中川千尋のレビュー一覧

  • グリフィンとお茶を ~ファンタジーに見る動物たち~

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    勾玉三部作などでお馴染みの荻原規子先生の〈動物物語〉を取り上げたエッセイ。
    その、めちゃくちゃいいですよ!!!
    やっぱり書くものは読んできたものに影響されるんだなと思うし、ほんとにファンタジーに対する造詣が深い。
    どの物語にも愛情と確かな分析があって読んでみたくなる。

    『樹上のゆりかご』が大好きなので、『山月記』のところは痺れたな。あの物語の舞台がこうやって出来上がったのかと思うとゾクゾクする。

    あの壮大で残酷で精緻な世界がこうやって作り上げられたんだなと分かる素敵なエッセイでした。

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    2026年04月08日
  • グリフィンとお茶を ~ファンタジーに見る動物たち~

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    『舌を切られたスズメは、本当は死んでいるのだろう。今なら、そう解釈する。』

    今の今まで思いつきもしていなかった。
    そのことにもびっくりしてしまった。

    おばあさんがスズメを憎む前に、おじいさんがスズメを失う前に、おばあさんが報いを受ける前に、おじいさんが伴侶を失う前に、できることはあったような気がするけれど。
    いつの世も、人はカラッとままならない。

    コロボックルシリーズを久しぶりに読み返したい。
    「ウォーターシップダウンのうさぎたち」は今度こそ読もう。

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    2026年01月15日
  • グリフィンとお茶を ~ファンタジーに見る動物たち~

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    ファンタジー作家の荻原規子さんのエッセイで、結構面白かったな。ファンタジーに出てくるいろいろな動物について、荻原さんの考えや感じたこと、小さい頃の思い出などが書かれていて、非常に示唆に富んでいるものだ。私は、どうしてもこの本からユングの思想が思い浮かばれて仕方がないのだが、荻原さん自身もユングについて触れている。要するに、人間には合理的なものだけでないものが潜んでいるし、なんかそれは重要としかいいようがないのである。動物がしゃべるのも、非人間的なものがなんか大切なんだよな。科学やキリスト教などの論理にひっかからないもの。
    中島敦の「山月記」もこの本ではファンタジーの部類に入っているが、確かにそうなんだろうな。なかなか合理的には割り切れないことかな。著者の高校時代の現国の先生の借り物の意見が少しでも混じった小論文は不合格にするという話は、非常に興味深かった。
    著者が最も愛するというルイスの「ナルニア物語」は私も読んだが、著者ほどの思い入れや読み込みは持てなかったな。どうしてかな。それにしても、私はこの年になってライトノベルに嵌まってしまっているが、この本でも述べられているようにファンタジーが中世の世界を基盤としているのと同じように、ライトノベルも中世の世界を基盤としていることが多い。同じことなのか。中沢新一が「中世が近代産業社会を準備しながらも、まだそれがはらんでいる矛盾に、全面的に入り込んでいないからである。中世はファンタジー文学にとっての理想状態であると同時に、現代世界が直面する問題のすべてを萌芽のかたちで内蔵するという意味では、現代に直結している巨大データバンクをなしている」と述べているのに著者は同意をしているが、私は幾分か同意しながらも、ちょっと違うような気がしている。現代社会だけじゃないんだよなあ。いつの時代にも共通する人の心に関することなんだよ。

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    2025年11月12日
  • グリフィンとお茶を ~ファンタジーに見る動物たち~

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    荻原さんの勾玉三部作にはまって以来、彼女のおすすめを道しるべに児童文学ファンタジーを読みあさってきました。

    ほぼ外れなく面白く読めました。豊かな読書体験をされてきたんだなぁと羨ましく思います。

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    2023年10月28日
  • グリフィンとお茶を ~ファンタジーに見る動物たち~

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    一章ごとに一つの動物を取り上げ、それぞれの動物にまつわるファンタジーについて語られている。

    ファンタジーの手引書としても軽い評論としても読める、まさに読む価値のある本である。

    クマやライオンなどの現実にある動物から始まり、「ライラの冒険」シリーズのダイモンで終わる心憎い構成。

    特に、佐藤さとるの「コロボックル」シリーズのマメイヌやダイアナ・ウィン・ジョーンズの『ダークホルムの闇の君』のグリフィンが出てくるところなど感涙ものであった。

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    2014年06月24日
  • グリフィンとお茶を ~ファンタジーに見る動物たち~

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    神話とか民俗的な話題とか。
    自身の動物と本にまつわる体験を通して、その辺を熱く語る1冊。
    荻原規子好きには、そういう面で最高に面白い本。

    僕のような、「ファンタジーに馴染みが薄いけど、荻原規子は大好き」って人にとっては、古典・名作ファンタジーへの架け橋、読書のススメになります。

    誤魔化しや茶化しを混ぜずに、物凄く冷静に真剣に語られてます。
    参った。色々読みたくなった。

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    2012年02月27日
  • グリフィンとお茶を ~ファンタジーに見る動物たち~

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    ネタバレ

    この前読み終えた本に続いてローレンツ博士の話が出てきたことはびっくりした。ファンタジー作品に明るくないので、自分にとってはかなり参考になるブックガイドでした。

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    2025年06月11日
  • グリフィンとお茶を ~ファンタジーに見る動物たち~

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    児童文学への広く奥深い思想と興味深い児童書 大学で児童文学研究をしてた経歴もあってか、幅広い読書歴とその分析、見解が素晴らしい。児童文学作者ゆえにこれ程のデータベースがあるからこそ、物語がかけるのかな、とも非常に納得だし、やはりたやすく物語なんて書けるものじゃないんだろうな、と。
    この作者の作品は読んだことはないので、ぜひどんな本なのか読んでみたいと思った。またこの本で紹介されているいくつかの本も読んでみたいと思った。

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    2026年03月14日
  • グリフィンとお茶を ~ファンタジーに見る動物たち~

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    ファンタジーや神話民話に登場する有名無名の動物たちを、章段ごとに作者の思い出を絡めながら語る一冊。
    私は未だに、自分が幼少〜中高生時代にファンタジー含む日本・世界名作にあんまり触れてこなかった(専ら漫画と星新一)のがちょっとコンプレックスなのだが、
    それでも「本に登場する動物」という存在には心ときめくものがある。
    『大造じいさんとガン』の残雪とか名前ひっくるめてかっこよすぎる。
    この本はその辺をいい感じにくすぐってくる良書であった。
    椋鳩十は取り挙げられてないし、鳥で出てくるのは白鳥くらいだけど。

    以下、特に響いた箇所を引用。

    「私の一番の財産は、結局これしかないと思うのだ。子ども時代に、子どもの感性で児童文学を読んだこと。そして今でもおぼえていること。」
    (p.108)
    「デフォルメした動物キャラクターを動かすことは、動物をよく観察して忠実に写すこととは別の範疇にある。観察するべきは、私たちの内面、私たちの神話のありかなのだろう。動物が語る言葉は、動物の持つ言葉ではなく、人間から抽出された、人間が持つよりもピュアな何かなのだろう。
    そんなふうに人間から外部に抽出されてしまったものは、ほとんど『神』とも呼べるものではないだろうか。」
    (p.155)
    「私は、J・R・R・トールキンやC・S・ルイス以後に文学ジャンルとなったファンタジーとは、この系統であり、太古の語り物の末裔なので、近代からの意味で言われる「小説(ノヴェル)」と同列ではないと思う。
    子どもだましと見下げるのはまちがいだが、小説と同じ手法の文学論で論じるのもまちがいだ。同じものさしで測るから、小説仕立ての奥に持つ真価にうまく手が届かず、ファンタジーの優劣に的を射た批評が生まれないのだ。」
    (p.213)

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    2021年05月19日
  • グリフィンとお茶を ~ファンタジーに見る動物たち~

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    古典文学や現代文学で登場するクマ、馬、ニシキヘビ、ユニコーンなど、物語の重要な名脇役である動物・怪物たちに焦点を当て、その魅力に迫った本作。
    児童ファンタジー作家として有名な著者が、物語を違った角度で楽しませてくれます。

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    2014年08月28日
  • グリフィンとお茶を ~ファンタジーに見る動物たち~

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    荻原規子ファンにはたまらないと思います。彼女に影響をあたえた本、出来事がかかれています。
    エッセイですが、小説のような語り口で、たのしめました。

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    2013年09月09日
  • グリフィンとお茶を ~ファンタジーに見る動物たち~

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    徳間書店のWebサイトで連載されていたエッセイが元の本です。
    連載中から、1冊の本になるのを楽しみにしていて、やっと読みました。

    テーマが動物で、そこから連想される本の紹介みたいな感じでお話が進んでいきます。

    「ジャングル・ブック」とか、読みたくなります。

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    2013年08月09日
  • グリフィンとお茶を ~ファンタジーに見る動物たち~

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    ネタバレ

    児童書の中だけではなく、古典や神話においても重要な役割をになっているさまざまな動物たち(幻獣も含む)について綴っているエッセイ。

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    2013年07月25日
  • グリフィンとお茶を ~ファンタジーに見る動物たち~

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    まじめなレポートのような1冊。
    固い感じがしたが、それもまた一興。
    彼女とファンタジーの出会いのいきさつなどもわかってよかった。

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    2013年06月10日
  • グリフィンとお茶を ~ファンタジーに見る動物たち~

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    心に残ったエピソードは三つ。古事記に現れる馬の皮。カエル漫画を描きつづけた理由が読者の存在だという話。何故ファンタジーが中世欧州風世界で展開されるか。

    馬の皮は何か養蚕と結びつくようなのだが、何を意味するのかが現代では明らかでないというところでエッセイは終わる。この分からなさが妙に心に残った。
    カエルの漫画は弟が読者として存在したことが続けられた理由だとしたもの。作者と読者の関係について色々考えていたのでタイミング的にはまった。
    最後のファンタジーの舞台については(いま本が手元にないのでうろ覚えだけど)「中世には現代と同じ問題が全てある」からだという中沢新一氏の説が紹介されていた(ような気がする)。
    いわれてみると確かに現代とは異なる環境で貧富の差、家族問題、戦争、都市と辺境、各種産業、知識欲や名誉欲などを描くことができ、魔法やエルフやゴブリンが現れても許容されるのは中世欧州風世界だよなぁと思う。

    本自体は一章ごとにファンタジーに登場する動物のタイトルを振り、タイトルの動物をキーに自分の思い出や動物が登場する作品について語ったウェブ連載をまとめたもの。そういえばダイアナ・ウィン・ジョーンズにはまったのは荻原さんのエッセイの影響も大きかったよな、と改めて思ったり、中沢新一氏の著作を改めて読んでみたいなと思ったり。

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    2012年12月09日
  • グリフィンとお茶を ~ファンタジーに見る動物たち~

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    作家の萩原規子さんが、ファンタジーの本の中に登場する動物たちのことを書いたエッセイのような児童書でした。

    犬やクマ、猫、ライオン、イノシシ、ネズミなど、身近な動物の話に混じって、ドラゴンやユニコーン、グリフィンといった、ファンタジーでおなじみの架空の動物も登場する本の紹介をされています。

    動物好きの私は、なんだかここに紹介されている本を全部読んでみたくなりました。もちろん、神話や伝説の話からもとっているので、知っている本もありましたが、知らない話もたくさんありましたので。

    知っているのでは、まず、「ライオン」の章の『ナルニア国物語』の解説。映画のワンシーンが鮮やかによみがえってきます。ここではライオンのアスランが重要な人物なのでした。

    それから、「ニシキヘビ」の章の『ジャングルブック』。懐かしい話です。オオカミに育てられたモウグリ少年がニシキヘビのカーにジャングルの掟をいろいろ教ります。モウグリがジャングルで生き延びていくうえでカーの存在はとても大きかった。そして、私もニシキヘビをここまで中心人物として書いた小説は読んだことがないなと思いました。

    最後に「グリフィン」。この動物の印象は私は薄いのですが、『ハウルの動く城』にも登場していたそうです。私は未読ですので、この本で初めてしりました。その形態は、頭から胸がワシ、胴の後がライオンということで、ヨーロッパ王家の紋章をイメージするということで、なんだか興味深い動物です。

    小説の物語は人間が主役となりますが、こんなに活躍している動物たちがいたのですね。彼らがいるからこそ、これらの話が、味わい深いものになっていたのでしょう。

    ユニークで親しみ深い動物たちの活躍する話が、最初から最後までぎっしりとつまっているこの本は、その文章からも、子供の頃に読んだ本への懐かしさや動物たちの可愛らしさが感じられます。
    暑くて眠れない夜には、この本で童心に返って、ファンタジーの動物に会いに行くのもいいと思いました。

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    2017年11月09日
  • グリフィンとお茶を ~ファンタジーに見る動物たち~

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    ファンタジーに出てくる動物たちを、荻原規子の視点から回想した本。出てくる作品がみんな読みたくなる……。

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    2012年04月10日
  • グリフィンとお茶を ~ファンタジーに見る動物たち~

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    ネタバレ

    分類902

    空色勾玉シリーズやRDGの作者の 動物物語(架空生物を含む)のエッセイ。ファンタジーや神話や古典文学の中に登場する動物たちの随想。


    作者が好んだという本のラインナップを見て、私も好んで読んだものがあると嬉しいし、知らないものは読みたくなった。
    ケロちゃんの家のくだりは なんだか作者の少女時代を思って、親しみを覚えた。
    YAもしくは大人向け。先に作者の物語の本を読んでから、このエッセイを読んだようが楽しめるだろう。

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    2012年04月04日
  • グリフィンとお茶を ~ファンタジーに見る動物たち~

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    ファンタジー作品に登場する動物をお題に書かれたエッセイ。
    本の紹介としても熱があって面白かった。

    実はとても私的な本なのかもしれない。
    著者が作家という職業についたわけや、彼女の小説作法まで、ところどころに垣間見えるのが興味深かった。
    エッセイというのは、ある意味「わたしを理解して」っていってるようなところがある文章だからね。
    読書歴とか微妙に重なっているところがあるんだけど、感じ方が違う部分も多々あって、そこら辺がわたしが著者の本の愛読者になれない理由なんだろうなと思ったりもしました。
    (タイトルで「黒龍とお茶を」というマカヴォイのファンタジーを思い出した。続編、読みたいなー。ディズニーあたりが3Dで映画にデモしてくれないかな……無理か)

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    2012年02月29日
  • グリフィンとお茶を ~ファンタジーに見る動物たち~

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    こちらも以前読んだ気がするが、ほとんど忘れていて楽しく読んだ。
    ウォーターシップダウンのウサギたちと、ダイアナ・ウィン・ジョーンズのグリフィン一家のホームドラマが気になる。

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    2022年05月16日