ドストエーフスキイのレビュー一覧

  • カラマーゾフの兄弟 1

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    Audibleにて聴書。
    一周目。
    集中して聴いてないとすぐ置いていかれます。Audibleは聴き流しなので最初の1時間聴いてもついて行けず聴き直しました。主要な登場人物がわかってくると聴き流しでもある程度ついていけます。が、本質的なものに触れるには何周かしないと無理かも。

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    2025年08月27日
  • カラマーゾフの兄弟 4

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    ネタバレ

    無罪になりそうな人が結局有罪になったり、登場人物の一人の葬儀があったりと客観的に見れば救いようのない終わり方です。ですが、何でしょう、どうにも最後でハッピーエンドに見えてしまうんですよね。

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    2021年10月03日
  • カラマーゾフの兄弟 3

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    ネタバレ

    お父さんが亡くなってしまう場面が非常に怖かったです。推理小説などでよく見る殺人場面では割と短い文章でひたすら段落が変わっていく感じですが、この作品は段落が変わらず文章が長々と続いていてかなり重苦しくなっています。

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    2021年09月29日
  • カラマーゾフの兄弟 1

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    アリョーシャさんがあまりにも純粋過ぎて他の登場人物と比べてかなり浮いている存在です。その純粋さにもかなりひやひやさせられます。彼がどうなってしまうのか非常に気になるので☆5にしました。

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    2021年08月21日
  • カラマーゾフの兄弟 4

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    意味深な遺書を残して首を縊った人物と、その相互作用で気が触れた人物。その2人と干渉して、真理の光とすべての人への復讐と憎悪の中に滅びることを自覚しながら、ひたすら祈る人物。裁判にかけられ、やいのやいの言われる人物とともに、カラマーゾフの兄弟たちの物語は一先ず終わる。裁判で振りかざされるロシアの正義なる茶番。そんなカラマーゾフの末っ子を慕う子供による、僕たちはみんな死から甦って命を得て、またお互いに見ることが出来る、という叫び。一粒の麦が確かに大地に実りをもたらしたように見える。X'masに読む最高の物語。

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    2014年12月27日
  • カラマーゾフの兄弟 3

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    そよとも風のない闃(げき)として静かな夜に、その事件は起きた。ドミートリーは確かに現場に居た。下僕グリゴーリーはそれを見ている。しかしその時スメルヂャコフは何をしていたか。作者によるミスリードによって真犯人はぼかされ、乱痴気騒ぎの中ドミートリーは連行される。予審のシーンでは父親殺しとして町中の憎悪を浴びるが、生前むしろ嫌悪されていたのは当のヒョードルではなかったか。ドミートリーが別の町へ移送される直後に登場するコーリャがアリョーシャの代わりを担う。やはりカラマーゾフの兄弟たちには安穏がないことを暗示して。

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    2014年12月27日
  • カラマーゾフの兄弟 2

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    恐らく第⑤篇プロとコントラだけでも1つの小説として成立する。しかしここが無かったらカラマーゾフの兄弟は成立しない。イヴァンがアリョーシャに「神と人間の創造はヨーロッパの仮説であって、ギリシャ以来のユークリッド幾何学による三次元空間も、平行線の公理を仮定しなければ別の世界が作られる」と語るとき、ロシア人は馬鹿だからと卑下する。コレは革命間近の19世紀末期ロシアのコンプレックスをよく表している。殺人犯リシャールの面白い話の後にいよいよ大審問官である。例の事件はまだ起こらない。岩波の版面が良く合っている。

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    2014年12月27日
  • カラマーゾフの兄弟 1

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    一粒の麦は只の一粒だが、地に落ちれば多くの実を結ぶ。冒頭のヨハネの福音書と物語との関係が20年前の初読では分からなかった。確かに家族の紹介が長いし戸惑う。しかし僧院での会合からドライブがかかって、穏やかに喋っていたヒョードルが突然激昂する辺りから登場人物のキャラが立ってくる。こんな人間を自分は知ってる。そうやって少しずつ実感できる人間を拡げていけば、長老の逸話を始めとする宗教談義も面白くなってくる。ドミートリーがアリョーシャに語る詩を読んだら彼に父親殺しなんか出来ないと分かるはず。物語は始まったばかり。

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    2014年12月27日
  • カラマーゾフの兄弟 1

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    岩波文庫から出ているこの本は、他の出版社から出ている同じ題名のものと違って冒頭に解説があります。解説ではドストエフスキーがこの本を書いた背景のほかに、主要な登場人物の紹介、小説における立ち位置などが書かれています。この解説により、本編の内容をスムーズに理解することができました。ここでは内容には触れませんが、解説の豊富さや本文の面白さを考慮して★5評価です。

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    2013年03月23日
  • カラマーゾフの兄弟 4

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    ドストエフスキーが生涯をかけて構築した世界最高峰の文学作品、カラマーゾフの兄弟は小説というよりもむしろ思想書に近いかもしれない。19世紀後半の思想的動乱期のロシアを舞台とするこの小説は当時の複雑な社会状況、イデオロギーの対立を描写している。彼の著作の多くはこのような状況におけるロシアの無神論、ニヒリズムと対置して信仰による救済を説くものであるが、その問いは単にイデオロギーとしてだけではなく、人間の心理的本質に投げかけられたのである。今日、思想なき時代において人生の問いは単純な質量的欲求という意味での幸福、不幸にカテゴライズされてしまう傾向にあるが、それは一つのニヒリズムであると言えよう。形而上

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    2012年04月23日
  • カラマーゾフの兄弟 1

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    冷静に考えればこんな家族ありえないし嫌だ。しかし、読み進めるにつれて登場人物が作者の手を離れて、自ら考え行動しているように思えてくる。

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    2011年09月27日
  • カラマーゾフの兄弟 4

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    フョードルが殺され、ドミートリイは裁判にかけられ、イヴァンは気が狂い、スメルジャーコフは自殺する。本格的に俗世を生き始めるアリョーシャを除いて、カラマーゾフの一家は破滅した。検事イポリットに対する、ドミートリイの弁護士フェチュコーヴィッチの反論が切れ味鋭くて快感。ドミートリイの「ベルナール」的客観的思考批判、イヴァンの無神論の挫折もたまらない。
    『カラマーゾフの兄弟』は本当に濃密だ。これだけのものが詰まって、それでいて一つの統一体でありうるなんて・・・こんなのを作り上げるには、どれだけの忍耐と労力が必要なのだろうか。死ぬまでに一回は読まないと本当にもったいない。

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    2009年10月04日
  • カラマーゾフの兄弟 3

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    『カラマーゾフの兄弟』と言えば、父フョードルが殺される事件が話の中心だと思っていたが、意外なことにフョードルが殺されるのは物語も後半にさしかかったあたりで、岩波文庫で言うとこの第三巻である。殺人の嫌疑をかけられた長男ドミートリイのキャラクターがたまらなく好きだ。下卑たことに対して潔癖すぎて、逆にやけっぱちになって思うさま堕落しようとするのだけど、どうしても清さや美しさへの憧れが捨てきれない。誰にでもドミートリー的な一面はあるはずだ。後半のアリョーシャ、コーリャ、イリューシャのエピソードもめちゃ面白い。

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    2009年10月04日
  • カラマーゾフの兄弟 2

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    イヴァンの壮大な思考実験「大審問官」が載っているのがこの第二巻。キリストが魔女狩時代のスペインに再降臨するという想定。キリスト教になじみ深かったら、もっと面白いんだろうと思う。また「蜘蛛の糸」と同じ「一本の葱」の話が出てくるのもこの第二巻。とにかく面白い。

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    2009年10月04日
  • カラマーゾフの兄弟 1

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    フョードル・カラマーゾフ、3人の息子ドミートリイ、イワン、アリョーシャ、呪われた息子スメルヂャーコフの物語の第一巻。岩波文庫はなぜかあとがきが冒頭にある。そのあとのドストエフスキーによる序文がかっこいい。本編はのっけからエピソード満載で面白すぎる。

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    2009年10月04日
  • カラマーゾフの兄弟 1

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    私は、これより面白かった小説を知りませんでした。
    しかし読んだ版の表紙の画像がありませんのでこちらで。
    昔の岩波ので読んだんだ。

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    2009年10月04日
  • カラマーゾフの兄弟 2

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    なんだかんだ言って岩波版が好きな文体でした。純粋に個人的な好みです。イワンの口調が一番好み。ということで「反逆」と「大審問官」の収録されている第2巻が一番思い入れがある。

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    2009年10月04日
  • カラマーゾフの兄弟 1

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    あまりにも語られてしまった小説、あまりにも傑作として名高い小説。そしてこういった場所で紹介するにはあまりにも密度が濃い小説。長いし。そこでここでは作品全体を論じることはやめ、一点だけ、カチェリーナのすばらしさについて述べておくことにしよう。ひたすら献身的に尽くし愛しつづける行為をもって、その高貴さとプライドの高さと清廉潔白さを見せつけることをもって、愛を裏切った相手に復讐を遂げるという、この倒錯!いくえにも逆照射されたこの倒錯は、ただ一言、ブリリアントです。裁判の場でのあの独白のみで、この小説の登場人物としてナンバーワンだと言っていい。それまでわたしのなかで一位の座を占めていたイワンをみごと蹴

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    2009年10月04日
  • カラマーゾフの兄弟 1

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    風景的作品で、怖い作品です。3〜20個くらいの先の尖った概念が常に刺さってくる感じです。頭の良い人っていうのは、マルチに全体を進行させ、例えば仕事できる人が同時に沢山を判断して沢山の作業進めてるように、この作品には全瞬間に沢山のしかも恐ろしく鋭い見解が突き刺さってきます。読者を混乱させかねないくらいの登場人物を同時に矛盾なく進行させる上手はトルストイくらいしか類をみないという評価でしょうが、実際ちょっと神とかそういった立場が、世界を同時進行させる様を思い浮かべます。神様って世界を同時進行させてるんですよ。すごいですよね。最近の人は嫌いかもしれないけど、そういう文学の中でもこの人の作品くらいは頑

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    2009年10月04日
  • カラマーゾフの兄弟 3

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    カラマーゾフの3兄弟+妾腹の子をめぐる長編の第三巻。この巻は二巻で示唆された「重大な事件」が発生し、ほぼ3分の2はそれに費やされる。事件発覚前のパーティや発覚後の尋問部分がもうドラッグやってるんじゃないかってくらい支離滅裂な部分があって、読者もいろいろ振り回される。残りはアリョーシャの話に戻るが、戻るときに別人物の視点から語られ始めてしばらくこれがどうやったら本編につながるのかわからず戸惑った。全体的にどこに連れていかれるのか予想のつかない巻だった。

    残すところ四巻のみとなったが、家族読書会の課題図書を読まねばならぬので、それが終わるまでおあずけ。

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    2025年08月22日