フィリップ・リーヴのレビュー一覧

  • 氷上都市の秘宝

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    シリーズもので第二作以降が面白い作品は希少だと思う。そこがそうなる!?という展開の意外性、キャラクターの描かれ方の見事さ、どれをとっても飽きずに読み進められた。この調子なら第四部も楽しみ。

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    2025年05月16日
  • アーサー王ここに眠る

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    イギリスのカーネギー賞を受賞した作品ということで、小学生の時に読んでとても感動したのを覚えている。主人公がアーサーではなく孤児の少女グウィナであり、新しい視点でかかれている。彼女の心情が美しい文章の中で伝わってきた。少女はパッとしないし、ハッピーエンド!!!という感じでもないが、吟遊詩人とグウィナのなんとも言えないキズナに感動せざるを得なかった。
    また、日本では絶版になっていたが、文庫版が最近発売された。是非読んでみてほしい本である。

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    2023年11月04日
  • アーサー王ここに眠る

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    ??( ゚Д゚)sビックリ
    初めて彼の伝説の片鱗に触れたのは子供向けアニメの『王様の剣』や『燃えろアーサー』辺りだったりしたし、その後読んだり観たりしたものなんかの中で美化された偶像のイメージが強かったのよ…( ゚Д゚)

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    2021年09月19日
  • 移動都市

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    映像が目に浮かぶような描写が素晴らしい、そして見事に話をまとめたSFだった。
    唯一の問題は、後藤啓介のカバーアートだ。誰だよその顔に傷ひとつない美少女は!

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    2019年07月28日
  • 移動都市

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    児童、若者向けの小説であったというものの、
    登場人物たちの退場=死というものが容赦なく描かれ
    弱肉強食、共食い、食うか食われるかという
    無慈悲な無常な世界・舞台を鮮やかに描きだす。

    さらにわかりやすく、ド汚い裏切り、欲望をむき出し
    の(ラスボスではなく脇役な)悪役も
    物語の彩りとして、主役二人の命と人生・価値観を
    掛けた復讐劇、大冒険を飾っている。

    児童、若者向けのわかりやすいメロドラマ的
    エンターテインメントな死、物語の味付け、
    期待を裏切るサプライズな仕掛けかもしれないが、
    きれいごと、のぞむとおりには終わらせない
    ハードで、ヘヴィーな面を持つ
    優しさだけではないエンターテインメント。

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    2019年04月08日
  • 廃墟都市の復活 上

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    ついに読み終えた移動都市クロニクル。
    「移動都市」「略奪都市の黄金」「氷上都市の秘宝」の続編「廃墟都市の復活」は、第4部にしてシリーズ最終章です。
    第3部で砂上に消えたヘスター。彼女と離れ離れになったトムは、愛娘のレンと共に飛行商人として生計を立てる。ヘスターと喧嘩別れして以降、抜け殻のようになったトムであったが、とある街で思わぬ人物を見かけたことをきっかけに再び冒険の舞台に踊り立つ。思わぬ人物とは今はもう廃墟と化した故郷ロンドンの知り合いだったのだ…

    あらすじと登場人物紹介によって(そして表題からも)、ロンドンの旧知が再登場することがわかります。そんな久しぶりに登場したロンドンと、ヘスター

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    2019年03月12日
  • 氷上都市の秘宝

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    とにかく予想の斜め上を行く展開!
    序盤は素直に話が進まない感じがして、なんだかいきあたりばったりな展開では…?と思っていましたが、読み終わると、本書の第一部では、物語のスタートを切りつつも、フレイアとコールのエピソードを綺麗に結んだんですね。
    また、勢いが増していく終盤、第2弾のしこり(ヘスターがアンカレジを裏切った事実)をうまい具合に回収しつつ、第4弾に繋げるあたりは、なんだかしてやられた感じがします。もちろん勢いはあるんでしょうが、おもしろかった。

    さて、なんといってもヘスターの性格の歪み具合!娘をもったにも関わらず、その歪んだ性格は相変わらずで、ついにその歪みがトムに露呈してしまう始末

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    2019年02月25日
  • 移動都市

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    良作のジュブナイル!!
    久しぶりにこういった作品を読んだからか、いい感じでヒットしました。
    中盤から後半にかけてバッタバッタと登場人物が退場していきますが、これが弱肉強食の色が強い世界観にマッチしており、都合の良い展開にならずに済んでなんだか好印象でした。

    どうやらあのピーター・ジャクソンによって映画化されるようだ。それも楽しみだけど、続編も読もう。

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    2019年02月02日
  • 移動都市

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    60分戦争により荒廃した近未来。
    キャタピラつけた都市が移動して都市を喰らうという設定が奇抜。
    文章としては視点が変わる部分に少し違和感を感じるけれど、
    全体的に絵をイメージしやすく読みやすかったです。
    (この作家はイラストレーターでもあるらしい)

    ストーリーはテンポ良く場面が進み、
    キャラクターもよく立っている。
    顔に酷い傷のあるヒロイン。
    剣術に長けた女船長。
    総じて女性が魅力的。

    SFかというと科学的根拠はあまり薄そうなので
    冒険小説だと思った方が間口も広いかもしれない。
    良質なジュブナイルを久々に堪能した(・∀・)

    「移動都市」といういまいち冴えないタイトルと、
    アラビアン風味の

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    2012年09月30日
  • 移動都市

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    ネタバレ

    壮大なスケールで描かれている物語。
    宮崎吾郎監督が映画化しそう。
    遠い未来の地球。
    全体的に重いけれど引き込まれる。
    史学ギルドと工学ギルド。
    クロームの最後の言葉「ロンドンを守りたかっただけなんだ、強くしたかっただけなんだ」
    人類は同じ過ちを繰り返す。自国の為、自衛の為、他国を脅かす兵器を作り出す。現代の人類が歩んでいる道を突き進み続ければ、この物語のような世界が生まれることもあり得るのかもしれない。

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    2012年08月03日
  • 移動都市

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    ロンドンが動く。動いて、獲物を狩る。
    都市淘汰主義のメリットはなんだかよくわからなかったものの、とにかく面白くグイグイ読み進めてしまう。
    登場人物も魅力いっぱい。
    えっ、ここでこの人物が登場して活躍するの!?となり、ニヤニヤ。
    文句なく面白かった。
    本書は四部作の第一弾らしいので、第二部にも大いに期待。

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    2011年10月28日
  • 移動都市

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    良質なジュブナイル。
    宮崎アニメみたいだ、という感想はわかるけれども、より正確に言うなら、宮崎アニメが海外のジュブナイルを真似て造られているという事が本書を読むとよくわかる。
    指輪物語しかり、ハリー・ポッターしかり。
    その伝統に乗っている作品。
    個人的には、ジブリよりガンダムシリーズを連想した。特にターンエー。最後は富野的。キャラクターがどんどん…ゆく所が。

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    2010年04月05日
  • 移動都市

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    戦争で荒廃した未来。都市が移動することでほかの都市を食らい肥大化する世界のおはなし。弱肉強食、都市の個性がまた面白い。
    なんか最近はやってる(らしい)「鋼殻のレギオス」ってのに似てる気がするな。設定の一部がね、でもぜんぜん違う!
    映画にしたらさぞ面白いのではないかと!!
    何のとりえもないような少年が大冒険をして一人前になる物語ですかね。ヒロインがかわいくてお金持ちだったり、醜いけど強い子だったり・・二人の間で揺れるところもうまいなぁと。
    大冒険と未来と廃墟好きな方へ。

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    2010年04月03日
  • 掠奪都市の黄金

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    1冊目がものすごく面白かった作品の続刊は基本的に期待しないようにしているんだけど、これは健闘したと思う。さすがに1巻目のようなスピード感はないにせよ、しっかり予想を裏切ってくるのは変わらず、やはり先を読みたくなる展開だった。この調子でシリーズ読破したくなる。

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    2025年01月17日
  • 移動都市

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    ネタバレ

    都市が都市を食らうという、衝撃的な設定のSF。移動都市ロンドンが獲物を捕らえるシーンは、まるでスペクタクル映画を見ているかのようだった。

    主人公のトムは、史学ギルドの見習い。しかし、ある出来事がきっかけで、都市の最下層部であるガットへと送られてしまう。ガット、捕獲された都市が解体される場所。暗く、暑く、悪臭が漂うその環境は、まさに地獄絵図だ。

    ガットでトムは、憧れのギルド長、サディアス・ヴァレンタインと出会う。なぜかトムの家族を知っているというヴァレンタイン。トムにとってヴァレンタインとの出会いは、運命を大きく変えるものだった。中盤以降はトムと彼の仲間である少女ヘクターの友情を中心に進む。

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    2024年11月29日
  • 廃墟都市の復活 下

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    大団円!!
    移動都市シリーズ最終巻
    いやーおもしろかった。クライマックスは登場人物、場面が目まぐるしく変わり、よく読まないと??、あれこれどこだっけ?となりがちですが。

    主人公のラストシーンから、エピローグまで、かなり感動しました。
    ぜひ、ネトフリで完全ドラマ化してくれないかなぁ。

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    2024年06月13日
  • 廃墟都市の復活 上

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    移動都市シリーズ完結編
    新たなキャラ、一部で登場した古いキャラ、みなキャラがたっていて、魅力的です。
    トムのパワーが落ちていますが、娘と二人でいい感じです。
    下巻に続く

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    2024年05月30日
  • 掠奪都市の黄金

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    移動都市の第二部
    移動都市のエネルギーそのままに最初から最後まで、飛ばします。久々に力強いエネルギーを小説からもらった気がした。設定も登場人物もいいっす。

    次の部も期待。

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    2024年05月22日
  • アーサー王ここに眠る

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    ・フィリップ・リーヴ 「アーサー王ここに眠る」(創元推理文庫)は新たなるアーサー王の物語である。時と場 所は500年頃のブリテン島南西部、「お互いが小競り合いをくりかえして(中略)丘陵地帯の小さな王に仕えてい」(28頁)たり、「大王に仕えているものもある。または自分らの長にしか忠誠を誓わず、土地を持たない小さい集団もあって、そいつらはど こでも略奪し、土地を荒らす。」(同前)そんな時代のアーサー王の物語である。これを語るのは吟遊詩人のミルディン、聞き手は主人公の少女グウィナである。ミルディンに言はせれば「アーサーの一団もそんなやつらだ。」(同前)といふわけで、アーサー王がアー サー王伝説の王と

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    2021年10月03日
  • 廃墟都市の復活 下

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    ヘスターがまたトムと一緒になれて良かった。いろんなことがあって、ヘスターはひどいことをしたけど、でもトムのことがずっと好きだった。ヘスターは、強くて、勇敢で、美しい。トムは、優しすぎるし、無茶なこともするけれども、二人がこういうふうな終わりを迎えたことは良かったと思う。
    時代は変わっても、人々の暮らしは、その時々に合わせて、続いていく。トムとヘスターの体は土にかえり、レンとセオの子供は成長して、そしてその子供も死んでゆき、移動都市時代の記憶が失われても、命はめぐり、世界はあり続ける。
    人間のあやまちは何度でも繰り返され、その度は世界はボロボロになり、いつか人間が住めない世界になるかもしれない。

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    2020年01月18日