横川良明のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレいいなあと思う俳優やアイドルに、「推し」までの気持ちになることに自分の中で葛藤があった。そこまでする意味や、そこまでハマって結局自分に何が得られるのか。
どっふり沼に浸かる知人を見て、少し羨ましくもあり、しかしそこまで行って行き着くところはなんなのだろうと。
この本はまさに、そこをピンポイントで言語化してくれていた。好きなものは好き、グッズも欲しくなる、課金もしたくなる。
そして得られるものとは。生きる活力、元気や癒しを日々もらっているのだ。なぜ気づかなかったのだろう。それを楽しく紐解いてくれている。
推しはお守り。明るく沼に浸かれる気持ちにさせてくれた。 -
Posted by ブクログ
特撮オタクである。
いや、こんなにゆるゆるの私がオタクなんて名乗るのはおこがましいので「ちょっと特撮が好きな人」くらいにしておこうか。
変身後の方に燃える(萌え、ではない)方ではあるのだが、変身前の人間体をやってる俳優さんたちももちろん応援する。主人公をサポートする役で出演される有名どころの俳優さんたちにももちろんリスペクトは及ぶ。
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本書は、大人になってから某テレビドラマをきっかけに"イケメン俳優"沼にハマり、そこからオタク道まっしぐら状態なライターさんが渾身(たぶん)の愛を込めて綴る"オタク道"または"オタクの心得"的な一冊。
どんなジャンルのオタクでも心ときめくこと必至である。
推しへの複雑な愛、推しにまつわるいろいろな感情、行動、心持ち、オタクとはいかにあるべきか、推しの動きに動揺する心、などなど…
読んでいて、何ページかに一回は「うぉーそれやーあるあるあるー」と叫んでしまうだろう、あなたが何かのオタクを自認する人であるならば(私は叫んだしメモもいっぱい取った)。
推しを見ると語彙が突然貧弱になってしまうのもあるあるなのだが、一方で評論家面であれこれ理屈をこねるのも自己満足な感じがするし、塩梅がまあ難しいことである。
推しがめちゃ売れた時のなんとも言えない心持ちなども、もう共感しかないのだ。
「私の役目ももう終わりか…」とか、役割なんて最初から1mmもないというのに。笑
とりあえず推しがいる人生は豊かで楽しく、人をレジリエントにしてくれる。オタ活で繋がる人、つまり"同じ沼の住人"と思わぬ形で出会ったりすると人生の幸運を感じる。前世の家族と出会ったような気持ちだ。
推し活に注ぐ時間とエネルギーとお金は無駄になると思う人もいるかもしれないが、それが人生を豊かに、メンタルを健やかにし、喜びを広げてくれるのならば"生きたお金の使い方"と言えるのではないだろうか。
ところで。
本書では、俳優さんの場合いつまでも本人と役をセットで見るのは基本的にあまり良くないのでは、というスタンスを取っている。
特撮沼はその点ではたぶん少し特殊で、特撮出身の俳優さんたちが現在のニチアサ作品についてツイートしていたり、別作品に出演していた人たちどうしで楽しく特撮トークをしている姿がSNSから漏れてきたりするので長年伴走している感がより強くなるのですよ。
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さて、そんなわけで。
いつまでも固執するつもりはないけど、特撮クラスタの人たちはついうっかり菅田くんを"フィリップ"と呼び、桃李くんは"殿"と呼ばれ、健くんと若菜さんが共演すれば「姉弟共演…」( *´艸`)とワクワクしたりするのである。幸せ。
本書の例えを借りるなら、私の場合は寮母というより"イマジナリー近所のおばちゃん"か。
ところで、ニチアサ追いかけてる我々はこれ、いわゆる"箱推し"ってことになるの?笑 -
Posted by ブクログ
第1章は自分のことが嫌いすぎる著者の表現が大げさに見えて、面白くて、笑いそうになりながら読んだ。でも、第2章はしんどかった。多感な小中学生の時期に、こんな仕打ちを受けたら、そりゃ自虐的にもなるよな、と。
それは、自分にも既視感のある光景だからかもしれない。いじられる側、いじる側、それを傍観する側。きっと同世代の人なら、同じ光景をどこかで経験しているはず。
だからこそ、最後の章での著者の宣言、そしてこの本のタイトルが、一筋の光になって、心を軽くしてくれる。
単純に自分を好きになれない人、どうしても自信が持てない人には、途中で投げ出したくなるくらいのしんどい共感が出てくるかもしれないけれど、どうか最後まで読んでほしい。著者がこの本を書いてくれたことに感謝したい。 -
Posted by ブクログ
『考察する若者たち』『イン・ザ・メガチャーチ』と読んできたのでもう少し「推し」について考えてみるかということで。
精力的に推し活をするオタクと自認するライターの方の著作ということでなるほどわかりやすい。特に前半は「推し」とか「推し活」とかがいまいちよくわからないなという方向けに、推し活とは何なのか、どういう思考や感情で何をやっているのかを解説する感じでわかりやすかった。中盤以降は自身同様に推し活をする人に対する警鐘だったり、自分自身の生態の解説だったりと、視点や狙いがごちゃごちゃしてきて、ちょっと読みにくい部分もあったかな。推し活やオタクといってもその対象も振る舞いも幅広くて、本書で書かれているのは相当に濃い一部の人たちの話だと思いますが、現代社会的な考える点があるとすれば、その濃さはあくまで程度の問題であって明確な境界があるわけではなく、推し活的な感覚や願望を持つ人はとても広いということと、本書で描かれる濃い行動や感情との関係をどう捉えていくかというところかなと思いました。私も多分にオタク気質は持っているけれど、それこそ著者とは界隈も振る舞いも感覚も異なっていて、それが「濃さ」で片付けられるものなのかどうか。