秋竹サラダのレビュー一覧
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おすすめじわじわ微ホラー
ホラーテイストではあるけれどもえげつないホラーもグロもない微ホラー作品なので、ホラー苦手だという人でも読み進められる作品。
まあ本作「再会」は二作目であるからして、一作目「後悔」読了を前提としたレビューをば……。
まず私の先入観としては「一作目に勝る続編はない」。
もっとも、それでも二作目を手に取ったのは、一作目時点で「各話のエピソード」とその中に散りばめられた「一冊を通してのエピソード」に惹かれたためなのですが。
二作目「再会」は、私のその先入観を超えてきた。
違和感や疑念を抱えながら読み進めた物語後半、じわじわと存在感を増してきた静かなホラーが背中を捉えるような感覚。
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Posted by ブクログ
不気味な描写の中に、どことなくおかしさもある怪異から一転、終盤はまさに命を懸けた鬼ごっこの様相を呈する、日本ホラー小説大賞、最後の大賞受賞作品。
ひっくり返された教室の床板、夜毎追いかけてくる巨大なムカデ、取引した人間を消すほどの力を持つ謎の存在「しげとら」
それぞれの怪異に翻弄される人々の前に現れるのは、怪異現象に詳しい美少女、祭火小夜(まつりびさや)。前半の三編ではそれぞれの視点から、怪異と小夜の活躍が描かれます。
民話や伝承にありそうな怪異を、巧く現代に落とし込んでいると思います。床下に潜むもの、巨大なムカデの気味悪さもさることながら、三話目「しげとら」の10年間に及ぶ物語は、語り手