中川千尋のレビュー一覧

  • グリフィンとお茶を ~ファンタジーに見る動物たち~

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    ファンタジー作家の荻原規子さんのエッセイで、結構面白かったな。ファンタジーに出てくるいろいろな動物について、荻原さんの考えや感じたこと、小さい頃の思い出などが書かれていて、非常に示唆に富んでいるものだ。私は、どうしてもこの本からユングの思想が思い浮かばれて仕方がないのだが、荻原さん自身もユングについて触れている。要するに、人間には合理的なものだけでないものが潜んでいるし、なんかそれは重要としかいいようがないのである。動物がしゃべるのも、非人間的なものがなんか大切なんだよな。科学やキリスト教などの論理にひっかからないもの。
    中島敦の「山月記」もこの本ではファンタジーの部類に入っているが、確かにそ

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    2025年11月12日
  • グリフィンとお茶を ~ファンタジーに見る動物たち~

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    荻原さんの勾玉三部作にはまって以来、彼女のおすすめを道しるべに児童文学ファンタジーを読みあさってきました。

    ほぼ外れなく面白く読めました。豊かな読書体験をされてきたんだなぁと羨ましく思います。

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    2023年10月28日
  • グリフィンとお茶を ~ファンタジーに見る動物たち~

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    一章ごとに一つの動物を取り上げ、それぞれの動物にまつわるファンタジーについて語られている。

    ファンタジーの手引書としても軽い評論としても読める、まさに読む価値のある本である。

    クマやライオンなどの現実にある動物から始まり、「ライラの冒険」シリーズのダイモンで終わる心憎い構成。

    特に、佐藤さとるの「コロボックル」シリーズのマメイヌやダイアナ・ウィン・ジョーンズの『ダークホルムの闇の君』のグリフィンが出てくるところなど感涙ものであった。

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    2014年06月24日
  • グリフィンとお茶を ~ファンタジーに見る動物たち~

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    神話とか民俗的な話題とか。
    自身の動物と本にまつわる体験を通して、その辺を熱く語る1冊。
    荻原規子好きには、そういう面で最高に面白い本。

    僕のような、「ファンタジーに馴染みが薄いけど、荻原規子は大好き」って人にとっては、古典・名作ファンタジーへの架け橋、読書のススメになります。

    誤魔化しや茶化しを混ぜずに、物凄く冷静に真剣に語られてます。
    参った。色々読みたくなった。

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    2012年02月27日
  • グリフィンとお茶を ~ファンタジーに見る動物たち~

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    ネタバレ

    この前読み終えた本に続いてローレンツ博士の話が出てきたことはびっくりした。ファンタジー作品に明るくないので、自分にとってはかなり参考になるブックガイドでした。

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    2025年06月11日
  • グリフィンとお茶を ~ファンタジーに見る動物たち~

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    ファンタジーや神話民話に登場する有名無名の動物たちを、章段ごとに作者の思い出を絡めながら語る一冊。
    私は未だに、自分が幼少〜中高生時代にファンタジー含む日本・世界名作にあんまり触れてこなかった(専ら漫画と星新一)のがちょっとコンプレックスなのだが、
    それでも「本に登場する動物」という存在には心ときめくものがある。
    『大造じいさんとガン』の残雪とか名前ひっくるめてかっこよすぎる。
    この本はその辺をいい感じにくすぐってくる良書であった。
    椋鳩十は取り挙げられてないし、鳥で出てくるのは白鳥くらいだけど。

    以下、特に響いた箇所を引用。

    「私の一番の財産は、結局これしかないと思うのだ。子ども時代に、

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    2021年05月19日
  • グリフィンとお茶を ~ファンタジーに見る動物たち~

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    古典文学や現代文学で登場するクマ、馬、ニシキヘビ、ユニコーンなど、物語の重要な名脇役である動物・怪物たちに焦点を当て、その魅力に迫った本作。
    児童ファンタジー作家として有名な著者が、物語を違った角度で楽しませてくれます。

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    2014年08月28日
  • グリフィンとお茶を ~ファンタジーに見る動物たち~

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    荻原規子ファンにはたまらないと思います。彼女に影響をあたえた本、出来事がかかれています。
    エッセイですが、小説のような語り口で、たのしめました。

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    2013年09月09日
  • グリフィンとお茶を ~ファンタジーに見る動物たち~

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    徳間書店のWebサイトで連載されていたエッセイが元の本です。
    連載中から、1冊の本になるのを楽しみにしていて、やっと読みました。

    テーマが動物で、そこから連想される本の紹介みたいな感じでお話が進んでいきます。

    「ジャングル・ブック」とか、読みたくなります。

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    2013年08月09日
  • グリフィンとお茶を ~ファンタジーに見る動物たち~

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    ネタバレ

    児童書の中だけではなく、古典や神話においても重要な役割をになっているさまざまな動物たち(幻獣も含む)について綴っているエッセイ。

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    2013年07月25日
  • グリフィンとお茶を ~ファンタジーに見る動物たち~

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    まじめなレポートのような1冊。
    固い感じがしたが、それもまた一興。
    彼女とファンタジーの出会いのいきさつなどもわかってよかった。

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    2013年06月10日
  • グリフィンとお茶を ~ファンタジーに見る動物たち~

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    心に残ったエピソードは三つ。古事記に現れる馬の皮。カエル漫画を描きつづけた理由が読者の存在だという話。何故ファンタジーが中世欧州風世界で展開されるか。

    馬の皮は何か養蚕と結びつくようなのだが、何を意味するのかが現代では明らかでないというところでエッセイは終わる。この分からなさが妙に心に残った。
    カエルの漫画は弟が読者として存在したことが続けられた理由だとしたもの。作者と読者の関係について色々考えていたのでタイミング的にはまった。
    最後のファンタジーの舞台については(いま本が手元にないのでうろ覚えだけど)「中世には現代と同じ問題が全てある」からだという中沢新一氏の説が紹介されていた(ような気が

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    2012年12月09日
  • グリフィンとお茶を ~ファンタジーに見る動物たち~

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    作家の萩原規子さんが、ファンタジーの本の中に登場する動物たちのことを書いたエッセイのような児童書でした。

    犬やクマ、猫、ライオン、イノシシ、ネズミなど、身近な動物の話に混じって、ドラゴンやユニコーン、グリフィンといった、ファンタジーでおなじみの架空の動物も登場する本の紹介をされています。

    動物好きの私は、なんだかここに紹介されている本を全部読んでみたくなりました。もちろん、神話や伝説の話からもとっているので、知っている本もありましたが、知らない話もたくさんありましたので。

    知っているのでは、まず、「ライオン」の章の『ナルニア国物語』の解説。映画のワンシーンが鮮やかによみがえってきます。こ

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    2017年11月09日
  • グリフィンとお茶を ~ファンタジーに見る動物たち~

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    ファンタジーに出てくる動物たちを、荻原規子の視点から回想した本。出てくる作品がみんな読みたくなる……。

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    2012年04月10日
  • グリフィンとお茶を ~ファンタジーに見る動物たち~

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    ネタバレ

    分類902

    空色勾玉シリーズやRDGの作者の 動物物語(架空生物を含む)のエッセイ。ファンタジーや神話や古典文学の中に登場する動物たちの随想。


    作者が好んだという本のラインナップを見て、私も好んで読んだものがあると嬉しいし、知らないものは読みたくなった。
    ケロちゃんの家のくだりは なんだか作者の少女時代を思って、親しみを覚えた。
    YAもしくは大人向け。先に作者の物語の本を読んでから、このエッセイを読んだようが楽しめるだろう。

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    2012年04月04日
  • グリフィンとお茶を ~ファンタジーに見る動物たち~

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    ファンタジー作品に登場する動物をお題に書かれたエッセイ。
    本の紹介としても熱があって面白かった。

    実はとても私的な本なのかもしれない。
    著者が作家という職業についたわけや、彼女の小説作法まで、ところどころに垣間見えるのが興味深かった。
    エッセイというのは、ある意味「わたしを理解して」っていってるようなところがある文章だからね。
    読書歴とか微妙に重なっているところがあるんだけど、感じ方が違う部分も多々あって、そこら辺がわたしが著者の本の愛読者になれない理由なんだろうなと思ったりもしました。
    (タイトルで「黒龍とお茶を」というマカヴォイのファンタジーを思い出した。続編、読みたいなー。ディズニーあ

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    2012年02月29日
  • グリフィンとお茶を ~ファンタジーに見る動物たち~

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    こちらも以前読んだ気がするが、ほとんど忘れていて楽しく読んだ。
    ウォーターシップダウンのウサギたちと、ダイアナ・ウィン・ジョーンズのグリフィン一家のホームドラマが気になる。

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    2022年05月16日
  • グリフィンとお茶を ~ファンタジーに見る動物たち~

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    荻原さんがどんなふうに育ち、何を考えてきたのか、その一部が垣間見えるエッセイ。

    ここから勾玉三部作や現代ファンタジー作品ができあがっていったんだなあ。

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    2021年01月24日
  • グリフィンとお茶を ~ファンタジーに見る動物たち~

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    勾玉三部作で有名な荻原規子さんの、動物をテーマにしたエッセイ集。架空の動物だけでなく実在の動物、さらには動物の形をした人形も出てくる。ファンタジー、特に児童文学の紹介も多く、よみたい本をストックできた。
    大人になった今でもファンタジーは大好きだが、子どもであった頃とは違う見方しかできなくなってしまっただろうと思う。勿体ないことだが、世界の広がりを知ることで得られる楽しみにもある。見えなくなっても、そこにいるだろうと思えることも、きっと楽しい。

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    2019年04月20日
  • グリフィンとお茶を ~ファンタジーに見る動物たち~

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    古典や神話において、重要な役割を担う空想上の生き物や言葉を話す動物たち。動物物語を通して、ファンタジーとは何かを考察しながら、読書案内としても楽しめるエッセイ。


    著者は子供のころの自分は、想像力が豊かだったとは言えないと書いているが、私も意外と冷めていたように思う。実際物心ついたころから、テレビに映るアニメやヒーローが実際にいるとは思ったことが無いし、芸能人さえテレビの中の存在で実在しないと思っていたぐらいだし。でも想像力はないくせに空想するのは大好きだったので、よく本を読んではその世界に浸るのが好きだった。残念ながら読んでいたはずなのに、子供のころ好きだった本としての記憶はないけど。

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    2015年09月10日