お股ニキ(@omatacom)のレビュー一覧
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最近ネット出身の野球評論家的存在が出現している。死亡遊戯の横溝氏と本書の筆者お股ニキ氏。専門家とは異なる斬新な視点が実は本質を捉える稀有な例。Twitterで人気の筆者のアナライジングに注目!
「セイバーメトリクスの落とし穴」で衝撃的デビューを飾ったお股ニキ氏の第2作。ほとんどのメジャーリーガーがパ・リーグ出身という観点から両リーグの違いをアナライジングしていく。
他にも監督の采配を定量化して示したり、西武との先や巨人岡本のような複数ポジションを守れる存在が野手起用に柔軟性をもたらしチーム力を高めていることを指摘したり、前著に続いた独自のアナライジングが楽しめる。
また将来メジャー入が有 -
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<目次>
第1章 なぜ「人気のセ、実力のパ」なのか
第2章 データに見るセパのプレー比較
第3章 データに見るセパの采配の格差
第4章 なぜ日本人メジャーリーガーにはパ出身者が多いのか
第5章 セパの格差を生むその他の要素
第6章 近年の新ルールを検証する
<内容>
『セイバーメトリクスの落とし穴~』の著者による第2弾。少し尺が足りなかったのか、第4章以降は大リーグへ出た日本人の分析をセパの視点からおこなっている。あとがきを読むと多くの協力者がいるようだが、ネット世界ではこの人のような野球愛好家が目立っていくのだと感じた。データを独自の視点で見ていること。それをTwitterに挙 -
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ネットで持ち上げられた人が調子に乗って好き勝手書いてる本なんかな?と軽い気持ちで読み始めてみたが、とんでもない。実にしっかりとした「現代野球論」である。ピッチング、バッティング、キャッチング、采配、球団経営等々、現代野球がどのようなトレンドであるかを踏まえ、興味深く、面白い分析がなされていて、引き込まれて読んでしまう。特にピッチングの章は、著者本人が好き、ということもあり、読み応えがある。
光文社新書といえば、バッタの本や土の本など、およそ深く気にしたことのない分野の専門家が、素人にその分野を分かりやすく、面白く紹介してくれる本があるが、この本は、野球(特に、「現代野球」)という競技を理解 -
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ネタバレ<目次>
第1章 野球を再定義する
第2章 ピッチング編(前編~投球術編)
第3章 ピッチング編(後編~変化球編)
第4章 バッティング編
第5章 キャッチャー論
第6章 監督・采配編
第7章 球団経営・補強論
第8章 野球文化論
<内容>
タイトルで損をしている気もするが、野球好き、特にMLB好きなら「セイバーメトリクス」はもう常識なのかもしれない。数年前にベストセラーにもなった『マネーボール』の向こうを張れる本。ただ本人が素人なので、そのあたりで分が悪いが…。しかし中身はかなり本格的。第2,3,4章あたりの技術論はゾクゾクします。ボールの回転やバットコントロールの話。キャ -
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連続ティーと右打ち重視の弊害、1番と3番の間に小者の2番打者を置く弊害、日本人の異常な送りバント信仰、一番いい投手を9回頭から使うのはもったいないなどなど、小生を含む多くの野球ファンが薄々感じていたことをズバズバと指摘して、「数字を見るまでもなく普通の感覚でわかることはある。」とバサッと斬ってくれる。ダルビッシュも参考にしたという変化球論はちょっと難しかったけれど、レベルの高い居酒屋野球論という感じで、プロや学者の本とちがって、とてもおもしろくて読後感もいい。
そんな著者でも、2016年のファイターズの優勝は、「日米を通じてここまでエンターテイメントとインテリジェンスに満ちたチームは未だかつ -
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★難しいけど面白い
★字だけだとイメージしにくい
●何より重要なのは大局観であることをマダックスは教えてくれる
●そもそもストライクゾーンは厳密なルール通りの形ではなく縦長の楕円形に近い(?)
●スラッターがあることで他のストレートや大きな変化球逆方向への球種が全て活きる
●経験鍛錬を積んだ人間の感覚や勘の制度は素晴らしいもの
●全てを決め打ちして型に当てはめようとしすぎる監督は問題
●監督などの指導者にも波があり、最盛期を迎えたら徐々に衰えていく
●日本人が345番に据えるような打者を234番にずらすべき
●小技の野球はあくまでも弱者の野球である。王道定石をいった上でたまに意表をつくから効果 -
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『セイバーメトリクスの落とし穴 マネーボールを超える野球論』/お股ニキ
著書紹介によれば、野球経験は中学の部活動で野球部に所属するも途中で退部。
ただ好きが高じて、様々なデータ分析と膨大な試合を見る中で磨き上げた感性を元に、選手のプレーや監督の采配に関してTwitterでコメントし続けたところ、遂には1万4000人のフォロワーを獲得し、遂には、Twitterを通じて、ダルビッシュ有とも知り合ったとのこと。
そんなプロ素人の初の著書が本書です。ちなみに、著者は大のサッカー好きでもあるとか。。
そもそも、セイバーメトリクスは、野球においてデータを統計学的見地から客観的に分析し、選手の評価や戦略 -
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野球好きのための究極の解説本!
ダルビッシュのTwitterを見て知って、阪神ファンでメジャーリーグ好きな僕にはとても興味の湧く良い本だった。
すごいスピードで変化する野球界の新常識が、データを用いて論じられていた。
最近流行りのスラッターが理論的にも凄まじくえげつないとボールだということがわかった。
最後の方に書いてあった、データ野球が主流になってしまっている中で、エンターテインメント性を失わないようにしなければならない。という言葉が、機械化や形式化が進んでいる近年はどの業界にも言えるなと思った。
いつになっても、人間味を持って、楽しむことを忘れないでおきたい。 -
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ネタバレ私がしらない間に、セイバーメトリクスはずいぶん進んだのだなあと感じた。投手、打者、監督、経営など、いろいろな立場に対して、私がしらなかったり考えていなかったことがいろいろと書かれていて、最初から最後まで楽しめた。
球種は、結果(軌道)と回転(軸)とは別のものであることというのは、言われるとそうなのだけれど、意識していなかった。それによってファン同士の話(用語の使い方)に食い違いが出るのは頭が痛いところ。
著者はデータもよく読み、自分で考えて理解しているのが素晴らしい。能力と趣味と時代がうまく噛み合っている感じがする。幸せなことだと思う。
回転の説明はちょっとわかりにくかった。とくに軸の方