中山心太のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
第1章がビジネス活用編と第されたこ書籍を象徴していると思います。
--------------------
①データ分析によるビジネス成果を金額換算して示せ
└金額換算して初めて分析価値が評価される
②スゴイ分析よりも「成果が出る分析」を優先せよ
└学問的ではなく、実践的な読み方をすること
③分析結果を現場に丸投げするな
└ビジネス成果まで「分析者が」責任を持ちやりきる
④「現場」を知る努力をせよ
└現場感覚を捉えて初めて信用される
└信用されて初めて分析の話を聞いてもらえる
⑤業務プロセスレベルまで現場を把握せよ
└誰が、どのタイミングで、どの分析結果を基に、どう動くべきなのか。この4つが明確になっていること。
└分析を基に現場業務がどう変わるかまで見据える
⑥小さく初めて大きく波及させよ
⑦問題解決に積極的に関与せよ
└課題先行で逆算思考で挑む。結果、分析が課題解決に寄与しないならそれはそれで良いのスタンス
--------------------
技術的な分析スキルが高い=ビジネス成果を出せるわけではない。分業したほうが良いかもしれないレベルで分析結果と活用は大きな隔たりがあると思います。上記、忘れがちなので、何度も初心に返って、立ち戻ってこようと思わされました。
▼他の章も多くの気付きがありました。
第2章
・ヒアリング→ニーズの洗い出し→分析テーマ洗い出し→カテゴリ化→優先順位付けとキレイに整理して皆が理解・納得して進められたら理想なんだろうけど、実際には現場がイニシアチブを握ることはない「お任せ」だからうまくいかない事が多い気がする。実際には活用×インパクト確度が高そうなテーマを一つやってみて事例化して横展開がスピーディなんだろうなと思う。
第7章
・統計モデルと機械学習モデルの使い分け。どういうケースでどちらをもちいるか判断できるように。機械学習モデルでは予測区間の推定ができない。統計モデルは解釈ができる。係数を用いて何が目的変数に影響を与えるか、ビジネス的な示唆を得ることができる。但し、これは現時点での整理。将来的には予測精度が高く、解釈性も高い手法も出てくるかもしれない。DataRobotもその一つ。
第10章
・people analyticsの領域ではハイパフォーマーのコンピテンシーの定量的裏付けは有用なテーマ。人事領域に詳しくないと土地勘ある分析が難しい領域でもある=外部の専門家に頼むのも手。なのでシステムベンダー選定から入らないこと。
・マッキンゼーでは「obligation to Dissent」という概念がある。批評や否定的な意見の述べることは義務であるという考え方。データ分析では偉い人が決めたことが進むことが多い。そうではない議論がPMには求められる。 -
Posted by ブクログ
本書は、機械学習に関するコンサルティング等を行う企業を経営している著者が、2022年から必修科目になり、2025年1月実施の共通テストにも適用されるという「情報Ⅰ」について、解説されたものである。本書のおわりにでは、情報ⅠやITパスポートの副読本としてかなり面白い内容になっている述べられており、たしかにその通り、充実した内容である。情報Ⅰという高校の一教科の視点から、情報や実社会との関わり、プログラミング、生成AI、ITパスポートとの位置付けなど、丁寧に解説されていて、興味深く読むことができた。
【メモ】
・情報Ⅰは、プログラミング教育がある必修科目で、共通テストの一教科となる。
・なぜ、全高校生が情報を学ぶのか?→現代のビジネスが成立しないから。
・2029年頃には、大卒の新入社員はITパスポートと同程度のITスキルを持つ。
・リスキリングとして、ITパスポートとともに、統計検定3級がおすすめ。
【目次】
第1章 情報Ⅰの衝撃
第2章 情報Ⅰの概略を掴む
第3章 情報Ⅰをより深く理解する
第4章 情報Ⅰを超えて、いま学ぶべきこと -
Posted by ブクログ
ネタバレ社会人必須の統計&プログラミング知識。
なぜSEでもない人まで統計知識やプログラミング知識を身につける必要があるのか? この本にその答えが明確に書いてある。まずプログラミング知識については、身の回りにコンピュータがあふれていて、その中で仕事をするならば、コンピュータがどのように動くかを知っていないといけないから。そして、コンピュータを適切に活用するのが、これからの仕事だからだ。仕事では意思決定が求められる。最大限に利益を生み出すのは、どのような条件を考えたらいいのか。こちらに関わってくるのが統計知識である。
数学的な式は理解しきれなかったけど、統計に関してざっくりとイメージはできた。プログラミングの構文もわからないなりに、なんとなく頭に入った気がする。ITパスポート挑戦しようかなぁ。 -
Posted by ブクログ
個人的にはメルカリのBIチームの話題がとてもおもしろく参考になった。
横断組織としてのBIチームがあり、プロダクトやプロジェクト単位でアサインする体制をとることでのメリデメおよびデメリットへの対策がかなり具体的に書かれていてすぐにでも真似したい内容がたくさん。
またメルカリでは取締役や執行役員クラスでも必要に応じてSQLを書きデータに主体的に触れる文化があり、それも全社的に職種関わらずあるということで、レガシー企業のマイクロソフトOffice並に当たり前にデータ分析に取り組んでいるというのも読んでいて感服した次第。
そりゃグロースするわメルカリ。と思わずにいられない。
データ分析にあまり親和性がない人でも読みやすく、またぜひ読んでほしい本だと思った。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ「情報Ⅰ」の衝撃と地頭力の再発見
中山心太氏の著書「高校生だけじゃもったいない 仕事に役立つ新・必修科目『情報Ⅰ』」を読み、まず突きつけられたのは、共通テストの試作問題が想像以上に難解であるという事実でした。私はこれまでITストラテジスト、ITサービスマネージャ、プロジェクトマネージャ、ネットワークスペシャリストといった上位資格をいくつも取得してきましたが、それでもこの「高校生向け」の問題に手ごわさを感じました。これは専門知識の不足というより、短時間で複数の情報を読み解き、手順を追って判断する「試験の型」への適応が問われているからです。知識の暗記に頼るのではなく、その場で情報を整理・推論・加工する「地頭力」こそがこの科目の本質であり、現代のビジネス現場で求められる「要件定義や仕様書を正確に処理する能力」そのものであると痛感しました。
コンサルタントとしての視座とスコトーマの除去
本書、特に第3章「情報Ⅰをより深く理解する」には、著者である中山氏のコンサルタントとしてのエッセンスが凝縮されています。中山氏は単に最新技術を解説するのではなく、半導体の進化やムーアの法則といった「物理的・工学的・制度的な制約」から逆算して、現在の教育やDXの立ち位置を語ります。多くの人が「未来は何でもできる」という幻想を抱き、認知のゆがみによるスコトーマ(心理的盲点)を生んでいる中で、中山氏は「何ができないか」という制約を提示し、読者の認知を更新していきます。情報をどう捉えるかという「認知の枠組み」そのものを再設計しようとする著者のアプローチは、知識伝達を超えた「知のOS」のアップデートと言えます。
情報は「対象」ではなく「意味になる仕組み」である
本書の中で特に印象的だったのが、文字コードの説明の隣に配置された気象衛星ひまわりの観測バンドの解説です。文字コードは「同じ文字でも符号化によって扱いが変わる」ことを示し、観測バンドは「同じ地球でもどの波長で見るかによって得られる情報が変わる」ことを示しています。ここから得られる気づきは、情報は対象そのものの中に固定されているのではなく、どう切り出し、どう表現し、どう解釈されるかという「枠組み」との関係で初めて意味として立ち上がるということです。人間の認知もまた単なる受信装置ではなく、選択と解釈を行うフィルタであり、この認知と技術の接点を理解することこそが、情報の真の学びであると感じました。
重みづけから見える情報の核心
著者がTCP/IPやインターネットの仕組みをあえてさらっと流し、代わりに確率・統計や数値解析、データ活用に多くの紙幅を割いている点に、科目全体の重みづけに対する深い洞察が見て取れます。現代において通信プロトコルは空気のような前提であり、それ自体を詳述するよりも、不確実な世界をどう数理で扱い、近似誤差やモデルの限界を見極めるかという「不確実性への対処」こそが情報の核心です。この配分感覚は、単にITに詳しいだけの人には持ち得ないものであり、不確実なビジネス環境を生き抜くための「生存戦略」としての情報リテラシーを提示していると評価できます。
デファクトスタンダードと社会実装の哲学
コンピュータの世界は、理論の美しさよりも「作って使い、広まったもの」が事実上の標準になるというデファクトスタンダードの論理で動いています。情報Ⅰが扱うネットワークの基盤やデータ形式も、こうした「実装と普及」の歴史の産物です。中山氏の解説は、情報教育を単なるスキルの習得ではなく、情報が社会にどう定着し、制度や物理的な制約の中でどう運用されてきたかという「社会実装のプロセス」として捉えています。仙台が八木・宇田アンテナや光ファイバの発祥地であるといった歴史的背景や地政学的な視点も含め、情報を多層的に理解することは、私たちが複雑な社会OSをどうリファクタリングしていくべきかを考える大きなヒントとなりました。 -
Posted by ブクログ
私の世代は、今までの科目と、新しく追加される科目の狭間にいたので切り替えに時間が掛かる世代でした。新しいことを覚えるのは新鮮で楽しいですが、定着させ習慣化するまでが大変でした。
ニュースで見ていた「タブレットを導入した授業」を、一週間後に自分も体験するなんて、当時(中学)は本当に驚かされました。
数ヶ月前の授業では、SDGsについてタブレットで調べ学習をしたりしました。
必死にトレンドを抑えてる感じが、流行に疎いオジサン先生から伝わってきて笑ってしまいました。でも、オジサン先生世代からの現代に対するを理解を18歳で聞けたことは貴重な体験となりました。
そして、2022年4月入学の高校生から「情報1」が必修化されたそうですね。プログラミングやデータ分析などを学ぶそうです。なんだかやっと将来に向けて直接的に役立つ授業が受けられるようになったのだなと思います。
これからは機械の時代になってきますから、このようなスキルが必須となるのが怖くもあり、楽しみでもあります。「機械に強い若い子」が入社してきたら重宝されることでしょう。とくにオジサン世代からは。笑
ただし、SNSに触れる頻度が増えることも少し念頭に置かなければならないですね。やはりネットは怖いですから。
良き教育者となれるよう将来に向けて勉強し直さなくては。せめて高校生の範囲だけでも!