下山輝昌のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
【本の概要】
データ分析やAIなどのデジタルテクノロジーを活用してビジネスを変革していくためのマインドセット、また、そういったプロジェクトの進め方について、筆者らの経験をもとにまとめられたもの。
今風に平たくいうと、DXを日々の業務に落とし込むための手引書のようなものと言えるでしょう。
【感想】
私自身が産業機械の販売・サービス現場のDX推進プロジェクトマネージメントに携わる中で、デジタルテクノロジーをビジネスで活用する上での大事なマインドセットだな、と共感したのは主に下記3点です。
・「技術をつくる」という視点のほかに、「技術を使う」という視点をもつこと(P.2)
・日常に落とし込むことまでを見据えて試行錯誤すること(P.13)
・つくったものの評価は「日常的に使い続けられるかどうか」(P.17)
テクノロジーは課題解決のための手段であって、「目的」がないといいものにならない、もしくは使ってもらえないものになってしまうというのはよくあることだと思うからです。
それから、この本のメインテーマである、プロジェクト運営のための「地図」という概念とそれを活用したケーススタディ(3件)が非常に実践的で参考になりました。
ここでいう「地図」というのはプロジェクトの全体像のようなもので、以下の7つの項目が含まれており、これらは筆者らによるとプロジェクトにおいて「やったほうがいいこと群」だそうです。
・アイデア創出
・やりたいことに対する現状の精査
・強みの再発見
・おおまかな将来像
・ユーザーごとの「つくるもの群」の設定
・「つくってみる」と「あててみる」の試行錯誤
・運用へのインストール
この「地図」のおもしろいところは、上記のやったほうがいいこと群のうち”どこから始めてもいい”ということと、”なにがしたいのかわからない”という状態からでも始められるようになっていることです。
たとえば、何か具体的にやりたいことが決まっていなくても、やりたいことを見つけるところ(アイデア創出や現状の精査)から始められるということです。
もしくは、やりたいこと(例:AIによる需要予測とか)はだいたい決まっているが、ニーズがあるのかどうか自信が持てていないというパターンでも活用できます。
つまり、DXプロジェクトが置かれた状況に応じてどこからでもアクションがとれるようになっています。そう言った意味で、とりあえずDX(のようなもの)を漠然と任されたプロジェクトマネージャーや、そういったプロジェクトに渋々と参画させられているビジネスサイドの人、エンジニアの人といった方々に最適なテキストと言えそうです。
また、この「地図」を参考にして自分たちが置かれている状況を客観的に見ることもできました。
私自身の場合、現在携わっているプロジェクトは「やってみたいことはだいたいある」のですが、「将来像」や「運用へのインストール」への道筋が全く見えていない状況であることがわかりました。
そのため、この「地図」をプロジェクトメンバーと共有することで、成果を出していくためになにをやるべきかを共有して、実際のプロジェクト運用に役立てています。
いっぽう、この「地図」は筆者らの経験ベースにまとめられたものであるため、どこまで汎用性があるのか、どれくらい有用なのかわからないという多少の不安はあります。
たとえば、課題解決の手法として「デザイン思考」がありますが、これはさまざまな研究を通じて確立されたいわばアカデミックな手法だと思うのですが、この本の「地図」にはそういった安心感はありません。
ひょっとすると、今後こういったミクロの事例が積み重なって、体系だったものに昇華されていくのかもしれませんが、そのためにももっと多くの人に実践・研究され、現場に普及・浸透する必要があると思います。
【まとめ】
私自身、PMPやプロジェクトマネージメント資格などを持っているわけではないので、独学のみでやっているに過ぎないのですが、全体感を持って、さらに、あまり小難しくなくプロジェクト運営を学ぶことができました。
また、実際の運営で「地図」を活用してみて、プロジェクトメンバーのみなさんと一体感をもって方向性を共有できているので、非常に助かっています。
テクノロジーの力を信じるいちビジネスパーソン(非エンジニア)として、プロジェクト運営のハンドブックとして携行したいと思います。 -
Posted by ブクログ
Python100本ノックというタイトル通り、Pythonの練習用コードを実際の現場に即した形で記述してくれている本
pandasでデータを読み込むところからスタートしてcsvファイルのデータ整形や
画像処理と言語処理、最適化問題まで取り扱っている
個人的にはコード自体も非常にわかりやすいのと
説明がある程度細かく書いてくれているので、勉強になりました。
サンプルコードもあるので、行き詰まったら参照しながら、進めていくと良いと思います。
100本やってみましたが、開発環境によっては、Python以外のことも勉強になるので、オススメです。 -
Posted by ブクログ
幅広いデータ分析・活用を扱っている。実際にあるようなストーリー仕立てになって現場感を出している。
Pythonについての説明はないので学習スミの人向け。
3部の最適化問題はおもしろかった。
1章 ウェブからの注文数を分析する
データの読み込み。ユニオン、ジョイン、検算、可視化についての説明。丁寧な説明。
2章 小売店のデータでデータ加工を行う
名寄せ、表記ゆれなどのテクニックについて
3章 顧客の全体像を把握する
データを統計値などで俯瞰する方法
4章 顧客の行動を予測する
線形回帰モデル(教師ありモデル)で退会しそうなユーザーを予測する準備
5章 顧客の退会を予測する
4章で準備したデータで決定木モデルで退会しそうなユーザーを予測する。
6章 物流の最適化ルートをコンサルティングする
物流コストを最小にする輸送ルートを決定する。
輸送ルートの可視化にNexworkxを使用、最適化にはpulpとortoolpyを使用
8章 数値シミュレーションで消費者の行動を予測する
口コミを確率的シミュレーションで予測している。
9章 潜在顧客を把握するための画像認識
店の前の映像を使って時間帯ごとの通行人の数(=潜在顧客?)を自動的にカウントする。
10章 アンケート分析を行うための自然言語処理
MeCabをつかって日本語処理をおこないアンケートの類似度などを抽出する