品川皓亮のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
本書を読み、現代思想に触れて青臭い思想に浸っていた学生時代を思い出した。社会学者や経済思想家のエッセンスを凝縮したダイジェストのような一冊である。形式は論文的だが、いわゆる学術論文ではない。それでいて、注釈に自らの本音をぶつけるスタイルが近年では珍しい。著者と自身の興味が時折リンクし、思わずニヤリとさせられた。
著者は、資本主義を構成する「6つの要素(分業、市場、商品、資本、イノベーション、金融)」に対し、「6人の追手(時間、消費、お金、労働、成長、数字)」を1対1で対応させることで、資本主義の「しんどさ」を明らかにしようとしている。これがかなり大胆な要約であることは、著者自身も十分に理解し -
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資本主義の構造を平坦な言葉で説明し、最後には資本主義との距離の取り方を提案してくれる本。
資本主義の構造や成り立ち、基盤となる思想の話がわかりやすいかったし、面白かった。全体的に読みやすかった。一方で資本主義との距離の取り方をもう少し踏み込んでほしいなという気持ちにはなったが、書いてある通り、時間をかけて探らなくちゃいけない。
直接的な時間感覚・啓蒙思想によって、成長は社会の規範となり、その規範が個人に内面化したという論理が展開されていたが、当たり前だと思っていた事柄に名前がついており、それによって相対化され得るものだったとわかり、目から鱗だった。
もともと、成長志向や多忙を美徳とする精 -
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ネタバレ資本主義と適切な距離を置いて、生きていく。
分業→時間 循環的な時間(自然観察から生まれた素朴な直感)を感じて、ひと時を味わい直す余白をもつ
季節の移り変わりや年中行事など、日々繰り返されていることに意識を向けて大切にする
市場→消費 それは本当に自分の欲求かと自分自身に問いかける
暇や退屈こそ最高の贅沢である
商品→お金 もっとお金を手に入れたいが道徳的でありたい
資本→労働 労働の辛さの本質は、構造的なものかもしれない という視点をもつ
イノベーション→成長 ダーウィンが論じた進化論 進化は 進歩や発展ではない
どのような変異が生じるかはランダムであり、どのような性 -
Posted by ブクログ
品川皓亮著『資本主義と、生きていく。~歴史と思想で解き明かす「構造的しんどさ」の正体』のレビューです。
タイトルに期待して購入しましたが、資本主義と生きていく方法については書いていないに等しいです。
『あなたはなぜ焦っているのか 〜資本主義の構造が生み出す追手を解き明かす〜』くらいのタイトルなら納得だったのですが。
資本主義から逃れられないこの社会で生きていくためには、資本主義と適切な距離感を保とう、というのが、この本の回答。なんともあっさりしています。
資本主義以前の世界がどうだったのかを簡単に紹介してくれているので、そこは「距離を取る」「思い込みを取り除く」ための助けになりそうだなと -
Posted by ブクログ
もっとお金を稼がないと。もっと効率化しないと。もっと成長しないと、って、良く考えたら何でそうしなければならないのか?何に追われているのか?
現在の資本主義の社会がどのような構造になっているのか、歴史と思想から辿る入門書としても良い一冊。現代人の「しんどさ」を解き明かしています。
資本主義社会に「もやもやっとしたしんどさ」を感じている人には、そのもやもやの正体、何が自分を追い立てているのかに、構造的な視点を提供してくれます。
現在の資本主義社会を俯瞰的に捉えて、メタ認知すること。そして、逃げ出すのは無理でも、自分自身に合った資本主義との距離感を作って付き合っていくのに役立ちそうです。