ダニエル・ジブラットのレビュー一覧

  • 民主主義の死に方―二極化する政治が招く独裁への道―
    アメリカを含め、世界各国の民主政治や民主化、そして独裁化の多様な経験を事例として多く引用し、民主主義の持続に必要とされる要素について理論を組み立てている。
    制度的側面のみでは民主主義を保つことには十分ではなく、政治に参加するひとびと、政党、組織の間での不文律が大きな役割を果たしていることを論じる。相...続きを読む
  • 民主主義の死に方―二極化する政治が招く独裁への道―
    民主主義の死に方:二極化する政治が招く独裁への道。スティーブン・レビツキー先生とダニエル・ジブラット先生の著書。世界中で民主主義が崩壊に向かっている。大衆迎合主義者や極端な過激派勢力が権力を手中にすると、合法的な独裁化で民主主義が危機にさらされる。アメリカのトランプ大統領のようなタイプの政治家が世界...続きを読む
  • 民主主義の死に方―二極化する政治が招く独裁への道―
    民主主義を守っているのは憲法や法律よりもむしろ本書でやわらかいガードレールと呼ばれる規範や慣習であり、独裁者はまずそこを攻撃する、という指摘は説得的。
  • 民主主義の死に方―二極化する政治が招く独裁への道―
    鈴木 幸一(インターネットイニシアティブ会長CEO)の2018年の3冊。
    「規範」と「自制」を捨てたトランプが大統領となった米国で、民主主義が崩壊する危機を分析している。
  • 民主主義の死に方―二極化する政治が招く独裁への道―
    2017年のトランプ大統領の登場で、民主主義の危機を感じた著者らの思いが込められた本だが、フランコ、ヒトラー、ムッソリーニの時代から、マルコス、カストロ、ピノチェトを経て、プーチン、チャベス、エルドアンまでの事例から、正統な選挙で選ばれた人が、次第に変貌していく過程を精密に検証している.アメリカ合衆...続きを読む
  • 民主主義の死に方―二極化する政治が招く独裁への道―
    今、民主主義は危機的状況にある。トランプ政権がようやく倒れたのは良かったが、世界的に見ればまだまだ油断はできない。
    選挙は民主主義を護れるのか、日本は民主主義を護れているのか。一人ひとりが考えなくてはならないと思う。
  • 民主主義の死に方―二極化する政治が招く独裁への道―
    〈かつて民主主義は革命やクーデターによって死んだ。しかし、現代の民主主義の死は選挙から始まる〉――アメリカの事例を中心に、民主的に選ばれた代表が「独裁者」になっていく道筋を提示している。

     本来、民主的な制度のうちには「独裁者」が生まれるのを防ぐためのしくみが備わっているはずだ。ところが独裁者は巧...続きを読む
  • 民主主義の死に方―二極化する政治が招く独裁への道―
    今、みんなが優しくない。
    意見の異なる相手を敵とみなして、相手を叩きのめそうとする。
    その背景には、そうしなければ自分のいる場所や、自分自身がないがしろにされる、失われる、そういう気持ちがあるのではないか。

    アメリカで民主主義が衰え始めているというのは、
    トランプさんが大統領になってからをみている...続きを読む
  • 民主主義の死に方―二極化する政治が招く独裁への道―
    トランプ政権のことが書かれているのに、まるで日本のことが書かれているようだった。こんな時代になるとは思ってなかった。
  • 民主主義の死に方―二極化する政治が招く独裁への道―
     自制と寛容の規範は”柔らかいガードレール”として機能していた。
     独裁主義的な自制を欠いた行動(①民主主義的ルールを拒否、②政治的な対立相手の正当性を否定する、③暴力を許容・促進する、④対立相手(メディアを含む)の市民的自由を率先して奪おうとする)に政党や支持者が迎合することで、相互寛容が破られ民...続きを読む
  • 民主主義の死に方―二極化する政治が招く独裁への道―
    世界的な民主主義の危機が起こっている。

    合衆国憲法はなぜ守られているのか。
    それは競い合う政党同士が相互的寛容と組織的自制心を持っていたから。

    寛容と自制の規範は「やわらかいガードレール」として機能し党派間の闘いを避けるために役立ってた。

  • 民主主義の死に方―二極化する政治が招く独裁への道―
    本来、民主的な制度のうちには「独裁者」が生まれるのを防ぐためのしくみが備わっているはずだ。ところが独裁者は巧妙にその「たが」を外していく。それをサッカーにたとえている部分(p105)が秀逸だ。

    審判を抱き込む
     公務員や非党派の当局者をこっそり解雇し、支持者と入れ替える
     裁判所を支配する
     メデ...続きを読む