上條さなえのレビュー一覧

  • 月と珊瑚

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    沖縄と戦争の関係は切っても切れないわけで、そこらへんがひしひしと伝わってくる。それに対して、沖縄の人間が勝手にやってろと言い放つ東京からやってきた子どもの発言もリアル。
    とは言ってもこの感覚は恐らく日本でも至るところにあるはずで、東京や都会にひたすら新しいものを取り込む混沌があるなら、田舎には過去を守ろうという徹底した保守がある。
    そして最終的には沖縄の流れに乗って郷に入っては郷に従う東京育ちに、ある種の強さを見る。流されたり、迎合したり、そういうのも時として生きていくには大事なことだよね。
    と、勝手に本筋と全然関係ない視点で分かったふうな口をきいてみる。

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    2020年08月01日
  • 月と珊瑚

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    2020高学年課題図書。沖縄に住む民謡歌手の祖母と暮らす6年の珊瑚は、漢字もろくに書けないおっとりした子で、東京から来たしおりにバカにされ、日記を書きながら勉強も頑張り始める。戦争、沖縄の歴史、基地問題、貧困、考え方の違い、将来の夢…いろいろ詰め込みました、という感じがしないでもない(笑)。珊瑚が少しづつしっかりしてくるし、しおりの変化、賢や亮の個性、月の過去、くるみの優しさも伝わるが「感想文書きましょう」感がハンパないような気もする。

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    2020年07月31日
  • 10歳の放浪記

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    ネタバレ

    著者は児童作家で埼玉県の教育長をされた方との事。父親の借金で家を追われ、10歳の1年間を父親とホームレスとして生活した自伝。昭和30年代の話。

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    2013年08月04日