市川祐子のレビュー一覧
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ESG、コーポレートガバナンスについての基本的な知識をこの1冊で満遍なく学習できる。企業としての利益追求よりも、そもそも企業とは誰のものなのか、企業の存在意義は何なのか、改めて考えさせられる。
どんどん生産して、毎年右肩上がりに売り上げが伸びて、どの人も年功序列によって「最低ライン」が保証された環境で出世競争をして・・・という時代は終わり。
真面目な時代がもうすぐそこにやってきている、と信じたい。
タイトルにつられて、2030年に自分を取り巻く環境がどのように変わっているのか期待したものの、最終章の対談記録以外には、サラリーマンの未来像について特にページが割かれておらず残念。つまり、「この本 -
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NECを経て2005年から楽天にてIR部門を経験した著者が楽天での経験や自身のIRや日本の財務部門への提言などを書いた一冊。
激動のIT企業にてIRを経験された著者の経験は非常に波乱万丈に富んでいて刺激を受けました。
入社から約1年後には指揮を取るようになり、クレジット事業などの金融事業に対する理解や株主へストックオプションの賛同を求めたり、東日本大震災などを経ての取り組みなど同社ともに成長していく著者の姿を感じることができました。
また、入社当時はジャスダック市場に上場していてそこから1部昇格を目指し、その中で内部統制を整えていくことや東証との業績予想をめぐる攻防やアナリストや記者とのやり -
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IR活動は、リスクを伴って新たなチャレンジを積極的に実施する企業には不可欠な行為だと理解した。(上場企業でも、安定成長に重きを置いている場合は、必ずしもIR活動は重要視されていない?ともとれる。)
会計基準に即した正確な財務諸表の開示は、上場企業にとって、活動実績に対する説明責任を果たす行為(守り)であるとすれば、IR活動は、上場企業にとってのチャレンジ(筆者の言う妄想)に対して説明責任を果たす行為(攻め)と理解できる。
会計監査も攻めの説明責任に対応できる柔軟さを兼ね備える必要があるとは思うが、決算説明会の直前にセグメント区分を変更する大胆さには、担当監査人の大変な苦労があったものと推測され