本多正識のレビュー一覧

  • 1秒で答えをつくる力―――お笑い芸人が学ぶ「切り返し」のプロになる48の技術

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    ビジネス書としては、参考になるところもあるしならないところもあるし、まあそれぞれが取り入れられるところを取り入れればいいんじゃないでしょうか、という感想だけど、お笑い好きとしては、筆者や芸人たちがいかに真摯に笑いに向き合い、準備と努力を怠らないかということがよく伝わってきて、一読の価値はちゃんとありました。

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    2024年04月22日
  • 1秒で答えをつくる力―――お笑い芸人が学ぶ「切り返し」のプロになる48の技術

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    手に取った時は、お笑いに使えるスキルだけだと思ったが、実際見てみるとビジネスに使えるスキルも沢山あり勉強になった。
    普段テレビで見てる方達の実体験なども織り交ぜながら、書いていて面白かった。
    『目に入る情報に興味を持つ』『内容の相槌』の2点は直ぐにでも実行していこうと思う。

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    2024年04月16日
  • 1秒で答えをつくる力―――お笑い芸人が学ぶ「切り返し」のプロになる48の技術

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    吉本芸人NSCの人気講師のオンライン記事形式で、手軽に講義の擬似体験ができる本。著者も仕事でもお笑い芸人の頭の回転や機転の効いた対応は役にたつとあったが、実践してみる価値のある内容が多かった。経験を自分の引き出しとストックする内容が特に響いた。自分の感想に加えて、相手に興味がありそうな情報を盛り込む事を実践しよう。

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    2024年02月04日
  • 1秒で答えをつくる力―――お笑い芸人が学ぶ「切り返し」のプロになる48の技術

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    ネタバレ

     常識は非常に大事ですが、一方で常識だけでは、おもしろくならないので、大事なことは「常識を土台にして非常識をつくる」ということです。
     さて、漫才やコントのボケで笑いが起こるのは、なぜでしょうか。
     簡単に言うと、観ている人の想定を超えた意外なワードやフレーズが出てくるからです。
     ですが、この「想定を超える」というのにはポイントがあります。それは、「想定は超えるが、理解はできる」範囲にとどめることです。渾身のボケで笑ってもらえるかどうかは、このポイントを押さえているかどうかで決まります。どんなに気の利いたことを言っても相手に伝わらなければ、意味不明な無駄口になるだけです。ここを見誤らないでください。
     たとえば、朝の挨拶をボケの題材に考えてみましょう。
     朝起きたときの挨拶は「おはようございます」です。決して「おやすみなさい」ではありません。だからこそ、朝に「おやすみなさい」と言うと「起きたばっかりやないかい!」とツッコミを入れることができます。
     ですが、朝起きて「りんご!」と叫ぶボケがあるとします。こちらはなんの脈絡もないので、ツッコミようがありません。しいて言えば「なにをいうてんねん?」と疑問ツッコミになってしまい、お客さんもポカンとしてしまいます。
     どういうことかというと、朝の挨拶で「おやすみなさい」というボケには、「おはようございます」というのが常識という前提があります。対して「りんご」のボケにはその前提がありません。
     もちろん理解ができないボケが笑いを取るという例外もコンビのスタイル・キャラクターによっては成立することもありますが、ここではあくまで一般論として紹介しています。
     このように、ボケと呼ばれる非常識に聞こえる発言について考えてみると、実は破天荒な発言が受け入れられるわけではなく、「常識」というたしかな土台があってはじめて相手に伝わる言葉であることがよくわかります。
     これは、ボケに限ったことではありません。人の心に刺さることを言えたり、気の利いたことが言えるのも同じ原理です。相手の想定を超えつつ、それが相手の理解の範疇だからこそ、「すごいね」と思われるわけです。
     ですから、ここで紹介した、朝の挨拶が「おはよう」なように、普段の会話においても、常識をひとつでも多く知っていると、それだけ非常識、言い換えれば、人の想像を超えつつ、理解もされることが言えるチャンスは多くなります。
     これまで、うまいことが言える人は、そもそもの頭の作りが違うと思っていたかもしれませんが、この理屈を知って、自分にもできるかもしれないと思ったのではないでしょうか。

    「芸は模倣から」と芸能の世界では言われます。皆さんも聞いたことがあるのではないでしょうか。
    「模倣」=「真似」と考えていいでしょう。
     最初から特別なものをつくるのは余程の天才でもない限りかなり難しいことです。
     それにもかかわらず、多くのお笑い芸人志望者が最初から「特別」を求めて、自分だけの答えを得ようとしてしまいます。目立ってなんぼのお笑いの世界ですから、焦る気持ちはわかるのですが、はっきり言うと、それは間違いです。
     なぜなら、どんなオリジナリティも多くの経験を積んだ先に結果として得ることができるものだからです。
     ですが、授業では無理やり変えさせるようなことはしません。自分で納得して腑に落ちない限り前には進めないので「好きなことしや」としたいことを優先させます。そうしないと必ず「思うようにやっておけば良かった、やりたかった」と後悔するからです。
     少し脱線してしまいましたが、話を戻します。
     そのオリジナルになるために経験を積む行為が「真似」だと私は考えています。矛盾していると思うかもしれませんが、むしろ、真似をした数で、オリジナルになれるかどうかが決まると言っても過言ではありません。
     そのことに気がついたのには理由があります。
     ダウンタウンが大人気になった頃のNSC生はネタ見せをするコンビの多くが「ダウンタウンもどき」でした。ボケは真顔でシュールに、ツッコミは勢いのある関西弁というのがひとつの形でした。ほとんどの生徒が同じことをしていたため、まったくダメなように思えました。
     しかし、実際は私の予想に反して、ダウンタウンもどきの生徒の成長が非常に早いことに気がつきました。
     なぜかと考えてみたところ、そういった生徒は、憧れの人の真似をすることで、お笑いのコツを掴むまでにあまり時間を必要としなかったのです。その生徒は失敗を含めて、真似によって得られることが非常に多く、他の生徒を置き去りにしてどんどん経験を積んでいきました。
     加えて、興味深かったのが、真似をしていたはずの生徒が、経験を積んでいくうちに徐々にダウンタウンの型を崩して自分たちのやりやすい方に変化させていったことです。
     最終的にはダウンタウンを目指していたとは思えないオリジナルネタを披露するようになっていきました。講師として「芸は模倣から」を目の前で感じることができた瞬間です。
     もうお気づきの通り、真似には2つの利点があります。
    利点1 成長速度が上がる。
    利点2 真似をしたものは自分のやりやすいように自然と変化し、結果としてオリジナルなものになる。
     成長速度は先ほどの話からもわかるように、誰かが10
    年かけて見つけ出した技術や考え方も真似するだけであっという間に自分のものとして吸収できます。
     もし、売れっ子芸人を目指して20歳のときから、お笑いの勉強をしたとして、ノウハウを見つけるまでに10年かかったらスタートラインに立てるのが30歳のときです。下積みは大事ですが、少しもったいないような気がします。
     一方で、人のことをどんどん真似をして、技術を身につけることができたら、1年程度で基礎を学べるので21歳でスタートラインです。どちらにチャンスが多いかは言うまでもありません。
     また、真似をしたからといって自分の個性が消えてしまうわけでもありません。ましてや、真似したからといって、その人と同じになれるわけでもないということもすでにおわかりいただけたはずです。
     人には個性があるように、どんなことでも真似をしているうちに自分の個性に合わせて真似たことが変化していきます。
     私自身も意識をしていることですが、これまでの経験に誇りを持つのは非常に大事なことだとしても、それが余計なプライドに変わってしまい「自分はこれでいく」「このやり方は自分に合わない」と決めつけてしまうのは危険です。どんなことも成功事例を参考に真似してみるのが大事ですし、同時に自分を表現するいちばんの近道でもあります。
     もちろん、真似してみて合わなければ、やめればいいだけの話ですから、「最初は真似」の意識を持ってみましょう。

     皆さんには好きなお笑い芸人はいますか? もしくは嫌いなお笑い芸人はいますか?
     もしいるとしたら、そのお笑い芸人のどこが好き、もしくは嫌いでしょうか。
     どちらでも構いませんが、こういった「好き嫌い」のような感情的な判断の「要因・原因」を知るのは非常に大切なことです。
    「自分の好き嫌いの理由はわかっているから大丈夫」と思っている方もいるかと思いますが、一度立ち止まって考えてみましょう。
     たとえば、皆さんがAという芸人を好きだったとします。
    「その芸人が好きな理由はなんですか?」と聞かれて、「おもしろいから」と答えました。
     一見、正しいように思えますが、これでは十分な理由とは言えません。
     たとえば、この場合で言うと、具体的に何がおもしろいのでしょうか。
    「おもしろい」というだけでは、ネタなのか、姿格好なのか
    フリートークの上手さなのか、どんなことをおもしろいと思ったのかわかりません。
     仮にネタだとすれば、ネタのどの部分がどうおもしろいのでしょうか。どんどん深掘りしていくと意外と答えられなくなる人が多いと思います。
     売れている芸人となかなか芽が出ない若手芸人の差は、この要因・原因を考え抜く力にあります。舞台でしっかりと結果を残す若手芸人は、自分たちのネタがウケた場合もウケなかった場合も、その理由がなぜなのか徹底的に追求することが習慣になっています。そうです。分析できるのです。
     要因・原因を論理的に考えることができると芸に再現性が出てきて、どんな場面でも、調子の波が少なく、常に力を発揮することができます。なぜなら、「どうして、自分たちのネタがウケたのか、もしくはスベったのか」の理由がわかるので、成功はそのままに失敗の修正ができるからです。
     論理的に分析ができていないと、仮に笑いが取れたときも、「たまたま調子が良かったから」と運任せで終わってしまいます。
     このように感情的なことを論理的に分析することで、若手芸人でも着実に力をつけていくことができます。
     これは頭の回転を早くすることに直接繋がってはいませんが、頭の回転が速い以前に、考えることは大切なことです。速さ云々の前の土台固めとして覚えていただけると幸いです。
     論理的に考える芸人として、天竺鼠の川原くんがあげられます。ナスの被り物がトレードマークの人気芸人です。彼はすぐに理解できないようなハチャメチャなネタをすることで有名で、世間一般では行き当たりばったりの破天荒な芸をしていると思われがちです。
     しかし、実際は誰よりも論理派であり、舞台裏で徹底的に考え抜くタイプであるのは有名な話です。彼が生徒だった頃も意味不明なネタがほとんどでしたが、ネタの理由を聞くと、ちゃんと自分の世界「天竺ワールド」を持っていました。行き当たりばったりではなく「飛んだネタでも、どこまで理解してもらえるのか」のボーダーラインを知るためにネタをしていました。
     つまり、講師である私はボーダーラインを知るための実験台にされていたのです。ひたすら「考えること」を続ける川原くんだからこそ今や人気芸人の一人になれたのでしょう。
     私自身も、駆け出しの頃は、分析が甘く、なんとなくおもしろそうだからと場当たり的にネタを考えていたことがありました。そのため、仕事のクオリティに波があり、安定感を出すのに苦労しました。
     そのことに気がついてから、調子の波をなくすために多くの漫才師のネタをビデオやカセットに録音してひたすら分析して、「笑いのパターン」を覚えました。大変でしたが、お笑いで飯を食っていく「プロの仕事」だと自分に言い聞かせました。
     好きなものや嫌いなもののなにがその要因・原因になっているか考えてみると、これまで漠然と考えていたことにもしっかりとした理由があることに気がつくはずです。人間は誰しも感情がありますから、その感情に至る「要因・原因」がわかるようになれば、それは大きアドバンテージです。
     常に論理的に「要因・原因」を考えられるようトレーニングしていきましょう。

     NSCからではなくオーディションを勝ち上がって劇場の本出番を勝ち取った漫才コンビ「ミキ」。
     スターダムを駆け上がる彼らを待っていたのは、「お前らの漫才はやかましすぎる」「慌ただしすぎる」「もっと落ち着いてゆくリやれ」という否定的な意見ばかりでした。
     オーディション段階では肯定されていたものが、現場の劇場関係者やスタッフからは打って変わって完全に否定されました。
     そんななか、私ひとりだけが、「そのままやったらええやん、それが勝ち上がってきたスタイルやねんから変える必要はない」と言っていたそうです(後にミキから聞いたことですが……)。
     その後、どのように漫才のスタイルを確立していくか彼らと話をしました。そのなかで、「亜生くんに責められて困ったときに昴生くんが、ただ大声で返すだけではなく、子供のときに『バリア張った』言うて、遊んだやろ? あんなんで『雑然』とした漫才のなかに昴生くんが逃げ込める『静寂』の部分をつくったら漫才全体にメリハリつくんちゃう?」とアドバイスしました。結果、そのバリアはすぐに採用されていました。
     たったひとりの肯定者の意見を聞いてくれたのも、何かの縁かもしれませんが、短所を直すよりも長所を見極めて伸ばすことの方が本人たちも楽しくできて、新しい発見もあったのでしょう。
     芸人にとって「ウケない」のが悪なのではなく、「改善しない」ことが悪です。粘り強く考え続けることを本当の意味で「お笑いセンス」と呼ぶのでしょう。

     知っている言葉の数が多ければ、頭の回転は速くなります。逆に知っている言葉が少なければ、なかなか頭の回転は速くなりません。なぜなら、語彙が多ければ多いほど、表現の幅も広がり、素早く正確に自分の思っていることを相手に伝えられるからです。私の知る限りでは、売れている芸人のほぼ全員が相当な語彙力を持っています。
     いつの時代もそうですが、「ヤバい」「エグい」などの便利な言葉の登場によって、話す側の思考が停止してしまうということがあると感じています。便利な言葉がダメなのではありませんが、多くの選択肢を持ったうえで、そう言った言葉を選ぶようにしなければ、いつまで経っても頭の回転は速くなりません。
     何を聞かれても、何を食べても「ヤバいっすね」と答えている人を頭の回転が速い人だと誰も思わないはずです。
     若手芸人や20代前半の生徒と話していても「エモい」や「エグい」などの表現が頻繁に出てきます。当然「ヤバい」も定番です。
     お笑い芸人は相手を楽しませるのが仕事ですから、自分の発言したことを相手にストレスなく理解してもらわなければいけません。そう考えると「ヤバい」はストレスを感じやすい言葉です。なぜなら、話をしている側が思っている「ヤバい」と聞いている側の「ヤバい」では感じ方が違う可能性があるからです。
    <中略>
     便利な言葉は非常にキャッチーですから、つい使いたくなる気持ちもわかりますが、このようなことがあるため使うときは要注意です。
     特に自分が思っているニュアンスが相手に伝わっていないのであれば、まったく意味がないので、正しい表現を考える必要があります。
     当然ですが、頭の回転の速さには、状況に合わせて言葉を選ぶ力が必ず必要になります。相手との関係性、状況を加味して、使う言葉や表現で正確に伝わるか判断しながら話をする必要があるからです。
     仮に自分が思いついた言葉が適切でないとしたらどんな表現がいいのか、似たような言葉や同じような表現を探さなければなりませんが、それは語彙力がなければ難しいでしょう。
     ここで、「はじめに」にも登場した南海キャンディーズの山里くんの話をしましょう。山里くんは今や売れっ子芸人でバラエティから教養番組まで、彼をメディアで見ない日はないほど大活躍しています。そんな彼がブレイクする前からずっと続けていることがあります。それが「わからない言葉や知らないことがあったらすぐに調べる」です。
     彼は居酒屋でお酒を飲んでいるときでも、会話のなかで知らない言葉が出てくるとわざわざ席を立ってトイレでその言葉を調べることを若手時代から現在までずっと続けています。
     彼は典型的な頭の回転が速いタイプです。出演する情報番組でも見ているこちらがストレスのないような表現でスラスラと言葉が出てきます。最初は才能かと思っていましたが、しっかりと裏で努力していることが彼を今の立場へと押し上げていることがわかりました。
     語彙力を上げるというのはすぐにできることではありませんが、山里くんのように着実に進んでいけば必ず力になるはずです。
     焦らず、皆さんにも語彙力を上げていってほしいと思います。

    「第一印象」は0.7秒で決まるという話を聞いたことがあります。プレゼンの本や面接の本を見ると、この第一印象が大事ということがよく書かれています。お笑いの世界にも「つかみ」という言葉があり、舞台に出てきてすぐにお客さんの心を掴めるかということは非常に重要視されています。
     ですが、「第一印象」が悪かったからと言って気にすることはありません。それよりも大切なのは「第二印象」だということをこの場でお伝えしたいのです。このことは舞台に立つことが多くなる若手芸人によく教えています。
     当然ですが、第一印象が抜群に良い人はハードルも上がります。皆さんの周りにも最初はいい人だったのに時間が経つと「最初に会ったときの期待感と違う……」と印象が変わってしまう人がいるのではないでしょうか。
     第一印象が良いのに越したことはありませんが、それが、自分の実体に見合っていない見せかけでは意味がありません。それならば、時間をかけて自分のありのままを理解してもらった方が得策です。

     NHK在学中にNHKの新人漫才コンクールで最優秀賞を受賞し、なんばグランド花月の本出番を獲得したコンビ「キングコング」。
     絵本作家として、クリエーターとして、どんどん活躍の場を広げている西野亮廣くん。「YouTuberカジサック」として登録者数200万人以上を誇る梶原雄太くん。ともに自分の見つけた道を歩き、それぞれ階段を登り続けています。
     まだ彼らが20代前半だった頃、西野くんの話を聞いて驚いたことがあります。彼がネットで炎上し、たまたま2人で話ができる時間があり、こんな会話になりました。
    本多「よう炎上しとんな?」
    西野「アンチが9割ちゃいますかね(笑)。それでもいいんです」
    本多「なんで?」
    西野「9:1、90:10、900:100ではアンチが目につきますけど、90万:10万になったら、アンチ9割のまま東京ドームで2回イベントできるじゃないですか」
    本多「それだけおったら食べていけるよな」
    西野「そうなんです。アンチの比率を減らさなくても、分母が増えたらアンチは関係なくなると思うんですよ」
    本多「たしかに、そうやな……」
     芸人という人気商売をしていて、20代でこのような考え方ができる西野くんを素直に「すごい子や」と思いました。物は考えよう、捉えようで見方がまったく変わってくるとあらためて西野くんから教えられました。

     漫才志望、コント志望に関わらず、全員の生徒に教えていることがあります。
     それが「話をブロックにわけて考える」ということです。どういうことか、いつもの授業通りお笑いを例に解説をします。
     お笑いのコンテストには必ず、時間制限があります。1分でも2分でも、まずは限られた時間のなかでネタを披露するのが絶対条件です。
     多くの若手芸人は制約された時間のなかできれいな「起承転結」の流れをつくろうとしてしまいますが、実はそうでなければいけないわけではありません。もちろんきれいな「起承転結」があるに越したことはありませんが、必須条件でもないのです。それよりも大事なことは笑いの総数をどれだけ増やせるかです。
     お笑いを見たい人は話の美しさを感じたいわけではなく、単純に笑いにきているわけですから、とにかく笑える箇所をひとつでも多く作る必要があります。
     そこで、私が教えているのが、「話をブロックにわけて考える」です。
     たとえば、2分のネタだとしたら、5秒のフリ、5秒のボケ、5秒のツッコミの合計15秒をワンセットで考えて、ネタ全部で8ブロックの構成にすることができます。ボケとツッコミの両方で笑わせることができたら2分で最低16回も笑わせることができます。
     もちろん5秒という縛りがあるわけではありませんが、目安としてそれぞれの時間を決めておくことで、思考が強制されてアイデアが出やすくなります。
    「起承転結の流れがきれいな2分ネタ」と「短いブロックで構成される2分ネタ」では、後者の方がお客さんに飽きられる確率が低くなります。
     起承転結型は、フリが長くなりすぎることが多く、余程言葉を削って短くしないと聞いている側も飽きてしまいます。ですが、ブロック型であれば短いテンポで話をどんどん前に進めることができるため、聞いている側もストレスを感じづらいのです。
     もちろん、内容がおもしろいことが絶対必須条件なのはどちらも同じです。
     なぜ、このような話をしたかというと、何度か参加させていただいたビジネスプレゼンのほとんどが起承転結型で、聞いていて飽きてしまったことがあるからです。
     しかも、その多くが内容はおもしろいのにもかかわらず、前置きや説明が長くて損をしているように感じました。
     もっと内容のところに時間を割いて、ガンガン強みを押し出すやり方でもいいように思います。定番の話の進め方としても「起承転結」を否定するわけではありませんが、それはときに自分の良さを消してしまうことにもなりかねないということも知っておいてください。
     そんなときのために、相手に飽きられることなく話を進めるための技術として「話をブロックにわけて考える」ことを覚えていただけると幸いです。

    「なんでやねん!」というワードをこれまで何度も聞いてきました。若手からベテランまで大阪を中心に今や聞かない日はないぐらいの言葉です。
     NSCに入ってきた生徒たちも最初に覚えるのは「なんでやねん」かもしれません。それは言葉そのものを覚えるというよりも言い方を覚えると言った方が正確でしょうか。
     プロとアマチュアの違いはこの「なんでやねん」という1ワードに詰まっていると言っても過言ではありません。
     プロは自分にぶつけられたボケに対してちょうどいい温度のツッコミをします。たとえば、中くらいのボケがきたら、ツッコミも中くらいのレベルで返します。
     対して、見習い中の芸人は、中くらいのボケに対して大きなツッコミで返してしまいます。大げさに見えてしまうのです。
     漫才は普段の会話の延長線上にあります。ですので、大げさにすればするほど、お客さんとの距離も遠のいてしまいます。
     そのことを念頭に生徒にはむやみやたらと大声で「なんでやねん!」と言うのではなく、ボケにあったツッコミをしなさいと教えています。

     本書も終盤に入ってきたので、お笑い芸人たちの真髄をお教えします。お笑い芸人たちは毎回おもしろいことだけを言っているのでしょうか。答えはノーです。
     多くの芸人に怒られてしまいそうですが、彼ら彼女らの発する言葉のすべてがおもしろいわけではありません。ほとんどの場合、言い方や状況に合った言葉を選ぶことで、普通のことをおもしろく感じさせているのです。
     この説明だと、あたかも、お笑い芸人がつまらないことをしているように感じるかもしれませんが、普通のことをおもしろくするのが一番難しいことです。
    「普通のこと=当たり前のこと」ですから、本来、笑えるわけではありません。それを技術だけで笑えるものに変えられるわけですから、やはり特別な能力と言えるでしょう。
     本レッスンでは多くのお笑い芸人たちのように、皆さんの発する普通の言葉に大きな影響を持たせることをテーマに話したいと思います。
     さりげない一言にも意味を持たせるために必要なのは、本レッスンのタイトルにもなっているようにフリを効かせられるかどうかで決まります。
     フリが効いていればいるほど、人は正解がきたときにどんな単純なものがきたとしても心地よさを感じますし、逆に散々振ったフリに対してハシゴを外されるようなことをされるとがっかりしてしまいます。
     皆さんの大好物がカレーだとして、朝の段階でご家族から晩御飯はカレーであることを予告されました。その日は1日、晩御飯が楽しみで、街を歩いてもカレーのことが頭をよぎります。仕事も頑張ってカレーを食べようと思ったら、急きょ焼き魚に晩御飯が変更になっていました。
     どうでしょう。わかっていても楽しみにしていたわけですから、絶対にカレーが出てきてほしいですよね。
     このときに感じるのはサプライズではなく裏切りだと思います。
     そこで予告どおりにカレーが出てきたら誰もが嬉しい気持ちになるでしょう。
     このようにフリを予告として活用することで、こちらがなにをするのかわかっていたとしても相手を確実に喜ばせることができます。
     たとえば、フリを効かせた会話の典型例は次のような形です。
     司会「Aさんはどんな人なの?」
     A 「きれい好きですね」
     司会「たしかに、清潔感があるもんね」
     A 「はい、お風呂も2回入っています」
     司会「朝と夜⁉︎」
     A 「春と秋」
     司会「お彼岸か!」
     お笑い番組などでも見る定番の流れです。「きれい好き」のフリがあることで、聞いている側も「2回」「朝と夜?」や「1日に?」と、つい反応してしまいます。
     この流れを意図的につくることができれば、芸人のように話のコントロールができるようになるでしょう。

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    2024年07月22日
  • 1秒で答えをつくる力―――お笑い芸人が学ぶ「切り返し」のプロになる48の技術

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    やはり上を目指す方は半端ない ビジネス書であるが
    お笑いの台本作家が著者であるだけに、
    その世界がかいまみれておもしろい。

    その世界でいかに努力をし、考え、自分を高めていくか。
    その半端なさ
    そして
    「頭の回転の速さ」は後天的との言葉には勇気づけられた。
     

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    2026年01月10日
  • 吉本芸人に学ぶ生き残る力

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    ネタバレ

    パワーフレーズ「お笑いの仕事には"模範解答"はあるかもしれませんが正解はありません」

    これね、お笑い以外にも当てはまると思うんですよ。ただ、皆さんが思ってるようなことじゃなくて、逆に"模範解答"はある、ってことなんですよ、注目したいのは。よく、物事に正解はない、って言う人はいるんですけど、それってようは答えを出せないから逃げてる人が多いんですよね。まずは模範解答を見つける、常識を知る、その中でどうずらして、まげて、ひっつけて、自分にとっての最適解を持ってくるか、そこのステップってものすごく大事だと思うんです。先生の本には学ぶべきことがたくさんありますので、皆さま是非ご一読を。

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    2019年11月23日
  • 吉本芸人に学ぶ生き残る力

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    対談が豪華。芸人って、努力、努力、努力のひとたちやねんなぁと思わされる。
    最近、お笑いサークルの友達を通じてライブに何回か足を運んだり、話を聞いたりしているからこそ「芸人になること」ということのむずかしさもなんとなく知っているので、本書を読むときにもおもしろく読めたような気がする。それがいくらたいへんなことでも、夢を追っているひとはとにかくかっこいいな。

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    2015年03月25日
  • 1秒で答えをつくる力―――お笑い芸人が学ぶ「切り返し」のプロになる48の技術

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    ネタバレ

    オリジナリティを求めない=模倣、真似から始めるほうが、自分らしさを手に入れられる。オリジナルになるために経験を積む行為。成長速度が上がる。
    思考に締切を設ける。自分なりの結論を出す=最初から正解が出ることなない、と割り切る。
    5つの締切=最初の15分でイメージをつくる、翌日にテーマを決める、3日後に具体化、5日後にほぼ完成、7日後までに細部を調整。
    返事をしながら考える訓練=素早く脳が動く。そうですね、と言いながら時間を稼ぐ。
    自分の表情を知る=表情で感情を伝えるトレーニング。

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    2026年03月11日
  • 1秒で答えをつくる力―――お笑い芸人が学ぶ「切り返し」のプロになる48の技術

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    観ている人の想定を超えた意外なワードやフレーズを出す。ただし、想定は超えるが理解はできる範囲にとどめること。でないと置いてけぼりになる。

    真似る。
    言葉遣いが丁寧なのではなく、話し方が丁寧。
    必ず問いかける形で話はじめている。
    表情は硬くても、目を見て話すようにすれば熱意は伝わる。

    締め切りを設ける。
    締め切りは与えられるものですが、どの時間に取り組むかも自分で決める。

    どの時間に取り組むか→午前10~12時なのか、今日中なのか、業務時間中なのかと決める。

    返答に困る人は1回で正解を出そうとしがち、、、
    反応する→考える→返答するより実際には
    反応する→返答する→考えるのがいいプロセスかもしれない。悩みを探りつつ正解へと導いていく。

    テーマを決める→理由を考える→理由を深掘りする→なぜネタをおもしろいと感じたのか?を考える。
    自分の考えていることを相手に正確に伝えるためには『具体的なイメージ』と『正確に伝える表現力』の2つが重要になる。この2つの条件を同時に満たす方法が『口に出して(言葉にして)考える』こと。

    人生にリセットボタンはないけれど、スタートボタンは何度でも押せる。

    アドバイスは聞くものではなく実行するもの。
    ①取り入れるかどうか決める。
    ②いつ実行するか決める。
    ③どのように実行するか決める→少しずつなのかいきなりなのか。
    ④不明な点がないか確認する。

    1.3.9の法則。
    1フリ、3ボケ、9ツッコミ
    ひとつのフリに対して、3つボケを考えて、ボケをひとつひとつに3つずつのツッコミを考えてみる。

    頭の回転の速さには、状況に合わせて言葉を選ぶ力が必ず必要。

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    2025年04月25日
  • 1秒で答えをつくる力―――お笑い芸人が学ぶ「切り返し」のプロになる48の技術

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    気の利いた返しやテクニックを学べる本ではなく、その様なプロたちが如何なる準備をしているのかを記した本。ビジネスシーンにおいても、雑談力の強化に繋がるテクニックが学べる。

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    2024年11月10日
  • 1秒で答えをつくる力―――お笑い芸人が学ぶ「切り返し」のプロになる48の技術

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    頭の回転の速さについて

    限られた時間で考えを伝える事
    →質問にテンポよく答えられると頭の回転が速いと思われる。この頭の回転の速さは訓練で身につく。

    ネガティヴをポジティブに切り替えることが大切
    →ネガティヴな感情だと頭の回転が遅くなる
    →失敗したら、事実と感情を分けて考える
    ミスをしたら、向いていないと思う感情でなく、確認を怠ったという事実


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    2024年08月16日
  • 1秒で答えをつくる力―――お笑い芸人が学ぶ「切り返し」のプロになる48の技術

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    ・ネット記事について、褒めること、つっこむことを考えることで、考えるトレーニングになる

    ・ダウンタウンもどきの芸をしていた芸人たちの方が、初めからオリジナリティを求めた芸人より成長が速かった。もどきも次第に自分たちの型に合わせるようになっていった。
    全部真似することがポイント。口調や考え方から全部真似る意識を持ってみる。

    ・パッと話を振られてすぐに結論を話す必要はなく、反応しながら考えれば良い。すぐに回答を出そうとするから中途半端な回答になって失敗する。

    ・できてないところだけを見ない。「いや、全然です」というのは思考停止のようなもの。できたところに目を向けることで強みの発見に繋がる。

    ・常にアイドリング状態を保つことで反応しやすくする。他の人の発言に「はい」と相槌を打つことで、話に集中し、違和感に気付けるようになる。

    ・ネガティブなことで頭を支配せず、ポジティブに変換することは技術でできる

    ・アドバイスは実行するイメージを聞いている時から考える

    ・聞いている時に話の流れを予測すると反応しやすい

    ・知識がなくても話の内容が分かるように話す。カタカナ語は注意。難しい話は例えを使う

    ・緊張とは、理想の自分と現実の自分の間にギャップを感じ、恐怖が頭をよぎった時に起こる。実現までの道のりが見えていないと緊張する

    ・そうですね、、で考える時間を稼ぐ。頭を働かせる時間を作ることも会話の能力

    ・言葉は少しでも短くする。無くていい言葉は削る。

    ・会話の温度を合わせる。温度が合っていないとシラケさせてしまう。声量を合わせるのが分かりやすい。

    ・共感を得やすい話をする人は、聞き手が経験したことがあることや想像しやすいことを例え話やテーマに使う

    ・ベンチマークの人を作り、どういう人で、なぜ市場から受け入れられているかを分析する。

    ・自分の価値観に固執しないようにまずは肯定から入ることが必要

    ・相手に自分の魅力を分からせるぐらいの気持ちが重要。目を合わせて、目で伝える。

    ・今のことだけ考える。未来を見つめるだけでわかった気になるのは、今やらなければならないことを未来に先送りしているだけとも思える。

    ・限界というものは常に自分が決めるもの。筆者は高校生から7年間の自宅療養を経て社会復帰した。

    ・結果の良し悪しにかかわらず手を抜いた仕事をしたことがない。常に全力投球。

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    2024年05月23日
  • 笑おうね 生きようね ~いじめられ体験乗り越えて~

    Posted by ブクログ

    よしもと新喜劇の構成作家さん、よしもとの養成所NSC講師の著書。

    あいさつは分け隔てなくしっかりすること
    連絡事項があればきちんと伝えること
    でもそれ以上は積極的に関わる必要はない

    グッドウィルハンティング

    人生は自分のもの
    誰になんと言われようと気にしない気にしない

    南海山ちゃんのお父さんってボクサーなんだ!
    めっちゃボクサーにご縁あるんだね笑

    芸人さんの話が織り交ぜられてるのが興味深かった

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    2019年12月18日
  • 吉本芸人に学ぶ生き残る力

    Posted by ブクログ

    漫才作家にしてNSC講師 本多氏による芸人論。岡村、山里、西野、村本らのインタビューが面白い。先生との会話だからだろうか。普段は見せない、努力の部分が明らかにされている。彼らはみな、勉強熱心で研究家で、研鑽の日々を送っている。
    畏敬の念すら感じ、TVで見ても笑えないかも。

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    2016年04月07日
  • 吉本芸人に学ぶ生き残る力

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    著者に責任はないんだろうけど、ずいぶん適当に作った本という印象。構成も特に意図が見えないし、何より誤植が多すぎ。内容に関して言えば、売れてる芸人はそれ相応の努力があるんだと改めて実感できた。努力の内容と、そのときの心理も具体的でなるほどという感じ。

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    2015年03月03日