小野寺百合子のレビュー一覧
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とても好きなムーミン童話第3巻。ムーミンパパの若い頃の冒険と、その先に得られたものについて。
とても面白かった!!孤児だったムーミンパパが自由を手に入れて、その自由の持てる優しさのままに仲間を得て行く話。
大変な冒険の果てに、彼はあのムーミン屋敷を作り、自分だけの、でもたくさんの人たちと分け合える人生を作り出していく。
ムーミンパパが出会う人たちはムーミンパパとは違う存在。だから話し合いをするし、別々の行動を取る時もあれば一緒に何かを成し遂げる為に協力することもある。
たくさんの出会いが人生にはあって、その中でムーミンパパはムーミンパパの生き方を楽しんできたんだな。
"わたしはこ -
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思出の記の内容が書かれつつ、それを小さな子どもたちに聞かせつつという構成がたのしい。親と一緒に暮らしていないスニフとスナフキンが、自分の親について知りたがるところがすこし切ない。
ムーミンに登場する人物の中で、ヘムル族の人たちはいつもトラブルメーカーであまり好きになれないんだけど、やっぱりヘムレンおばさんも例外ではなく、そして周りからの扱われように笑ってしまった。ちょっと困った人たちもコミカルに描かれているから、完全には憎めないし、ちょっと愛らしくも感じる。最後には居場所が見つかっていて安心しました。
「ムーミンです。避難民です。特別な星の下に生まれたものです」
この自己紹介がすてき。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ私の大好きなムーミンパパの昔の話。
アニメ『楽しいムーミン一家』を見てから、ずっと原作を読んでみたいと思っていました。
原作とアニメ(平成版、昭和版)それぞれ違う雰囲気のキャラクターとして描かれていると事前に知っていたので 楽しめました。
スナフキンのパパ、ヨクサルのお話や、スニフのパパ、ママ、ロッドユール、ソースユールとのお話、何でもかじってしまうニブリングたちや、オバケとの出会い、ムーミンの世界の住人たちが皆 自由に暮らしているように、この作品もとても自由に描かれている作品でした。
また、装丁や挿絵も美しいので他のシリーズも読んでみたいです。 -
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ネタバレムーミンのキャラクターの中で、一番可愛くて好きなミムラねえさん。
やっと出てきたのに…
なんだか嘘つきで変わった子だった。
タイトル通り、ムーミンパパの若き頃の思い出のお話しでした。
風邪をこじらせたパパが、もう自分は死ぬんじゃないかと心配になり、子どもたち(ムーミントロール、スニフ、スナフキン)にまるで遺言のように「お前たち、本物の冒険家として生きるのだよ。」なんて言い出し、ママに勧められて、思い出の記を書くことになります。。
よく分からない部分があり??だったけれど、
翻訳者の畑中さんいわく、
トーべはふんわりと書いて矛盾が多く、翻訳泣かせだったようで、校閲からおかしいと指摘されたほど -
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ここまで読んでシリーズ挫折ってあるある?
私はそうだった。
子どもにはパパの語り口調って面白くないし、時々挟まる親子とスニフのやりとりもあまりハマらない。
大人になって読むと、結構面白かった!
子どもの頃はパパの自惚れや大人に反抗するところが、クラスにいたら痛い奴だという印象で、自分がそうできない妬みもあってか全く好感が持てなかった。
今ではそういう子ども心が理解できるし、頑張れそして色々学ぶのだ、と上から目線で物語を楽しむことができる。
子どもに話を聞かせたがるパパに対しても、まだ子供っぽさところが残る男性だと、少し可愛いとさえ思える。
仲間たちも魅力的だ。子ども世代より可愛らしい?少 -
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これは8月末から10月3日までのお話し。
夏の終わりのある日、パパは、手もちぶさたに庭を歩いていた。しなけらばならないことは、すっかりやってしまったか、他の誰かがやってしまったように思い、悲しげに…。
ってつまり、自分が家族から頼りにされないことが気に入らない男なんですよ、このパパは。(新版訳者の畑中さんいわく、このパパはトーべの父そのものだろうと。)
ママがパパの地図を見て、私たちはここに住みつくのだとムーミントロールに語ります。
そしてその通り、一家は灯台のあるパパの島へと引っ越すことになるのです。(この時の一家とは、パパ、ママ、ムーミン、ちびのミイの4人!)
島には小さな漁師が住ん -
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これはパパが嫌いになる痛恨の一冊。
巷で言われている愚かな男性像がそのまま描かれていて、人生経験を積んだ女性にはきつい。ママに同情せざるを得ない。美しい庭の絵を描いて、壁の前で疲れて眠ってしまう場面には涙してしまいそうだった。子ども心には全く湧いてこない感情だ(子供の頃、シリーズのここまで辿り着いた記憶がないのだけれど)。
子どもにもいきなり引っ越しはきついが、ウキウキ発見冒険の未来も期待できるから、少しはマシだ。ムーミントロールもよく頑張っていた。海馬やモランとの遭遇は夢のようなファンタジーで、怖くもあるが美しい。
また20年くらい経ってから読むと、パパの横暴も可愛く思えるのかもしれない -
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ムーミンパパが中年の危機?を起こして家族を連れてムーミン谷から孤独な島に移住するお話。
島は岩でゴツゴツしてパパ憧れの灯台も灯がつかずボロボロ…リーダーシップを見せつけようとするパパの行動もイマイチよく分からない。自分だったら「クソジジイ!こんなことに付き合ってられるか!!」とキレてなんとか島脱出を図ろうとすると思いますが、ママもムーミントロールも健気です。
半分くらいそういったうまく行かない島での生活のお話なので、読み進めるのに少し気力がいりました。
ミイは『ムーミン谷の冬』同様なんでも楽しめる気質なんですね。このお話ではミイのセリフ・行動のキレがすごいです。そういった力強いセリフと、うみう