島田直行のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
タイトルに惹かれて購入しました。「わかりみ」と「目から鱗」の行ったり来たりで読後感も良く、クレーム担当者や中小企業の経営者にはぜひ読んでもらいたい本です。
この本は「悪質なクレーマー」に対応する本なので、「お客様の気持ちに寄り添う」的なことは書いてありません。私は現在クレームを処理する担当ではないですが、顧客の窓口になることもありますし、以前は接客業もしていたのでクレーム対応の経験もあります。いつ身に降り掛かってくるかわからないクレーマー対応に不安になる現場担当者にはお守りのような本だと思いました。
悪質なクレーマー対策に一番必要なのは
・情報共有(担当者を孤独にさせない)
・事前準備(クレーマーの定義設定・マニュアル作成)
そしていざとなったら弁護士に相談・対応を代わってもらう
弁護士からの通知であっけなくクレーム対応は収束してしまうものなのです。
社長や上司、担当者が連携し、戦略的にクレーマーと向きあえば、精神負担を減らしてクレーマーをしなやかに対処することだって可能なのだと気づきをもらえました。
「とはいえクレーマーに『録音させてもらいます』なんて言えませんよ…」という現場担当者の気持ちもわかっていて、イイ感じのセリフ例も書いてくれているのがなんとも嬉しい。
それにしても会社や担当者に要求を押し付けるためにクレーマーも割と戦略的な言動を取っているんですね。もうプロの詐欺やん。と感心しました。だからこそ弁護士と契約するのが大事なんですね。
著者のもうひとつの著書「辞めた社員から内容証明書が届いています!」も読んでみようと思います。 -
Posted by ブクログ
強気なクレーマー対策本。従来の対策本はいかにクレーマーを発生させないか、怒らせないようにするか、という方法が多かったが、この本は、クレーマーは納得しない、いざとなったら弁護士、警察に相談する。もはや客とも言えないクレーマーより、対応する従業員の方が大切。というものでそのとおりだと思うし、そう思うことで対応にも余裕がです。どうしても納得させる、というのは無理ゲーだ。強気な態度だけでなく、録音をする、ゴールを明確にする、面談は避けるなど細かいテクニックも豊富で、中小企業経営者はぜひ一読すべき良書。自分も個人事業主なので、相談できる弁護士を確保しておいたほうがいいなと思った。
-
Posted by ブクログ
ネタバレスタンダードな内容の本ではあるが、対人的な商売をしている以上、この手の本を一冊は読んでおきたい。
・まず、「このような人はもはや顧客ではない」という方針をはっきりさせる。ここがブレると何をやってもうまくいかない。いたずらに「顧客」という言葉に従うのではなく、本当の顧客は誰なのか、を自問すべき。不当な要求をしてくる者に特別な対応をすると、自社を信用してくれている本当の顧客を裏切ることになる。
今後ともお付き合いしたい人が顧客なのであって、カネさえくれれば顧客ということではない。
・「自分が正しい」という自信は、誰かに論理的に説得されることを許さない。クレーマー対応に慣れていない人は、相手の矛盾や非合理性を指摘すれば問題が解決できると誤解している。しかし、そんなことをしても、問題はよりいっそう複雑になるだけだ。
・録音していることを宣言して、実際に録音することでもクレーマーの大声はなくなることが多い。人は、自分の声が録音されていると認識すると、「下手なことは言えない」と発言内容に気をつける。するとクレーマーとも冷静に話をすることができる。
・「大切な○○様に不快な思いをさせてしまい、申し訳ありません」「わざわざ○○様にご連絡をいただくことになり、申し訳ありません」「○○様へのご連絡が遅くなり、申し訳ありません」こういった謝罪を最初に口にすると、意外と相手のトーンが下がってくる。いずれも意味があるようでない謝罪であるが。ポイントとしては、謝罪の言葉のなかに相手の名前をしっかり入れることだ。人は自分の名前を呼ばれると我に返りやすい。しかも「自分は大事にされている」という印象を与えることができる。そのうえで具体的な事実とは関係のない謝罪を述べることになる。
・クレーマーを交渉の土俵に上げるには、まず要求内容を確定させなければならない。抽象的なやりとりを続けるばかりでは、ディフェンス側として反論するべき論点もわからない。相手の要求が判然としない場合には、「申し訳ありません。ご要望の内容を具体的に教えていただけますか」とはっきり質問する。できれば「上司に正確に○○様のご要望を報告したいと考えております。そのため、書面にてご要望を提示していただけないでしょうか」など書面での提出に持ち込むといい。書面で提示してもらえれば、それが相手の主張として固定化するので、対応方法を具体的に検討することができる。あるケースでは「なんで被害者であるこちらが書面を出さないといけないのか。書面を出したら必ず対応してくれるのか」と詰め寄られた。こういうときは、「ご要望を正確に把握しなければ、当社としても対応ができません。ご要望に添うことができるかどうかはいただいた内容によります。この場で即答を求められるようであれば、会社としても対応できません」と明確に断る。なかには「何かを求めているわけではない。誠意を見せてほしいだけだ。わかるだろう」と言い続ける者もいる。こういうタイプには「誠意と言われても内容がわかりません。金銭的要求のことでしょうか」とあえて言い返すことが効果的だ。相手としては、曖昧に回答したいから、具体的な回答に持ち込まれるのを嫌がる。相手が興奮して話し合いにならないのであれば、「こちらとして失礼なことを申し上げたつもりはありません。あくまでご要望を正確に把握したいだけです。それに応じていただけないのであれば、対応しかねます」として交渉を打ち切ればいい。いずれにしても相手の要求内容が曖昧なままで対応をしてはならない。