鈴木徹郎のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
朝日が昇るのが遅くなる。
夕日が沈むのが早くなる。
朝夕が肌寒くなる。
木々の葉の色が変わってくる。
手足が乾燥してくる。
知らぬ間に季節が冬へと進んでいく十一月。
わたしは、この本が読みたくなります。
ページをめくると、今年もスナフキンは旅に出たくなっていました。
ある朝の早く、スナフキンは、ムーミン谷のテントの中で、目がさめました。
あたりは、ひっそりしずまりかえっていました。
しんみりとした秋のけはいがします。旅にでたいなあ。
ほんとにふいに、どこもここも、しんみりとしてきたのです。
あたりのようすは、もう、なにもかも、いままでとは、が -
Posted by ブクログ
なんとムーミン一家はいないとさ。
読者も集まってきた臨時住人と一緒に、彼らの帰りを心待ちにするが、無情にも耳の先さえ一切出てこない。あぁ無情。これでシリーズ終わっちゃうのにだよ。
でも何で星4にしていたかと思い出すと、読後感がさっぱりしているんだよね。
始めは人の家に勝手に住み着いて、好き勝手にやっている奴らにモヤモヤしたり、早くムーミンが出てこないかな?なんてソワソワしたりしている。
そのうち住民と同じ心境になる。この状況を受け入れるのだ。そして、このおかしな住人たちの人生を眺めようという気になってくる。
欠けているものを埋めたくてやってきた彼らは、思えば我々読者そのものだ。
私たち -
Posted by ブクログ
ネタバレムーミンの本て、基本的に雨とか雷とか風とか薄暗い雰囲気で親近感湧きます。
物語の中盤でスクルッタおじさんのためのパーティーをすることになって、フィリフヨンカさんが台所に立ち始めたあたりから、ちょっとずつ雰囲気が明るくなってきて、みんな少しずつ楽しくなってきて、最後はめいめい温かい気持ちで別れられたのが良かったです(*ˊ꒳ˋ*)
フィリフヨンカさんが「わたし、おそうじせずにはいられなかったの。みんなだってそうしなくちゃ!したくてたまらないことをすればいいんだわ。ね、ミムラ」って言ったのが印象的でした。もともとはミムラの考えですが、フィリフヨンカさんが、目覚めたようで嬉しかったです(*ˊ꒳ˋ*) -
Posted by ブクログ
意外にもはじめて読んだムーミン本。
11月だからということで本作から読んでみましたが、肝心のムーミン一家はでてこない。
ムーミン一家にどうしても会いたくなって集まって来た変わりものたちが、ムーミン一家の帰宅を待つ短い時を一緒に過ごすが……というお話です。
スナフキンって、秋の気配を感じると旅にでたくなるんだね。でも今回ばかりは雨の曲の5小節がどうしても思い出せず、ムーミン谷に引き返してくる。
ほかにはミムラ、ホムサ、ヘムレン、スクルッタおじさん、フィリフヨンカ。
悩ましい性格を抱えた個性的なメンバーが、やがて協力しあって、ムーミン一家に感謝しながら帰りを待つパーティー「わが家の夕べ」をひらく。