山野辺太郎のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
日本からブラジルまでの穴を掘るプロジェクトの広報になった男の話
-------------------
戦後から現在まで続く「秘密プロジェクト」があった。
発案者は、運輸省の若手官僚・山本清晴。
敗戦から数年たったある時、新橋の闇市でカストリを飲みながら彼は思いつく。「底のない穴を空けよう、そしてそれを国の新事業にしよう」。
かくして「日本-ブラジル間・直線ルート開発計画」が「温泉を掘る」ための技術によって、始動した。
その意志を引き継いだのは大手建設会社の子会社の広報係・鈴木一夫。
彼は来たるべき事業公表の際のプレスリリースを記すために、
この謎めいた事業の存在理由について調査を開始 -
Posted by ブクログ
日本からブラジルまで直通の穴を掘る事業の広報部・鈴木一夫の物語り。
壮大な事業の割に特に問題もなく、そこに焦点はあまり当ててなくて、中心は鈴木の心情。彼の人間性が毒っ気がなくて、何だかほのぼのします。掘り当てちゃった温泉で色々な人と会話をする彼、特に大きな仕事が任されていない広報部の彼、微妙な恋心が描かれる彼、どこを切り取っても嫌いになれないし好感です。行われている事業の大きさと余りにも掛け離れてて笑
しかも事業のきっかけは「近道だから」
ラストはシュール、こんなオチなの!?
正直なところ読み終えた直後はイマイチだったなぁ〜って感想でしたが、ジワジワときますね。振り返ってみたら面白くなっ -
Posted by ブクログ
日本とブラジルをつなぐ穴を掘る! 戦後より続く秘密プロジェクト。戦後、焼き鳥屋で穴を開けることを思いついた官僚・山本。対外的には極秘であり、温泉を掘る技術で進められる。その仕事、意思を引き継いだのがサラリーマン・鈴木。広報係としてこのプロジェクトの公表に備えて、資料集めをする毎日。外国からの諜報員・作業員、ブラジルの広報係とのやりとり、そんな交流をしつつ時は流れ、ついに穴は完成する。
この小説は何と言っても、大真面目にとんでもないことを進めていくユーモアさだ。串を抜いた後の肉の穴を見て思いついたり、「だって、近道じゃありませんか」で続けられていたプロジェクト。技術的な問題を出さないところがいい