。それは第6章『それでも「教育困難校は」必要である』だ。先に書いた通 -
Posted by ブクログ
教員の不祥事や処分については詳細にメディアを通じて公表されるのに、同じ公務員である警察関係は明らかにされていない。
このことが、いかにこの日本という国が、権力者に都合のいいシステムになっているかを、如実に表していると実感。
私自身、自らこの道を選び、現在もなお続けており、かつ、辞める決断など到底できないし、この仕事に対する充実感も享受させてもらっているので、今更後悔もない(いや、あるかw)が、ほかの誰かには勧める職業ではないなとも切実に考えているのも事実。
結局、この本を読んだところで、解決策はまったくいに等しいので、この評価にとどまったかなと。 -
Posted by ブクログ
教育困難校の現状を、ある程度は、知ることができた。
ただ、著者の印象や、「教育困難校あるある」をのべただけで、実例に乏しく、それが合ってるいるのかどうかよく分からない。実例がわかりやすいところは最後の教育困難校の改革くらいだった。
著者はたびたび、勉学に問題かある生徒には家庭環境や発達障害などに問題があることが多い、とも言っているが、その家庭環境の具体的な事例はかかれておらず、なにか結局一般論を垂れ流ししているだけで、教育困難校の現状について実態をとらえ、伝えることはできていない。「ルポ」と銘打っている以上は、安易な印象論に走るのではなく、少ない事例でも、一つ一つの事例について読者が十分なイメ