久保明教のレビュー一覧

  • 内在的多様性批判――ポストモダン人類学から存在論的転回へ

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    多様性の尊重が当然視される現在、「みんなちがって、みんないい」という考え方は、どこまでの多様性をどのように認めるのかという難題を生み出している。

    かつて民俗誌研究は、前近代社会を近代的な枠組みの中で語ろうとした。その結果、対象社会を正しく理解できていないのではないかという批判が生まれた。前近代を「近代の発展段階」とみなす進化論的な立場と、文化ごとの価値を相対的にとらえる立場が対立し、研究の方向を問い直す必要が生じた。
    単純な相対主義は「異なる文化は異なる世界の中でしか理解できない」という立場に行き着き、外部からの議論や理解を不可能にしてしまう。こうした課題に対して、進化論にも相対論にも依らず

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    2025年11月09日
  • 機械カニバリズム 人間なきあとの人類学へ

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    人工知能が社会に侵食していく過程のなかで我々の思考はどう変容していくのか。著者の優れた洞察がいくつも出てくる。

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    2019年02月10日
  • 機械カニバリズム 人間なきあとの人類学へ

    Posted by ブクログ

    機械と人間の新しい関係へ。道具説でも自律説でもなく、主体と客体の区別をなくして、機械も人間も変容していく。将棋ソフトやSNSを題材にしているのでわかりやすく、なるほどと思ったが、従来の感覚を変えていくのはなかなか難しいとも感じる。文章はやたら難解。国語の論説文問題を思い出した。

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    2019年02月22日