横川良明のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ独身未婚中年男性が読んでみました。
自分はオタク(アイドルオタクではない)なので、オタクにとっては普通のことがかいてあるなと、ふむふむと読みました。
自分はステレオタイプなジェンダー観なので、この著者の方がイケメン俳優推しというのをきいて、「なんで男性「なのに」男性アイドル好きなのか」が気になりました。本の中にもありましたが、著者の方はヘテロ男性のようです。
私はヘテロではないので(カミングアウトはしていない)、イケメン男性は好きですが(ただし、某大手事務所所属の男性アイドルは昔から苦手。世の多くの女性が好むような男性は自分の好みではなさそうです)、「ヘテロではない」という理由があるので、それを深く考えたことはありませんでした。
ですが、ヘテロ男性の場合、男性俳優を推すのに理由が必要なんですね。もっとも、理由なんてなくてもいいはずなので、いろいろ面倒ですね。
この事が書かれている章とは別に、最初のほうでそれに少し触れているところで、「若手俳優が「好きなタイプは?」と聞かれるのと同じぐらい聞かれまくってる」とのことで。この質問も、言葉には出さなくても意図するところは「好きな異性のタイプは?」ということなんでしょうから、これからこの質問もタブーになるのかもしれません。
「ポンコツが許される」という内容もありましたが、「※ただし、イケメンに限る」というのを地でいっているようでおもしろかったです。
この著者の方ではなかったかもしれませんが、推し俳優の脱ぐ姿が見られるかもしれないドラマがあるので期待、とあって見てみましたが、全然脱がなくてびっくりしました。 -
Posted by ブクログ
では、なぜこんなにも僕たちは好きな人のことを第三者に広めたいのか。それはもちろん推しのことを知っている人を増やしたいというファン心理もあるでしょう。が、もっとシンプルに言うと、好きな人や好きなものについて話すのは、それだけでめちゃくちゃ楽しいことだからです。
…いくつになっても僕たちは、こと好きな人やものに関しては、布団をかぶって声をひそめて友達同士こっそり打ち明け合った10代の頃と何も変わらないのです。
…
そんな中で、好きなものを語ること。愛のある言葉にふれること。それは、悪意と嫉妬とマウントが充満する現代社会における最高のデトックス。
けれど、ありがたいことに、今の僕たちの日常は細々とした問題はあれど、桶狭間に放り込まれた雑兵のように、生きるか死ぬかの切迫感はほぼなくて。信長ですら人間50年とか言ってるのに、こちとら人生100年時代です。そういう何もしなくても普通に生きのびてしまうことの多い成熟社会で正気を保って生きていくには、何かし自分の価値を認識できないと無理。それがなかなか日々の生活では感じられないからこそ、自分はここにいるんだ、ここにいていいんだと思わせてくれる存在として、推しは求められている気がします。
さらに言うと、インスタって無課金ゾーンだと思うんですよ。無料で使えるし、ただフォローするだけで推しの美しい顔が日々供給されてくる。座ってるだけで推しの新しい写真がわいてくるなんて、かけ流しの温泉かよ。もう雑誌とかブロマイドとか買う必要なんてね~~~。となるはずが、なぜかその逆。供給が増えれば増えるほど、もっと推しにふれたくなる。ザイオンス効果と言いまして、接触頻度が上がるにつれて相手に好意を持つのは心理学的にも有名な話。そんなザイオンスの掌で転がされるように、有料ゾーン(雑誌、写真集、DVDなど)に手を出してしまうのです。ザイオンスめ〜。
付け加えると、そもそも散財自体が、強い快楽の伴う行為なのです。なぜ人はお金を使うと気持ちがいいのか。それは、ほしいものを手に入れる所有欲と、何かしら推しに貢献できる奉仕欲、そして汗水流して稼いだお金を浪費している背徳感の3つがセットで味わえるから。
■オタクが現場に惹かれる3つの精神
・推しに圧倒されたいというひそかなマゾ精神
・推しの成長を見届けたいという保護者参観精神
・オタクが現場に行かないと推しが生活できないという貢ぎ精神
でももしその前提で、最後に推しとは何かと聞かれたら、僕はこう答えます。推しとは、「お守り」。
きっとこれからも日常は煩雑なことがいっぱいで、うまくいかないことや心の折れそうなことがたくさん待ち構えているんだと思います。そのたびにすっ転んだり、落っこちたり、さんざん痛い目を見て泣きわめく夜もあるだろうけど、胸ポケットに推しというお守りがいる。それだけで、ひとまず涙を止めるきっかけになる。立ち上がれそうにないどん底で上を向く希望になる。立ち向かうのは自分自身だけど、臆病で小心者の自分を奮い立たせる一粒の勇気になる。
自分が推しているつもりが、気づいたら自分を推してくれている。それが、推しなんじゃないかと思います。 -
Posted by ブクログ
なんだろう。こういう感覚って、昔から持ったことがほとんどない自分と筆者の熱の入れ込みように、途中、濃いめの豚骨ラーメンのおかわりをさせられている様な…
でも、こういう人がいて成り立つ構造って大昔からあるわけで、おかしな事とは思わなかったし、男色も別に近年始まった訳でも無し。(筆者本人は、そうとは言ってない)能力に惚れ込むのは、人間として当然の事。
煌びやかな芸能界は幻想の世界って言ってた人がいて、まぁ、そんなもんだろうなぁ〜 くらいの認識だったんだけど、六本木のキャバクラに連れて行って貰ったときに、電○のお偉いさんが1人で来ていて、暗い店内で若いねーちゃん1人に執拗に迫ってるのをみて、「彼女も芸能界に入りたいんですよ」って、これまた芸能界に入りたい若いイケメンの店員から聞かされたりして… そう言う世界もあるし、この本に描かれているようなピュアな世界の住人もいるのが人類。
仕事関係でアイドル推しの方もいて、新幹線に乗って応援に行くと聞いた時に、魅力はどこに?って聞いたら、この本に書かれているのと同じように「顔ですかね」って言われて、納得出来たような出来なかったような複雑な感じも受けたけど、この本で理解… 出来たわけじゃ無いw まぁ、趣味として、自分が充実した生活できるならいいねくらいの感じか。
本としては、筆者の娯楽の書き手としての能力は、高いと思うし、何やってもいい訳ではないという倫理観をさらりと述べているあたりは、趣きがあって読みやすいけど、内容は背脂マシマシの豚骨ラーメンな感じ。
自分の子供がこうなったらどうかと問われたら… ほどほどにねって感じかな。醤油ラーメンくらいが良いよって。