源孝志のレビュー一覧
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素敵な物語だった
たくさんの色の表現
「季節ごとに薄群青、チャイナブルー、
サファイアブルー、紺瑠璃と色を変える天草の海」
春の天草の海の色は、「勿忘草色」
恩師美徳先生のサイフォンで淹れたコーヒーの色は
「ルセットブラウン」
シェードグリーン、クロムグリーン
セルリアンブルー、コバルトブルー、スカイブルー
スマホ片手に、色画像確認しながら
ドラマで見た 崎津の教会、天草の景色、
海の色を思い出しながら読む
確か、ドラマにはなかった場面
色覚異常を発症した分
人間にある代償能力に感動する教授との
やり取りの場面も一緒に感動してしまった
母親とのシーン
継父とのシーンは、ドラマの時 -
Posted by ブクログ
「愛してるから、わたしには彼を幸せにする責任がある」
比翼連理の夫婦。
全てを曝け出すことが夫婦ではない。
全てを許すことが夫婦ではない。
夫婦であっても血の繋がりはなく、1人の人間同士で、知らないことも多い。
美奈子と希久夫も類外ではなく、互いに知らない部分もあった。
それでも、こんなに愛を感じられる夫婦が世の中にどれほどいるのか。
美奈子と希久夫、過去と現実、追いかけるような展開。心を掴んで離してくれない。
今は夜中の2時37分。一気に読み終えてしまった。
道中、トレンシー・チャップマンのfirst car、レディオヘッドのcreep、シンディ・ローバーのtrue color -
Posted by ブクログ
ネタバレ文庫本で600ページ、躊躇したが、読み始めるとあっという間だった。
脚色はされているのだろうが、グレース・ケリーと、征二郎とのやり取りは心に残った。
生まれて初めて買う車はHondaと、前から決めていた。
何故なら当時F1に本田は参戦していて、たまたま購入した本に、オヤジが、二輪と四輪で、WRに参戦した歴史が書かれたものだった。寝るのも惜しんで読んだ。本田の車が、憧れだった時代。
「割り切れないのが人生なんです。だったら、割り切れないことをするのがいいんだな」
希久夫も、亡くなってしまった美奈子、草織も割り切れない人生を抱えている、そして今後も。
読みながら思ったのは、誰しも何かしらの後悔を抱 -
Posted by ブクログ
いいなと思って見ていたドラマの演出が続けて源孝志さんだったので、まだ見ていないドラマの原作を、と読み始めたら止まらなかった。
エスハチ、モナコ、グレース、元カレ、元カノとの記憶などなどロードムービーのように駆け抜ける。
好きなセリフ
「夫は自分から孤独を求めたことなんて一度もない。いつも周りの人間があの人を一方的に捨てて、孤独にしてきたんです」
亡くなった妻を疑いながらカーナビの履歴を辿る道すがら、賢妻の自分に対する本音を知り、とてつもなく大きなものを喪失したことも知る。それでも、前に進めたのは、遺してくれたエスハチに彼女を含めた多くの人の深い愛が注がれていたから。読後、地中海の風を感じ -
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ジャンルはロードムービー純愛ミステリー
真っ赤な左ハンドルのホンダS800の由来をめぐるロードムービー。
珍しくNHKのテレビドラマをダウンロードして見始めた。それは私(シクロクロッサーとして)には馴染みがあるマキノのメタセコイヤ並木をS800が走り抜けるシーンから始まった。
数話見たところで、妻を失った男が免許を新しく取り、マニュアルのS800でオープンのまま渋滞に巻き込まれエンストを繰り返しながら旅を始める。これだけでドラマとしては成り立つ。がミステリーツアーと化していく。答えがあるのか、ないのかもわからない感じである。
これは原作があるに違いないと調べてみると、作家はシナリオ作家で