出口剛司のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
猫と人間の関係を社会学の観点から理論的・実証的に研究する「猫社会学」のスタートアップとして、5つの論考と1つの特別対談を収録。具体的には、猫の可愛さの理由、猫カフェでの猫たちと客・客同士の関係性、猫島に人が訪れる理由、漫画に登場する猫、猫と人が作り出す相互行為秩序といったテーマが取り上げられている。
猫と人との関係を様々な社会学的な理論や手法で分析・考察していて、なかなか興味深い内容だった。特に、猫の可愛さ・魅力を質的統合法により抽出する「第1章 猫はなぜ可愛いのか?」、「サザエさん」全話の読込みにより「猫の家族化」の変遷の分析する「第4章 猫から見た「サザエさん」―猫が「家族」の一員になった -
Posted by ブクログ
「猫は、猫であるということ自体が可愛く、見た目も鳴き声もすべてが可愛く、可愛くないところが一つもない」
猫を学問、とりわけ社会学の俎上に載せて考えた一冊。
というと少々身構えてしまうが、そこまで学問学問しているわけではなく、猫好きが学者だとこうなる、のように楽しめる。
猫カフェについて研究したり、サザエさん全話(7,000話以上)を読み解いたりと、アプローチは様々だが、結局のところ共通するのは、「猫はすごい」ということ。
猫の何がそこまで人を惹きつけるのかという部分も度々言及されており、犬との相違点や、普段何気なく考えていることが明文化され、あらためて気付かされる。 -
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Posted by ブクログ
数週間前に読み終えていたもの。社会学とはなんぞやという、まず、外観を知るための超入門書として、最適。わかりやすいし、図もありよい。
社会学の骨格と根源的な問を知ることができる。様々な考え方、理論が展開されており、面白そうな、より知りたいトピックや視点が得られる。
ブックガイドもあり、今後、読み進める順番もよくわかる。
小室直樹の学問と思想をよんで、構造-機能分理論が素晴らしいと、説かれていたが、今現在のスタンダードではどうか思い、まず、この書をよむ。
外観や骨格は理解できたものの、やはり、何が生きている理論なのかがわからなかった。
ということで、大澤先生の社会学史に進んだ。
この本を起点にし -
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